精神科臨床Q&A for ビギナーズ: 外来診療の疑問・悩みにお答えします!

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  • 医学書院
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784260028004

作品紹介・あらすじ

精神科の後期研修医や若手医師が外来診療で疑問に思ったり頭を悩ませたりしていることなどを中心に、Q&A形式で解説する入門書。基本的な心構えから診察・向精神薬、各疾患に対する薬物・非薬物療法まで幅広く取り上げる。セリフやモノの言い方、診療態度などが重要になるケースは症例を提示、また薬の増量・減量や変更などについては可能な限り数字を例示するなど、できるだけ具体的な状況がイメージできる内容にまとめている

感想・レビュー・書評

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  • 【目次】

    第1章 まずは基本
     Q1-1 精神療法とはそもそも何ですか?
     Q1-2 医療者が診療でこころがけることは何ですか?
     Q1-3 患者さんを理解することの第一歩は何ですか?
     Q1-4 “共感”って難しいですか?
     Q1-5 DSMは間違っているって言う人がいますけど…
     Q1-6 患者さんの回復とはどういう状態を指しますか?

    第2章 初診と再診で気になること
     Q2-1 初診に時間はかけるべきですか?
     Q2-2 聞きづらい症状はどうやって尋ねますか?
     Q2-3 診断はできるだけ早く付けるべきですか?
     Q2-4 ご家族とお話しする時の心構えは何ですか?
     Q2-5 患者さんが思うように改善しない時,どうすれば良いですか?

    第3章 お薬の一般的な注意点
     Q3-1 処方する薬剤の説明はどのようにすると良いですか?
     Q3-2 薬剤の減量/中止で注意することは何ですか?
     Q3-3 きちんと内服してくれない時はどうすれば良いですか?
     Q3-4 漢方薬を使ってみたい時,どう勉強すると良いですか?
     Q3-5 運転や妊娠との相性はどうですか?

    第4章 統合失調症
     Q4-1 統合失調症はどんなイメージを持つと良いですか?
     Q4-2 幻覚妄想やプレコックス感があれば統合失調症ですか?
     Q4-3 幻聴や妄想についてどう心理教育をしたら良いですか?
     Q4-4 抗精神病薬同士の違いをどう理解したら良いですか?
     Q4-5 錐体外路症状が出現した時,抗コリン薬を追加すべきですか?
     Q4-6 慢性期統合失調症の患者さんの抗精神病薬は減量できますか?

    第5章 双極性障害
     Q5-1 双極性障害は過剰診断ですか? 過少診断ですか?
     Q5-2 Ⅰ型とⅡ型に明確な違いはありますか?
     Q5-3 双極性障害診断ではどこに気をつければ良いですか?
     Q5-4 心理教育はどのように行いますか?
     Q5-5 気分安定薬の選択と抗精神病薬の使い方はどうしますか?
     Q5-6 うつ病相の薬剤治療に困っています…

    第6章 うつ病
     Q6-1 メランコリー親和型うつ病が本当のうつ病ですか?
     Q6-2 うつ病は励ましたらダメと言いますが…?
     Q6-3 心理教育はどう行うと良いですか?
     Q6-4 抗うつ薬はどう選ぶと良いですか?
     Q6-5 患者さんの意欲がなかなか上がってこないのですが…

    第7章 不安症・強迫症・PTSD・適応障害
     Q7-1 不安症や強迫症と診断する時に気をつけることは何ですか?
     Q7-2 心理教育はどう行うと良いですか?
     Q7-3 ベンゾジアゼピン系の依存をつくらないためにはどうすれば良いですか?
     Q7-4 PTSDの治療薬剤にはどのようなものがありますか?
     Q7-5 PTSDの非薬物療法を尋ねられたらどうすれば良いですか?
     Q7-6 適応障害の診断が漠然としていてあまり存在価値が分からないのですが…

    第8章 身体症状症
     Q8-1 身体症状症と身体表現性障害の違いは何ですか?
     Q8-2 心理教育はどうしますか?
     Q8-3 診療の実際はどのようにしますか?

    第9章 睡眠障害
     Q9-1 「眠れない」という患者さんに対してまずすることは何ですか?
     Q9-2 一次性不眠や概日リズム睡眠障害の最初に行うべき治療は何ですか?
     Q9-3 悪夢を何とかしたいと言われますが,どうすれば良いですか?

    第10章 アルコール依存症
     Q10-1 アルコールについてどうやって聞き出すと良いですか?
     Q10-2 どのように指導をすると良いですか?
     Q10-3 アルコール依存症の患者さんに優しくなれません…

    第11章 摂食障害
     Q11-1 摂食障害は外来でもやっていけますか?
     Q11-2 初診ではどのように話をすると良いですか?
     Q11-3 軽症での治療ポイントは何ですか?
     Q11-4 患者さんの状態が一進一退で膠着状態です…

    第12章 パーソナリティ障害
     Q12-1 そもそもパーソナリティ障害ってどういう疾患ですか?
     Q12-2 境界例と境界性パーソナリティ障害は同じですか?
     Q12-3 パーソナリティ障害の診断は難しいですか?
     Q12-4 境界性パーソナリティ障害の心理教育はどうしますか?
     Q12-5 境界性パーソナリティ障害治療の心構えを教えて下さい
     Q12-6 自己愛性パーソナリティ障害にはどんな特徴がありますか?

    第13章 認知症
     Q13-1 認知症の疾患同士の鑑別はどうすれば良いですか?
     Q13-2 どの疾患から勉強をすれば良いですか?
     Q13-3 BPSDはどのように対処しますか?
     Q13-4 薬剤を使う時の注意点は何ですか?
     Q13-5 ご家族に気をつけてもらう点は何ですか?

    第14章 発達障害
     Q14-1 成人で自閉スペクトラム症を疑う時はどんな状況ですか?
     Q14-2 自閉スペクトラム症にはどんなイメージを持つと良いですか?
     Q14-3 感覚鈍麻や感覚過敏はどのように説明できますか?
     Q14-4 自閉スペクトラム症の診断はレッテル貼りだと批判されることがあります…
     Q14-5 患者さんにはどのように対処すると良いですか?

    索引

    COLUMN
    1 医療者の外見
    2 精神科志望の初期研修医は何を勉強すべき?
    3 外在化のテクニック
    4 診療時間と予約間隔
    5 お薬の色や形を知っておく
    6 デポ剤を勧める時
    7 テツガクしましょう!
    8 生活リズムは大事です
    9 患者さんが来なかったら
    10 身体疾患を考える時
    11 病院見学で重視するところ:その1
    12 病院見学で重視するところ:その2
    13 似てるかも? 静脈ルート確保とクレーンゲーム
    14 引き継ぎは繊細
    15 これからのために
    16 診察室の雰囲気
    17 受容と強要
    18 エビデンスとナラティブ
    19 専門用語の功罪
    20 言語学に愛の手を

  • 疾患ごとに、概要・治療・対応の点から学習者が疑問に思ってそうなポイントという視点に立って書かれているが、各論っぽくないと言う点からQ&A感は薄い。概要の部分は精神分析・哲学的な観点からも平易な言葉で書かれており、興味深くかつ読みやすい。読みこごちとして、筆者の雑感的な感じで、全体的な疾患概念を大雑把に捉えるのに適しておりまさしくforビギナーズといった感じ。ローテ中の研修医にいいのではないだろうか。

  • これは怪作ではなく傑作のほう。若手でなくても読むべきだと思います。病理と分析の知識もつくしね。Q&A形式でひとつひとつの疾患に割くページは少ないですが、誠実に診療しているだろうなという姿勢が汲み取れます。

  • 贈呈していただきました。ありがとうございます。
    そういうCOIはありますが、メインターゲットの精神科医初学者だけではなく、家庭医療後期研修医からフェローレベルくらいでもかなり学べるところがあるかと思います。
    読み物系なので、読みながらじっくり考え方を学びたいタイプの人にはよく、あんちょこ的な一覧表やフローチャートみてその通りやりたいというCookbook medicineなニーズには合わないかもしれません。

    書評もかかせて頂きました
    http://blog.livedoor.jp/gp_ken/archives/9382954.html

  • 北里大学医学図書館OPACへ
    https://saosrv.kitasato-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BB10145576

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著者プロフィール

精神科医。2009年新潟大学医学部医学科卒業。名古屋大学医学部附属病院で前期研修の後、名古屋大学医学部附属病院精神科。2013〜2017年名古屋大学大学院医学系研究科(満期退学)。現在は民間の精神科病院に勤務。著書『こうすればうまくいく!精神科臨床はじめの一歩』『ジェネラリストのための“メンタル漢方”入門』『プライマリケアのための こころの診かた』『精神科臨床Q&A forビギナーズ』『精神症状に使える!漢方処方レシピ集』

「2022年 『ジェネラリストのための 向精神薬の使い方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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