大島弓子選集 (第7巻) バナナブレッドのプディング

著者 :
  • 朝日ソノラマ
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784257900719

感想・レビュー・書評

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  • 1986年刊。理詰めで読むべからずというのは本作(というより著者)への批評から判っていたこと。が、どう読んでも判らんのは困ったなぁ、が正直なところ。殊に表題作。恐らく実生活では、この少女(=女。ただし母になれば変質すると感じるが)の判りにくさ、言葉が言葉でないような感覚、歪な抽象画を見せられた感は隠蔽されるのだろう。そんな中、教授の余りにも陳腐なDV体質を見せつけるのが著者の上手い点。「いたい棘いたくない棘」「夏の終わりのト短調」「バナナブレッドのプディング」「シンジラレネーション」(以上、初出77年)。「ページワン」(初出78年)。「書き下ろしマンガエッセイ」。

  • 1話完結の「いたい刺いたくない刺」と「ページワン」がとても良かった。表題作の「バナナブレッドのプディング」と「夏の終わりのト短調」は読みづらかった。大島作品は今のところ個人的に1話完結が面白く読める気がする。

  • どの話も自分をつかめない混乱を描いている。登場人物みんなの気持ちになって、自分がばらばらになってしまうような心細い気持ちになった。かつて大島弓子のマンガに手を出せなかったのは、自分には受け止めきれないだろうという予感があったのかもしれない。

    男の子たちがいじらしいほど男の子だ。70年代の男子は大変だったろうな。

  • 「夏の終わりのト短調」
    「バナナブレッドのプディング」
    と心理描写が巧みなものが印象に残った

  • <いたい棘 いたくない棘>
    P54
    あのとき 彼が死ななかったことで ぼくのかけはおわった
    とにかく彼は彼女を愛し
    ぼくは有刺鉄線の中の小さな森を見るたび
    心がきしきし音を立てたが
    その痛みも うき子嬢とつきあうようになってから しだいにうすらぎ
    秋になると 小さな森は買い手がついて たくさんの住宅がたつらしく
    きれいに地ならしされてしまった

  • *1986*いたい刺いたくない刺/夏のおわりのト短調/バナナブレッドのプディング/シンジラレネーション/ページワン:など集録。悩める人のためのマンガ。

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著者プロフィール

栃木県生まれ。短大在学中に『ポーラの涙』でデビュー。昭和53年より「月刊ララ」に掲載された『綿の国星』は、独特の豊かな感性で描かれ、大きな反響を呼ぶ。『ミモザ館でつかまえて』『夏のおわりのト短調』『パスカルの群』など著書多数。

「2011年 『グーグーだって猫である6』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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