- Amazon.co.jp ・マンガ (305ページ)
- / ISBN・EAN: 9784253172448
感想・レビュー・書評
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寄せ集め感の漂う統一性のない一冊だが、美しいので許す(笑)
昔読んだ「黄昏のシンデレラ」をまた読みたくなって、
これが収録されているというので購入。
表題作を含め、他の3編はお初でした。
「黄昏のシンデレラ」は遺産相続に纏わるサスペンスもの。
「銀晶水」は15世紀のブルゴーニュを舞台にした妖しい恋模様。
ドキドキしてしまったぞな……(赤面) -
木原敏江さんの作品で、すごく好きなお話に異類婚のお話があるのですが、「花かんむりの牢屋敷」は、そのテーマがかなりストレートに出た初期の作品だと思います。
根底には、「おとぎ話」を信じる心というのがあって、それは、実は、他のすべての木原作品にも通じている気がします。
表題作の「銀晶水」は、異常な欲望のお話ですが、そこに「おとぎ話」としてのそれでも根底に流れる「愛」が語られています。
異常さに目を背けて、否定していくのではなくて、それをふくめた上で、物語として昇華させていくということは、他人を理解していく上でも、かなり大切なことのような気がします。
そこは、自分自身もっとも見たくないところでもあり、誰かに理解して欲しい傷口であったりもします。 -
「銀晶水」「黄昏のシンデレラ」「花かんむりの牢屋城」「夜想曲(ノクターン)」の4篇を収録。
【銀晶水】15世紀半ばのブルゴーニュ大公国が舞台。お耽美。美青年への縛めものは趣味じゃありませんが…救いのないラストに見えるのに、すっきり美しいのはDOZI様ならではの手腕。
【黄昏のシンデレラ】NYが舞台の、遺産にからんだサスペンスもの。途中で犯人読めたけど、面白かった。“トートに牙を隠して”。
【花かんむりの牢屋城】爆笑!思わず「これはひどい」タグをつけたくなってしまった(もちろん、愛をこめて)。良くも悪くもDozi様節炸裂!童話パロディ風のごった煮。クローホーガン兄が良い。(このネーミング!)
【夜想曲】エレベーターを出たら、そこは平安時代だった・・!な、ラブコメ。大学生の男女が一緒にタイムスリップしちゃうのがミソ。帥宮敦道(そちのみや あつみち)と和泉式部とか、紫式部とか清少納言とか色々出てきます。笑