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- Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
- / ISBN・EAN: 9784253178785
感想・レビュー・書評
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大伴家持の若かりし頃を描いた古代ロマン。幼なじみである坂上大嬢との恋路がぎくしゃくしたところに現れた、儚く美しい新羅の女性…。恋物語としても初々しく胸キュンするけれど、時代背景として描かれる古代政治の情勢が大変興味深い。疫病の蔓延は、何だか今と重なるところがあるなと身震いしたり。
幼なじみ故互いに甘えあって、そのためうまくいかなくなってしまうところがリアル。距離を置いたところで、それぞれに成長していく過程がまたよいのだ!
大嬢の母・坂上郎女の少女時代の恋愛を描いた「晩蝉-夏の相聞-」もまた名作!少女ながら凛として、でも可憐でそのアンバランスさがたまらない郎女。親子ほどの年齢差ながら、そんな彼女に惚れる穂積皇子。2人の真剣さに心打たれる。
なかなかドロドロした時代ではあるのだが、そこから史実の面白さを抽出し、フィクションをうまく織り交ぜながら極上のドラマを紡ぎ出す長岡先生、本当に素晴らしいなと思うのだ!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
坂上大嬢は、いい子ですねぇ。
どっちかというと、「いい子、いい子、男の都合にいい子…」という感じがしないでもありませんが(爆)
「晩蝉-夏の相聞-」は、いい話ですねぇ。
好きです。こういう話。こういう人。
家にありし 櫃にかぎさし をさめてし 恋の奴に つかみかかりて
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