古今和歌集 カラー版

制作 : 小町谷 照彦 

• おうふう (1988年4月1日発売)

感想・レビュー・書評

[∠いろは@ぶいぶいさんの感想 · 2023年2月8日]

カラーだし、予備知識的なのも書かれてあって良かった覚えがある

[成瀬怜さんの感想 · 2017年8月8日]

古今和歌集、という名前からして趣がある。
和歌には疎い方だが、さすがに古典文学で重要な和歌集だとは知っていた。
自然美を表現する巧妙さは現代人よりも遥かにある。
そして現代人よりも遥かに自然に触れて味わいながら生活している。
感情や季節を賛美する方法として古くから受け継がれていただけに、短い一首に驚くほどの技法が使われている。

1026　耳なしの山のくちなし得てしがな思ひの色の下染めにせむ　雑躰・よみ人知らず

この一首が特に気に入った。
耳成山に「耳無し｣、梔子に「口無し｣、思ひに「緋｣を掛けているのが素晴らしい。
また添えられた写真がとても綺麗で儚い。
現実から離れて和歌の中の優美な世界で生活したくなる。