森のプレゼント

  • 朝日出版社
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本棚登録 : 83
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (35ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255008899

感想・レビュー・書評

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  • 「大草原の小さな家」から、クリスマスの章を抜き出して安野光雅氏が挿画を描いた絵本。
    子どもの頃にドラマか映画は見たけど原作はどうだったかなーと思って読んでいたところ、ある箇所で雷に打たれたような衝撃が。
    わたし!よんでる!しかもくりかえし!
    思い出したのは、雪にメープルシロップを垂らして色々な形の飴にするところ。
    他のところはやっぱり「読んだ…ような…?」というくらいなのだけど、ここだけ鮮明に覚えていた。
    想像だけでもキラキラしてて羨ましかったんだ…。
    子どもの頃の自分に思いがけず会えたようで嬉しかった。
    「大草原の小さな家」シリーズに関しては、ちょっと慎重に読む必要のある作品になったな(ネイティブアメリカンの描き方など)、と思っているけど、この絵本は注釈なしで娘に渡せるかなと思う。
    安野さんの絵もとてもいい。

  • 森のなかの小さな家の、クリスマスのお話。
    大大大事件は起こらないけれど、だからこそ森のなかで日々命があり、喜びがあることは、あたり前ではないのだと気づく。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    Instagramのフォロワーさんから教えていただいた1冊。
    ドラマ「大草原の小さな家」の原作である「大きな森の小さな家」から、クリスマスの出来事を抜粋したのがこの「森のプレゼント」だそうです。

    訳と絵は安野光雅さんです。
    安野さんといえば、一目でわかるその絵柄ですが、こちらの「森のプレゼント」は、「ふしぎなえ」「まよいみち」などの線がしっかり描かれていた絵の方に慣れ親しんできたわたしにとっては、輪郭のぼんやりした本書の絵は、すこし雰囲気のちがう絵に見えました。

    絵の具で書かれたのであろうこちらの絵は、とても柔らかであたたかい絵ばかりです。
    絵の具はにじみすぎてしまうイメージがありました。
    しかし安野さんの絵は、ぼかしや色の濃淡、にじみの中に愛らしい動物たちや人の表情があり、とてもやさしい気持ちになります。

    とにかく装丁がとてもかわいいです。
    そして注目すべきは背表紙の良さです。
    表紙を飾りたくなる絵本は多いですが、この本は表紙も裏表紙も飾りたいし、本棚にさして背表紙も眺めていたくなるのだから、とても困ってしまいます(苦笑)
    背表紙から中身にいたるまで、どんな小さな絵も考え抜かれており、タイトルの文字自体も安野さん自らが描かれたのでは??と思っているのですが、とても味わい深い素敵な文字です。

    絵本のように見えますが、文章量は多めで、高学年向けの児童書レベルです。
    「手桶」「戸口」「納屋」などの漢字にはふりがながありませんし、内容を理解できるのは小4くらいからかもしれません。
    読み聞かせのときは、何回かにわけて行うといいでしょう。

    と、子どもさんへの読み聞かせについてここまで書いておいて何なのですが、この本はむしろオトナのための絵本に思えます。
    ふんわりと懐かしくあたたかい絵、特に大大大事件も起こらないけれど、森のなかの家で仲間とすごすクリスマスの幸せに、オトナになるにつれて忘れてしまった“なにか”を感じられるからです。

    「大きな森の小さな家」も、安野光雅さんの絵・訳の本が本署のカバー折り返しで紹介されており、ちょっと読んでみたくなりました。

  • 小学生の頃に夢中で読んだワイルダー。
    私の中のアメリカの原点です。

    「インガルス一家物語」からクリスマスの話を
    安野光雅さんが絵と訳を手掛けられました。

    壮大な自然の中のクリスマスは
    当時精いっぱい用意された食事は
    とてもおいしそうだし、ささやかな
    プレゼントたちもすごく特別に思えます。

    クリスマスに読むことができてよかったです。

  • 『大きな森の小さな家』より、クリスマスのお話を安野光雅さん絵:訳の絵童話に。

    子どもの頃、何十回も読みこんだ本の大好きな章が安野さんの柔らかな絵で読めた。幸せだ。

    お父さんがお母さんへ贈るクリスマスプレゼントを作る所、うっとりする。
    いとこたちが、もっこもこにくるまれて橇に乗っているのも、大切にされているなあと嬉しくなる。
    イライザおばさんの危機一髪の出来事はドキドキして、世界中の犬をギュッとしたくなる。
    バイオリンって暮らしの中の楽器だったんだなあと思うし。
    市松模様と唐草模様という単語は、アメリカ開拓の村から、日本の山村にテレポートした。それもよし。
    クリスマスにまた読もう。シリーズも読み返したいけどなあ。

  • ローラですよ~NHKでやっていたテーマが脳内再生(^^♪
    でもこの本は、安野さんの表紙ジャケ読みです
    日本人なのになんて雰囲気がいいんでしょう!
    家族の温かさを感じるこんなクリスマスがいいですね

  • 大きな森に住むローラたち一家。クリスマスが近づきました。森は雪におおわれます。クリスマスには、おじさんやおばさんやいとこたちがやってくるので、お母さんもお父さんも準備に忙しいのです……。

    安野光雅さんが翻訳もなさるとは知らなかった。『大きな森の小さな家』の、クリスマスの場面だけを切り取った絵本だが、個人的にはもう少し安野さんのイラストが見たい!でも、原作でイラストがない部分のイラストがあるのはやっぱりうれしい。最近、『赤毛のアン』の絵本版が出版されたが、『大きな森の小さな家』も出たらいいのにと思う!
    クリスマスの場面は、食べ物もたくさん出てくるし、プレゼントをもらうところは読んでいてうれしくなる。その一方で森の自然の中で暮らす危険な一面も感じられ、とても好きなところだ。

  • 大草原の小さな家を見たこともなかったし、大きな森の小さな家も読んだことがなかったのだけど、読めて良かったなぁと思った本。
    なんかすごく愛おしいという言葉が似合うというか。心があたたまる。読んでて嬉しくなる感じ。

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著者プロフィール

1867年、アメリカ北部のウィスコンシン州に生まれる。1932年、西部開拓時代の体験をもとにした自伝的小説、『大きな森の小さな家』を発表。『大草原の小さな家』『プラム・クリークの土手で』などとあわせ、「小さな家シリーズ」として世界中で読まれてきた。テレビドラマの「大草原の小さな家」は、このシリーズをもとにしている。1957年、90歳で亡くなる。



「2017年 『小さな家のローラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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