アンドロボット99 (ソノラマ文庫 68)

著者 :
  • 朝日ソノラマ
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784257760689

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  • ★ ☆ ★ ☆ あらすじ ★ ☆ ★ ☆彡
     時は1999年9月!人類の宇宙開発は進み、月や火星に人類の居住区を建設するまでになっていました!
     しかし火星の都市連合は地球からの干渉を嫌って独立の機運が高まっており、地球と火星の関係は緊張していたのでした!
     そのような社会情勢のもと、主人公の千葉ミキ夫(中学3年生)達ロボット部員はロボットの設計・製造に励んでいるのでした!
     ところが何の奇跡か偶然か、完成したロボ助は転校生・阿里佐ノノの脳波に思念同調して動き出したのです!!
     思念同調回路の開発を調査していた火星連合の諜報員モリ・ディノ・ユウスケは研究追究のために阿里佐ノノを誘拐するのであった!
     おのれ卑怯なり火星連合!
     そうはさせじとミキ夫達ロボット部員とロボ助は阿里佐ノノの救出に向かいます!果たして彼らは阿里佐ノノに再会し、救出することができるのでしょうか!
     そして、火星連合と地球との関係はどうなるのでしょうか!!1999年9の月に始まる地球存続の危機!!果たして宇宙戦争は勃発するのでしょうか!!そして人類は無事に西暦2000年を迎えることができるのでありましょうか!!!
    ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆彡 
     
     本作品はあくまでも子ども達が主人公で子ども達が活躍するジュヴナイル作品です。
     火星の都市連合の独立運動との対立で宇宙戦争勃発の危機にあるというのに、地球政府の大人達は登場しません。
     大活躍して宇宙戦争の危機を救ったのは中学生の千葉ミキ夫達や彼らが作ったボロロボットのロボ助なのです。
     私も子ども時代にはこの手の物語をよく読んだもので、子どもでも世界を変えることはできるのだと本気で思っていました。
     しかし社会に出て色々な失敗をして、社会の仕組みとはそんな簡単なものではないと学びました。
     一つの小さな会社でも今までの慣例を変えることは並大抵のものではないのです。
     それぞれの部署に担当者がいて役職者がいて、最後に社長や理事長という存在がいるのです。
     何か一つ仕組みを変えようとしても担当者や最終決定者の了承がないと何もできないのです。
     閑話休題。本作品に戻ります。宇宙戦争の危機!この危機を前にして禅の奥儀に達したと言われている名僧・鎌倉円覚寺管長の昌山禅師はロボ助に秘策を授けて月に送り出します。
     大人になってからようやく社会の仕組みを思い知ってしまった私としては、おいおいそんな大事なこと勝手に決めて行動していいんかい、上司の、いや地球の社長の了解を得たんかい、と心配してしまいます。いやー大人の都合を知ってしまうと哀しいもんですね。
     ジュヴナイル小説はそんな大人の都合なんて気にしません。登場する主要人物の間だけで地球の運命を決定してしまうのです。それがジュヴナイル小説のいいところなんです。
     それで、宇宙戦争を阻止する救世主であるはずのロボ助が月行きロケットに乗れずに空港でトラブルを起こすなんて間抜けな事態になるのです。昌山禅師も月行きの手配ぐらいしてやれよ。
    (けなしているのではありません。愛ある突っ込みですよ。)
     
    20世紀少年少女SFクラブ
     宇宙戦争を防げ!手段はボロロボットと禅!?今日泊亜蘭『アンドロボット’99』
      https://sfklubo.net/androboto99/
      https://sfkid.seesaa.net/article/485422050.html

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