- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784296114658
作品紹介・あらすじ
「政治、産業、文化芸術、教育、医療、防衛……
ここに挙げた全ての領域に、AIは破壊的変化をもたらすだろう。その結果、人間のアイデンティティーや経験する「現実」は、近代の幕開け以来最大の変化を遂げるだろう」
AIはどのようなイノベーションを起こすのか?
AIは人間には認識できない現実を認識するようになるのか?
人間の評価にAIが使われるようになったら、人間はどう変わるのか?
そして、これらの変化が起きたとき「人間である」とは最終的に何を示すのか?
元・米国国務長官、元・グーグルCEO、そしてコンピュータサイエンスの研究家、それぞれの分野で頂点をきわめた三名が、人類史という大きなスケールから、AIのもたらす社会的変化と、私たちの未来について語る。
●すでに空中戦でもAIが勝利――AIが可能にする戦争とは
●AIが自動で抗生剤を発見――AIは人間の寿命を延ばすか
●人間には理解できない未知の化学的性質を解明――AIが導くイノベーションとは
●スポーツ、医療、教育にAIが進出すると、人間の現実認識はどう変化するか――AIのみが認識できる世界
●教育でAIが使われるようになったとき、子どもたちの人間関係は――AIが「友達」になるか
感想・レビュー・書評
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AI画像を生成される事の怖さは、ポルノにある訳では無い。本著が警鐘を鳴らすような軍事目的、例えば電波ジャックした上で成りすまして武装解除をするとか。天皇陛下の玉音放送だって今ならなりすましで行えてしまう。更に怖いのは、洗脳だ。大人なら、身近な人が極端な発言をすれば、その人が知り合いであっても警戒できる。しかし、子供は、実の親を模倣されると逆らえない。少年兵や誘拐に悪用されると、最悪だ。
文章の生成AIもそうだろう。検索エンジンの代用、つまり辞書の代用としてAIを活用するなら実害は小さい。しかし、答えを鵜呑みにするような子供がAIに触れると、誤った認識を信じ込むようになる。国家固有のデータベースから文章生成すれば、独自の歴史認識を植え付け、ルワンダ虐殺に利用された扇動ラジオの如く、悲惨なプロパガンダが生まれてしまう。
疑ってかかる習慣、他人の言説に左右されない軸を持つことが重要だ。仕事は奪われないが、プロダクトは既にAIによる作品と混じり始めている。AIでも別に構わないと思う人も徐々に増えていく。人間が人間を欺くためにAIが使われるのは悲劇だ。プロパガンダに備えなければ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
AIとの向き合い方を考えさせてくれる。
【概要】
●過去から未来に向けた流れにおけるAIの課題と対応
●安全保障
●人間のアイデンティティー
【感想】
●著者にキッシンジャー氏が含まれているということで、国際政治学や安全保障の観点から内容に注目して読んだ。
●本書は、単に危機感を煽るだけではなく本質的な課題を捉えて書かれていることから、我々が何を考えていかなければならないか今更ながら気づかされる部分もあった。
●一方で若干抽象的な問いがあることも否めない。その点は、未来に向けて一人ひとりが考えていかなければならないのだろう。 -
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1316218 -
キッシンジャーがまだ生きていたのかという驚きと、AIについて考察している事実
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摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50304218 -
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複雑な社会の中でどこまでできるのか。