脳科学からみた「祈り」

著者 :
  • 潮出版社
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感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・本 (126ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784267018916

作品紹介・あらすじ

「前向きな心、感謝、人を思う祈り」が脳を活性化し免疫力を高める。

感想・レビュー・書評

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  • 2018.3.3 amazon ¥617 -

  • 宗教にハマる人の理由を知りたくて、祈りについて読み始めました。感覚的に本書の祈りと宗教の祈りは毛色が違うと感じたし、意志に近いものを感じた。
    自己範囲を広げるということは某R社の圧倒的当事者意識と同じだし、生物学的や脳科学に裏付けられたビジネスの原理原則ってあるもんだなぁと勉強になりました。

  • 利他の行動が幸福感を脳が感じ取るメカニズムがよく理解できました。

  • 脳科学的にも
    『利他』が
    正しいと再認識

    科学は良いな。

    脳科学は良いな。

    感情や行為を
    数式化できる

  • 文字が大きく行間も広いので少し驚いた。
    人の幸せを願うことで自分も幸せになるという話だった。
    最初の話の浮気されたけれど旦那も浮気相手も幸せを願う話のインパクトが強くてそれに引っ張られたな。この本を読み終わってそのことはさらによくわかるし「不倫」の本を読めばさらに実践の助けにはなりそうだけど怒りとか絶望沈めて無理に祈るのってきついけどな…その精神の動きの過程の方が興味そそられちゃったよ

  • 2022.1.22 朝活読書サロンで紹介を受ける。良い祈りと悪い祈り。
    良い祈り=ベータエンドルフィン、オキシトシン、ドーパミン
    悪い祈り=コレジゾール。海馬が委縮する。
    ポジティブ心理学

  • 所々、論理に飛躍があるが、その主張には共感する。

  • 内容が素晴らしく、文章も簡潔で理解しやすい。

  • <感想>
    脳科学から見た「祈り」という利他的行為の効果を解説している本。祈りという言葉から、スピリチュアルな印象を持つが、内容は科学的見地から人間が他者のために行動するメリットを語っている。

    <アンダーライン>
    ★★誰かに対して怒り・妬み・恐れ・不安といったネガティブな感情を持つと、それが社会的には「あまりよくないこと」であるとされているのを自分の脳はわかっていて、「ストレス物質」であるコルチゾールという物質が分泌されます。
    ★コルチゾールは脳内で過剰に分泌されると、「記憶」の回路で中心的な役割を果たす、「海馬」という部位が委縮してしまう
    ★前向きな心でいるとき、笑顔のとき、感謝の気持ちを持つとき、脳内にはベータエンドルフィン、オキシトシンなどの脳内快感物質が分泌されます。「よい祈り」とは、祈っている当人の脳にもよい影響を与え、幸福感を与えるものにもなるのです。
    ★★競争や勝負に勝つことを祈る時、敵(競争相手)の失敗や不幸を祈るのではなく、「この勝負を通じて、ともに成長していこう」と、大きな心で相手の幸福も祈ることができたとしたら、それは「よい祈り」となって、自らの幸福にもつながっていくはずです。
    ★展望的記憶
    ・「来週の水曜日に○○さんに会う」という予定を記憶していることが、展望的記憶です。ちなみに、認知症患者では、この展望的記憶の能力が極端に低下しています。
    ・展望的記憶の能力が低い場合、「こうなりたい」というヴィジョンに乏しく、目標達成への地道な努力も苦手で、何をするにも意欲がわきません。
    ・人間が未来をいきいきと思い描くときに海馬の活動が活発になる
    ★★★そもそも祈りとは、本来、未来に向けられるものです。変えようがない過去に祈りを向けても仕方ありません。
    ★亡くなった方のことを祈る場合でも、私たちはその人の生命が未来に向けてやすらかであるよう祈るものです。
    ・見返りなど必要ないくらい、大きな快感があるのが本来の利他行動です。
    ・幸福感の源である脳内快感物質ですが、同じ刺激をくり返し脳に与えていると、「慣れ」が生じ、その分泌量はみるみる減っていきます。
    ★★★平穏無事な人生より、さまざまな困難が次々と襲ってくる人生のほうが、それを乗り越えるたびに深い幸福感を感じることができるのです。
    ★「成仏=仏になる」というゴールがあって、そこにたどりついたらもう菩薩行をしなくてもよいというなら、それ以後は脳にとってなんの刺激もない、退屈な状態に苦しみ続けなければならなくなってしまいます。幸福感は感じられず、脳もどんどん衰えていってしまいまうでしょう。
    ・真の仏とは、衆生を救うために次から次へと困難に立ち向かい、利他の行動を生涯最後の日まで続ける存在なのです。脳の仕組みから見ても、それこそが最高に幸せな生き方、脳が喜ぶ生き方だと思います。
    ★ヘルパーズ・ハイ
    ★★逆境に直面したときには、「いまこそ脳を鍛えるチャンスだ!」と心の中で叫んでみてください。

  • Brain happiness lies in continuing to learn, grow, and achieve.It is the instinct of the brain to want to know and learn.

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著者プロフィール

脳科学者、医学博士、認知科学者。1975年、東京都に生まれる。東京大学工学部卒業後、同大学院医学系研究科修了、脳神経医学博士号取得。フランス国立研究所ニューロスピンに博士研究員として勤務後、帰国。現在は、東日本国際大学教授として教鞭を執るほか、脳科学や心理学の知見を活かし、マスメディアにおいても社会現象や事件に対する解説やコメント活動を行っている。著書に『サイコパス』『不倫』(ともに文藝春秋)、『人は、なぜ他人を許せないのか?』(アスコム)、『脳の闇』(新潮社)などがある。

「2023年 『賢くしなやかに生きる脳の使い方100』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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