- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784255012032
作品紹介・あらすじ
アメリカ社会の今、これから。
感想・レビュー・書評
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こういう時代に自分はどう生きればいいのか、という問題が常に自分の頭の片隅にあった。ライフスタイルやファッション、ものづくり、旅といったテーマを追いかける職業の中で、時流に流されないで本物をよりすぐる、つまり、簡単に消費されたり捨てられたりしないものを伝えようという気持ちでやっていたとしても、「消費」によって廻り続ける巨大な資本主義システムの中で歯車のひとつとして働いていることは否定しようもない事実だった。だからこそ、生活と仕事の両面で「責任あるやり方」を追求して「ゼロ・ウェイスト」にも挑戦したし、サステイナビリティの最前線や地球環境に配慮したものづくりをさがしては取材し、懺悔の気持ちを込めて、消費者としての目線から見た生活革命の本をあらためて書こうと思っていたのだった。その作業の中で自問し続けたのは、自分はどんな消費者でありたいか、という問いである。
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一つひとつの消費行動が主義主張になりうる
その製品がどのようにつくられているかに関心を持ち、正しいものに投資する -
アメリカで起きていることがよく分かる一冊。
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WEーー!
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アメリカ、特にニューヨークにおける社会の変化、ミレニアル世代の考え方などが理解できる本。
ミレニアル世代は世代別購買力で年間6千億ドルと高い購買力を持つ。その後に続くZ世代と合わせ共通するのは圧倒的にリベラルでプログレッシブな価値観。人権尊重、姓のアイデンティティが流動的で、格差是正、福祉や環境問題において政府がより役割を担うべきと考えている。
ギクワーク経済で恩恵を受けて所得を増やしたのは、副業タイプだった。独立の夢を買った人々は正社員並みの忙しさでまた保証なしの搾取される構図になった。
BLMが大きく異なっていたのは、白人の活動参加率が非常に高かったこと、白人が黒人のために立ち上がった
購買の仕方には力がある -
かねてより佐久間さんのpodcastやその他SNSで発信されることをフォローしている自分にとっては、いつも色々なところで佐久間さんがおっしゃってる事の文字起こし化の内容でした。
佐久間さんの他の著書を読んだ時にも同様に感じたのですが、アメリカで社会の、あるいは市民の意識方向性が変わった事を提示する時に、少しその具体例が乏しいかなと思う時と、これは完全に自分の勉強不足もあるのですが、書かれた背景事例が事実としてのアウトラインは分かっても、どのくらいのインパクト係数に相当することなのかアメリカの話だと、住んだことない自分には肌感覚で分からず、書かれた事実が文字として脳を滑っていくだけに終わってしまうことがあって、そこが少し読んでで残念です。
本著で言うと3章まではそんな感じで、最後の「自分ごとのサステナビリティ」はどこで暮らそうが現代を生きてる限り共通行動での内容なので、一番距離感を感じず読めたし、自分も出来る限りにおいてゼロウェイスト、サーキュラーを目指したいと日常実践しています。 -
世の中が、限られた少数の人々にとってどんどん便利になる中、その代償として賃金格差や環境破壊が急速に進んでいることを改めて思い知らされた。消費者の1人としてできること、「買うものを選ぶ」ということをすぐに実践するとともに、オーガニックやサステイナビリティという言葉が、単なるマーケティングのツールとして使われていないかまで、しっかりと見る必要があると感じた。パンデミックによって顕在化した問題に向き合い、人類が大事な学びを得るきっかけとなるパンデミック期間にできるように、ステークホルダーの1人として責任を持って行動したいと思わせてくれる本だった。
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自分がアメリカに住んでいる時は、
学校生活のことばかりで、アメリカの政治や経済について
全く何も「知ろう」としなかったことが今思えばすごく恥ずかしい。
税金を支払って、住んでいるわけだから
今自分が住んでいる国の最低限のことは知っておかないと。
アメリカから見た日本、や
おそらくきっとこれから日本も同じようなことが起きるんじゃないかって
少し先に起こりそうなことを知ることができる。
政治的なことや思想は人それぞれだから
いろんなことを知った上で最終的に自分の意見を持っておけばいいんだと思う。 -
佐久間裕美子氏の価値観や宣言に触れて、こんにちは未来で言ってた散り散りのはなしがまとまって理解できた感じで、非常に良かった。アメリカの事を知る、という目的も十分で、ただそれ以上に、どういう観点で物事を捉えているのか・気になったことをある程度ちゃんと調べて自分の中での位置付けを定めること、のような、生き方っぽいのが知れて良かった。
当たり前だが、さすが文筆家という感じで、硬さと緩さが適度な文体で、一気読みできた。