- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784296109708
作品紹介・あらすじ
マーケティングに必要なのは過去のデータ分析じゃない!
ソニーやディズニーなどでキャリアを重ねた後、アップル米国本社副社長に就任。スティーブ・ジョブズCEOの「日本を何とかしてくれ」という言葉を受け、独自の着眼点からiPod miniを大ヒットに導いた前刀禎明氏が、自らの経験と、そこから得た発想の源、仕事との向き合い方を語ります。
コロナ禍で人々の価値観やライフスタイルが変わっても、選ばれる製品・サービスはどうすれば作れるのか。そのためにマーケターができることは何か。
必要なのは、特別なスキルや難しいマーケティング理論ではありません。目の前にあるもの、今、起きていることを自分なりに観察し、推測し、考える力――「学び続ける知性」です。しかし、それをうまく発揮できている人は少ない。だからこそ、学び続ける知性を身に付ける方法を、具体的なエピソードと共に紹介します。
学び続ける知性があれば、人間はいつでも、いくつになっても自らをリセット&リスタートできます。ともに新たな一歩を踏み出しましょう。マーケティング担当者はもちろんのこと、もっと仕事を充実させたいと思っている全てのビジネスパーソンにお読みいただきたい1冊です。
感想・レビュー・書評
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著者が歩んできたキャリアを振り返り、それぞれの時代背景の中何を学び、何にこだわってきたのかを綴った本。
本書で、勉強になったと思ったところをいくつか紹介。
ピクサー・アニメーション・スタジオの集団の創造性(Collective Creativity)を高める3つのルールがあるのだそうだ。
1.誰もが、誰とでも自由にコミュニケーションできること
2.誰でも気兼ねなくアイデアを提供できること
3.イノベーションの最新情報を常に把握すること
これが、空気のように存在していれば、確かに集団の創造性が生まれると思った。部門の垣根をこえて自由に話ができて、部外者がアイデアを出してくるのは大歓迎、誰もが最新のイノベーションを理解している。この中にいたら、刺激的な毎日をおくれそう。
アイデアが生まれやすい意識、という主張で紹介されるスティーブ・ジョブズの言葉
If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today?
所々に、今の自分に響く言葉があった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いくつになっても、新しい刺激は大切だと思う。
少しずつでも、前に進む
今日は昨日より、ほんのちょっとだけでもバージョンアップ!
フォントと タイトルなんかの見た目の構成も
好きな感じでした。 -
・消費者は人気だとわかった商品のほうを買っていく。自分が直感的にいいなと思っても、人気がないとわかると選べなかったりするのです。だから「よく売れている商品」が一層売れる。一方でメーカーのほうも売れている製品と似たようなものを作るようになるから、製品の評価基準が画一的になってきます。独自の方向性にかじを切らないことは思考停止のなれの果て。
・目的から発想して企画する:「この用途にはこの製品」という思い込みから自由になって発想すべき。「こういう問題があるから、自社にあるこの技術でこう応えてはどうだろう」。バスタブ掃除は昔歯ブラシやスポンジでごしごしするのが当たり前だったが、表面が傷つきかえって不衛生になりかねないことがわかり、こすらずに汚れを科学的に処理する洗剤などがたくさん販売された。これはバスタブを清潔にするという目的に対して、手段が変わって(増えて)きたこと
・顧客に「~させる」考え方はもう終わり:「顧客が感動する」「注目に値する」製品・サービスを目指す。もし大事な決断に迷ったら、未来の自分を基準にするような意識を持つ。
・モノを持つことは、限られた予算の中で自分に必要なもの、似合うものを見極めて買う、モノを見る目を養う好機。シェアやサブ救によって所有しないという選択肢が出ると、モノを選ぶ時の「真剣さ」を失う可能性がある
・イマジネーションバリュー:消費者が製品に感情移入し、想像力を働かせた結果に生まれた別の価値(ルンバがかわいいと思い、ルンバが掃除しやすいように部屋を片付けてしまう。)製品への性能や機能を理解したうえに共感や想像が重なって、初めて感動し、欲求につながる
・しいて不便さを求めることがあるという人間の一側面を、マーケターは覚えておいて損はない。ラーメンは行列して食べると並んでいる間に期待が高まる
・親はどうしてもわが子に正解を教えてあげたくなる。自分の子供には失敗させたくないし、子供が落ち込んだらかわいそうだから。あえて失敗を経験させるために外部のサービスを活用する選択肢もある
・イノベーションとは、1つの目的に対して、新しい解決方法を提示すること。新しい技術を用いていなくても、「この課題をこんな技術で解決するのか」という新たなアプローチがあれば、それはイノベーションと呼ぶに値する。Not technology, but convenient
・カスタマーエデュケーション:新しいものの価値を正しく伝えること
・可もなく不可もなく、全部やる:アマゾンは信頼されているからこそ「アマゾンでいいか」となる。その信頼をベースに範囲を広げることで事業領域を広げた
・メーカーは自己主張よりも、生活の場に溶け込むことを意識すべき
・Pixar’s collective creativity
1) 誰もがだれとでも自由にコミュニケーションできる
2) だれでも気兼ねなくアイデアを提供できる
3) イノベーションの最新情報を常に把握する
・縦割りの組織では、上の人が首を縦に振りそうな、上の人が理解できるものしか通らない
・目的から考える。どんな価値を生み出したいのか、ハード、ソフト、サービスをどう組み合わせればそれを実現できるのか。そう考えていけば、コンセプトがぶれることも、ハードの性能にばかり気を取られることもありません。デザインも実現したい機能に従う形で決まっていく
・クレヨンしんちゃんの「そうともいう」は「そういう見方もあるけど、自分の考えも捨てないよ」というしんのすけ流の受け止め方 -
感銘を受ける、参考になる、
という感じでは無かったけど、
さすがの経歴なので、
面白く一気に読むことが出来ました。
ユーザーインターフェイスね。
いや、ほんと。
もっとこうデザインを重視したいですね。
売るほうの立場としても、
買うほうの立場としても。 -
・タイトル的に学び方のハウツー本かと思って買ったけど違ったw 著者の半生で仕事から学び取ってきた経験を言語化している一冊。
・まさに"ワンダーラーニング"を地で行く方なんだなぁと感じたし、追体験ができた気がする。
・「僕は当事者でありたい」という強い想いでマーケターのキャリアを築いてきた著者の魅力が詰まっていた。 -
ややタイトルに偽りあり。内容は筆者のアップルやソニーでの実体験を交えた、マーケティングの要諦について触れられたもの。学び方の本ではない。
しかしながら、一般的なマーケ本とは異なり、内容はかなり実務的でかつ実践的。それでいて単なるn=1のチープな体験談で語ることなく、ある程度普遍性ある形で、これからの顧客や市場への向き合い方を提示してくれる。
紙面の都合でどうしても中途半端感はあるが、プレゼンの仕方などにも言及があり、この手の話に比較的初めて触れるビジネスパーソンには良い本かもしれません。 -
謎に感想が消えた。。
・感想
iPod miniを日本に広めた前刀さんの書籍。
常に新しい情報を取り入れてそこから自問、仮説検証、相談、関連づけを行う。
学び続ける知性は情報社会のまさにこれから生きるスキルだとおもいました。
・Todo:
★常に現状を観察し、自問し、仮説を立てて試し、
全く考えが違う方に相談して、なにかと関連付ける。
★サービス、プロダクトの本質的な目的
→これはどんな課題を解決するソリューションなのかを常に考えること
★今流行っているものの先を見ること
★常にオラワクワクすっぞの精神で取り組むこと。
★プレゼンに大事なのは常に自分の自分の言葉で話す。考えること -
スティーブ・ジョブズの名前に惹かれて買いましたが。大半は「学び続ける知性」に関する話題ではないと感じました。
マーケティングの話を求めるならいいのかも知れませんが。