バビル2世 (4) (秋田文庫 7-4)

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  • 秋田書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253170796

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  • またヨミが死んだ!そしてまたよみがえった!なんてストーリー!

  • 超高性能裸体ロボットバランが大量発生したときの絶望感!
    ヨミが超能力の使いすぎで命燃え尽き宇宙ビールスの話になる。

  •  バビル2世に超能力エネルギーを使い果たさせるべく、どんどん超能力者やロボットをぶつけるヨミ様。これに対し、バビル2世は3つのしもべを呼び寄せ、ヒマラヤのヨミ様の基地で暴れさせます。
     ヨミ様も3つのしもべを操ることができるので、ここぞとばかりに秘密の部屋へ。その部屋には、ヨミ様の超能力パワーを増幅する機械があったのです。
     バビル2世とヨミ様の相反する命令で行動不能に陥る3つのしもべ。無機質なロボットのはずなのに、困惑の表情を浮かべて頭を抱え、おろおろするポセイドンに萌えます。

     その後バビル2世は危機に陥り、流血の跡を残して基地から去ります。時を同じくして3つのしもべも動かなくなりました。
     しかし、しばらくして、再び3つのしもべが動き出し、基地を破壊し始めます。泡を食ったヨミ様の部下がヨミ様の下へ行くと、何とヨミ様は絶命していました!
     超能力増幅装置についていたレコーダーで、絶命前のヨミ様による解説が再生されます。それによると、何と、この超能力増幅装置はヨミ様の超能力を増幅させるのではなく、ヨミ様の超能力を一度に吸い上げ、一気に放出するものだったのです! 「ワシは丸で涸れた井戸のようじゃ…」と、まさかの同じ理由(エネルギー切れ)で負けたヨミ様。初めて読んだ時、愕然とせずにはいられませんでした!!

     しかし、驚くのはまだ早い!
     ヒマラヤの基地ごと地底に葬られたヨミ様。
     が、ページをめくった新シリーズ開始の一コマ目に、まさかのト書きが!!

    《それから
     わずかの間に
     このヨミが再び
     復活しようとは
     だれが想像できた
     だろう》

     そら想像できませんって!(笑)
     新シリーズでは、宇宙ビールスという地球外生命体(ウィルス)が敵となります。
     が、この宇宙ビールス、調査のためにバビル2世に回収されたバベルの塔の中で、寄生するのにうってつけの宿主を見つけます。それが言わずとしれたヨミ様! もう寝かせといてやれよ、と思わずにはいられませんが、宇宙ビールスによりヨミ様は復活させられます。
     こうなってくると、もうヨミ様は復活と再挑戦を宿命づけられた可哀想なキャラクターに見えて仕方ありません。まるで、敵との戦いで全滅した後に、王様に「死んでしまうとは情けない」と叱られる「ドラゴンクエスト」の勇者を見ているようです。

     宇宙ビールスによって復活したものの、ヨミ様と宇宙ビールスの間にもすきま風が…。
     宇宙ビールスは犬にとりついて人間を襲い、地球を征服した後は犬の姿で統治しようとします。が、これがヨミ様の美意識に反するようで、ヨミ様の体内でこんな問答が繰り広げられます。

    《宇宙ビールス:
     バカめが
     なぜ
     じゃまを
     した

     オマエハ
     我々ノ命令ニ
     サカライ
     仲間トナルベキ
     イヌヲ殺シタ
     (略)》

    《ヨミ様:
     ふふふ
     おろかな
     おまえたちには
     地球上の
     人間のことを
     よく知らん
     らしいな

     地球上では
     人間は
     万物の霊長と
     いわれる
     すなわち
     地球上の生物の中で
     人間が いちばん
     すぐれている
     というのだ

     その万物の
     霊長たる人間が
     畜生と手が
     組めるか

     わしが
     世界に号令
     する日がきた時
     イヌに大臣でも
     やらせる
     つもりか

     おことわだね
     そんな命令は
     わしは死んでも
     従わん
     人間としての
     誇りはすてんぞ》

     ヨミ様がプライドを張るポイントがよくわかりませんが、それを措くとしても、この演説はカッコイイ!(笑) きっと貴方も、いつしかヨミ様に魅せられている自分に気づくはずです!!

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著者プロフィール

ロングセラー「三国志」をはじめ、「水滸伝」「項羽と劉邦」「殷周伝説」(いずれも小社刊)をはじめ、著書多数。

「2019年 『カジュアルワイド 三国志 6』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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