ひみつの犬

著者 :
  • 岩崎書店
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本棚登録 : 101
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784265840342

作品紹介・あらすじ

小学5年生の羽美は、黒が好きで、服も持ち物も黒。同じマンションに引っ越してきた細田くんの相談にのるうちに、まわりで起きた事件が気になり、その真相をつきとめるべく、犯人さがしにのめりこんでゆく。パトカー、誘拐、空き巣、カエンビン、へんな手紙……複雑に謎がからみあう。
とりまく大人たちの間でさまざまな問題にぶつかる、羽美、細田くんとトミオ。ゆれる心境をこまやかに描く。

感想・レビュー・書評

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  • いつも全身真っ黒な服を着ている羽美
    隙間に挟まっている細田くん
    家でも時間割を作って時間通りに動こうとしているお姉ちゃん
    登場人物みんな個性的。

    細田くんのマンションではペットが禁止なため犬の
    貰い手を探しているとある事件のことが気になり出して、、

    いい人になるために生きなくてもいい
    自分の生きたいように生きていっていいんだなと思えた小説

  • いいことをしようとすると迷惑になる。

    お姉ちゃんの考察がよかった。でもそこまでに至る話が結構退屈かも。羽美の行動や考えてることにイライラしちゃうし。

  • 「小学5年生の羽美は、黒が好きで、服も持ち物も黒。同じマンションに引っ越してきた細田くんの、ひみつの犬についいての相談にのるうちに、まわりで起きた事件が気になり、その真相をつきとめるべく、犯人さがしにのめりこんでゆく。パトカー、誘拐、空き巣、カエンビン、へんな手紙……複雑に謎がからみあう。
    とりまく大人たちの間でさまざまな問題にぶつかる、羽美、細田くんとトミオ。ゆれる心境をこまやかに描く。」

  • 「違うよ。黒は完璧な色なの。黒に何を重ねても黒にしかならないんだから。私は黒が好きなの」

    小学生でこのことに気がついて
    黒ばかり身につけている主人公。中々、見どころがある。

    でも、私は主人公である妹よりも、心が揺らいでいるお姉ちゃんが気になった。
    「小さいときからどうしたらいい人間になれるんだろうって考えていたんだ。」と、妹に話す。確かにお姉ちゃんは、その時にできることをやってきた。例えば、お母さんが病気の友達に付き合ってあげたり。スーパーで困っているお婆さんの荷物を持ってあげたり。
    でも、自分が相手にとって良かれと思ったことが、裏目に出てしまう。親切にされている人も周りの人も無欲な親切を疑ってしまって、ただいい人間になりたいお姉ちゃんのような人を悩ませる。

    考えて、行動して、うまくいかなくて、また考えて…とPDCAサイクルを回してきたお姉ちゃん。

    いい人間にはなかなかなれない。悲しいけれど、気に病むことじゃないと言ってあげたい。
    気休めにもならないけれど。

  • ペット禁止の羽美5年生のマンションに引っ越してきた細田君4年生は黒い犬を飼っていた。犬トミオの引き取り先を一緒に探すうちに、近所の小さな出来事が気になる羽美。お母さん、お姉ちゃん、羽美それぞれの生きづらさや気持ちの揺れが丁寧に書かれて、一緒に辛くなることもあるけど、読後は爽やか。

  • ひみつの犬とはペット禁止のマンションでこっそりかっている犬のこと。身の回りで起きる小さな事件と、ひみつの犬の居所について。

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著者プロフィール

1950年、山口県生まれ。
『朝はだんだん見えてくる』で日本児童文学者協会新人賞、『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』で小学館文学賞と産経児童出版文化賞、『ステゴザウルス』と『迷い鳥とぶ』の2作で路傍の石文学賞、『そのぬくもりはきえない』で日本児童文学者協会賞、『あたらしい子がきて』で野間児童文芸賞、『きみは知らないほうがいい』で産経児童出版文化賞大賞、『もうひとつの曲がり角』で坪田譲治文学賞を受賞。そのほかの作品に、『まつりちゃん』『ピース・ヴィレッジ』『地図を広げて』『わたしのあのこあのこのわたし』『ひみつの犬』などがある。

「2023年 『真昼のユウレイたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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