世界No.1製品をつくるプロセスを開示　開発設計の教科書

著者 : 寺倉修

• 日経BP (2019年12月21日発売)

作品紹介・あらすじ

本書は、「世界No.1製品」を生み出し、高品質に量産するために必要な「開発設計プロセス」の全てを解説した初めての書です。自動車から電機、産業機械まで製造業が、競合企業を打ち負かす世界一の製品を生み出し、かつ高品質に量産するために何をすべきかをこの1冊に凝縮しました。著者は実務経験が豊富な元デンソーの開発設計者です。



製造業の基本は、競合企業に対して「優位性」を確保し、それを踏まえた上で、お客様の「信頼」を保ち続けることです。そのためは、それにふさわしい設計段階の取り組みを行わなければなりません。



設計段階の取り組みは、「先行開発段階」と、この設計力のアウトプットを受ける「量産設計段階」の取り組みで構成されます。本書は、量段階を踏まえた上で世界No.1製品を生み出し、かつ造るために必要な普遍的なプロセスを体系的に解説しました。



先行開発段階の取り組みは、世界No.1製品を実現し得るダントツの目標（ダントツ目標）の基本コンセプトを決め、技術的なめどを付けることです。本書は、先行開発段階の全ステップ、ダントツ目標の満たすべき要件、達成を阻害する要因の打破について取り上げます。



一方、量産設計段階の取り組みは、先行開発段階でめどを付けたダントツ目標値の品質を“120％”まで高めるための活動です。つまり、100万個造ったとしても、1個たりとも品質不具合を出さないための取り組みです。具体的な事例を踏まえながら、量産設計の全ステップや技術知見、評価基準など「7つの設計力」要素を取り上げて詳しく解説しました。



製造業にとって競争の源である、世界No.1製品の開発設計に関して必要にして十分なノウハウが凝縮されているため、開発設計を率いるマネージャーやリーダー、開発者・設計者はもちろん、経営者や他部門のマネージャーにも一読の価値があります。

感想・レビュー・書評

[shoさんの感想 · 2022年12月30日]

前半面白い。 品質のはなしは、普通です。

[モロミさんの感想 · 2022年5月7日]

設計は図面を描くだけの作業を意味するわけではない。良く考えれば当たり前なのだが、確かにそうだと思わせる言葉だ。設計業務とはリーダーシップや、調整力も含めた技術者としての総合力が試されると改めて認識できた。

7つの設計力、すなわち設計プロセス、技術的な知見・ノウハウ、ツール、人・組織、判断基準、議論、風土という視点を意識して、自組織を振り返りボトルネックを絞り込んで組織力を向上させる取り組みを進めて行きたい。

顧客の嬉しさを達成するための要求仕様とそれを満たすことを示した製品仕様の関係性を認識して、開発製品が本当にこれらを満たしたストーリーとなるかを考えたい。
ダントツ目標値を設定した先行開発への着手に取り組みたい。

[fraserlibさんの感想 · 2020年1月24日]

請求記号　509.63/Te 49