火星で生きる (TEDブックス)

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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255010526

作品紹介・あらすじ

火星移住は夢ではない。人類の希望であり、運命だ。

2027年、流線形の宇宙船が火星に降りていく——いまや問題は火星に「行く」ことから、そこでどう「暮らす」かへと移った。イーロン・マスク、ジェフ・ベゾス、マーズワンといった民間プレーヤーが宇宙をめぐって激しく開発競争を展開するなか、新型ロケットやテラフォーミング技術など、火星移住に向けた準備は着々と進んでいる。駆り立てるのは地球の危機と人類の探求心。数々の科学誌 編集長を歴任したジャーナリストが、宇宙開発史から環境的・経済的な実現 可能性まで、「最後のフロンティア」火星の先にある人類の未来を活写する。

「少し前までは荒唐無稽に聞こえた話が、現在では実現可能な話として語られ、もう少ししたら現実になっているだろう」……長沼毅(解説冊子より)


Small books, big ideas. 未来のビジョンを語る。
人気のTEDトークをもとにした「TEDブックス」シリーズ日本版、第11弾。

本書の著者、スティーブン・ペトラネックのTEDトークは以下のTEDウェブサイトで見ることができます。
ww.TED.com(日本語字幕あり)

「火星着陸が成し遂げられた暁には、『スター・ウォーズ』や『スター・トレック』のような現実離れしたSF作品も現実的なものに見えてくるだろう。土星や木星の衛星だって、探査を計画してもよい場所のように思えてくる。その善し悪しはさておき、カリフォルニアのゴールドラッシュにも匹敵する一攫千金を狙う人たちも現れるだろう。地球の重力の束縛を離れて、想像の許すかぎり遠くにまで人類のビジョンは広がっていくということだ。人類が初めて火星の土を踏む瞬間は、科学上、哲学上、歴史上、そして探検上、今までにない重要な意味を持つことになるだろう。私たち人間はもはや、ひとつの惑星に留まる種族ではなくなるのだ」(本書より)

感想・レビュー・書評

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  • 人類が現在の火星探査の段階から火星に移住するまでを語る。
    著者は、火星への移住は夢物語ではないと説く。但し、様々な課題があるので、それを解決することが必要である。現在の宇宙開発は、NASAよりも民間の方が活発で、特にイーロン・マスクのスペースX社に期待している。(期待し過ぎの感もあるが)
    火星開発のアイデアは沢山あるようだが、火星は大変過酷な環境なので、解決には大変時間が掛かる。著者は、火星移住を大航海時代の人々に例えるが、少し観点が違うように感じる。同じ地球上で、場所は違えども生存に必要なものが手に入った大航海時代と、全く未知の環境で、生存に必要なものが簡単に手に入らない火星を同じ土俵で比較できないからだ。火星移住の話は、物語としては面白いけれど、楽天的な著者とは違って実現はかなり厳しいように思った。

  • スペースXやブルーオリジンのような民間宇宙会社が、アポロ計画以降停滞していた政府の宇宙計画に代わり、火星計画をリードするありさまを述べる。技術的にはアポロ以降火星をすぐ目指すことは不可能ではなかったという点が驚き。

  • ・火星の一日の時間は地球とほぼ同じだが、公転周期は地球の2倍でるため、1年が地球より2倍長い。
    ・公転軌道も地球よりも楕円形であるために、夏と冬の寒暖差が地球よりも大きい。
    ・個人的な感想だが、ファンブラウンとカール・セーガンのコンタクトが出てきて、知識が繋がった気がして嬉しい。
    ・フォンは原子力ロケットを火星に行くのに推進していたが、NASAは軍事目的でスペースシャトルを押していたのでフォンはNASAを脱退。
    スペース‐シャトル(space shuttle) :1981年から2011年にかけて運用されたNASA(米国航空宇宙局)の有人宇宙往復機。
    NASA:軍事目的の宇宙開発および先進的な航空技術の研究開発を担う連邦政府組織である。

    ・1966年のNASAの予算はアメリカの全国家予算の4%以上。今は0.5%。
    ・地球から月までは片道6日で行けるが、公転を加味すると火星までは月より100〜1000倍遠いので最短でも250日片道かかる。

  • TEDトークをきっかけに作られた本。民間参入、テラフォーミングについて触れている。

  • 火星を見据えた過去・現在・未来が綴られています。
    人間の火星移住は、民間企業によって現実になりつつあります。
    多くの課題はありますが、フロンティアスピリットと少しばかりの技術があれば乗り越えられると信じます。
    太陽系の中だけとはいえ、人類は複数の惑星に生息する種になるでしょう。
    火星での発展も重要ですが、母星である地球も共に繁栄することを願います。

  • 本気で考えて実現させようと考えている人がいる。笑うことは何もない。

  • 手軽に知的好奇心を満たせる良書。
    現在の科学力で火星で生活するにはどうすれば良いか具体的に記載してある。
    火星がとても身近なものに感じるとともに、火星の移住の必要性をロマンの見地以外の点から気づかせてくれた。

  • 火星探査の歴史や、火星に行くならどのようなプランがあるのか、科学的に書かれた本。

    読みやすく、火星に行くということが、現実的な難しさ、可能性なども感じられた。

  • 請求記号 538.9/P 46

  • 「火星で生きる」と宣言した途端に、世界が広がる。

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著者プロフィール

40年以上にわたる出版の仕事のなかで、科学、自然、テクノロジー、政治、経済といった分野で優れた著作を発表し、数々の賞と栄誉に輝いている。世界最大の科学誌『Discover』編集長、『ワシントン・ポスト・マガジン』編集部、タイム社の雑誌『This Old House』創刊編集長、雑誌『ライフ』の科学部門編集長、ワイダー・ヒストリー・グループ社の歴史雑誌10誌の共同編集長を務めてきた。初めてのTEDトーク「世界が終わってしまうかもしれない10の方法」は100万回以上再生。現在編集委員を務めている『Breakthrough Technology Alert』は、真の価値を生み出し、人類を進歩させる良い投資機会だと思っている。

「2018年 『火星で生きる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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