新時代を生き抜く越境思考 ~組織、肩書、場所、時間から自由になって成長する

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  • 技術評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784297126292

作品紹介・あらすじ

過去に答えがない、組織単独では勝てない時代に、新たな“勝ちパターン”を創るには?

これまでの枠組み、常識、しがらみに縛られない「越境」の仕掛け方を、350以上の企業・自治体・官公庁で働き方改革、組織変革、マネジメント変革を支援してきた著者が集大成。

・組織の枠を越えて働く
・多様なメンバーの潜在能力を解放する
・働く景色を変えて価値観の揺らぎを起こす
・地域の壁を越えて成果を出す
・垣根をデジタルですっ飛ばす

「いままでのやり方に限界を感じている」すべての人へ。

感想・レビュー・書評

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  • はじめに スタンドアローンからクロスファンクション・クロスボーダーへ
    越境の意味:3つのハイブリッド
    「価値観の揺らぎ」により,「気づき」「発見」「学び」を得る
    第1章 なぜいま越境なのか? ~必要性,メリット,アプローチ
    なぜ越境が必要なのか?
    「過去に答えがない」「組織の中に答えを求めにくい」「その組織単独で勝てない」時代
    プレーヤーであっても「両利きの経営」のマインドが必要
    スタンドアローンからクロスファンクション/クロスボーダーへ
    越境でどのような変化が生まれるか
    越境のきっかけ:3つの「つながる」
    越境の12のバリエーション
    越境の8つのメリット
    第2章 複業・パラレルキャリア ~組織の壁を越える
    個人にも組織にもメリットがある複業・パラレルキャリア
    複業やパラレルキャリアが私たちの可能性を広げる
    コラム 複業と副業の違い
    複業・パラレルキャリアのメリット
    2つのベクトル:解禁と受け入れ
    社内(庁内)複業から,越境の「筋トレ」を始めてみる
    【ケーススタディ】大手情報通信サービス事業者の社内複業事例
    複業・パラレルキャリアを成功させるための3つの提言――組織に向けて
    選択的週休3日制とどう向き合うか
    選択的週休3日制のメリットとは
    選択的週休3日制は,進む2極化
    「幸せな」選択的週休3日制を実現するための5つの課題
    第3章 女性活躍/ダイバーシティ推進 ~今いる多様なメンバーの潜在能力ややる気を解放する
    ダイバーシティ&インクルージョンの本質とは
    まずは既存のメンバーが正しく活躍できるようにする
    [成長意欲や能力がある]×[ただし制約条件がある]人が正しく活躍できるようにする
    餅型チームからおにぎり型チームへ
    ダイバーシティ&インクルージョンを邪魔するもの
    女性活躍の問題地図
    「女性支援」ではなく「女性起点」そして「全員参加」へ
    ダイバーシティ&インクルージョンを阻む10の壁
    育休両立期の人材を制約から解放する
    育休両立期の人材に対する世の中の誤解や思い込み(バイアス)
    育休明けのスタッフに合わせてチームミーティングの時間を変えたら,メンバー全員が幸せになった
    育休両立期の人材のポテンシャルと変化
    組織と個人がともに成長するための3方向への提言
    ①To:現場のマネジメント
    ②To:経営者や人事部門
    ③To:国や行政機関
    第4章 ワーケーション ~働く景色を変えて価値観の揺らぎを起こす
    バケーションよりもワーク重視で! ワーケーションのメリットとは
    越境学習の選択肢としてワーケーションは有効
    沢渡が実践して体感したワーケーションのメリットや課題
    ワーケーションは最強のチームビルディングプロセス
    ワーケーションの4つの観点
    「いつ」(平日 or 休日)
    「どこで」(都市部 or 地方/リゾート地)
    「だれと」(個人 or グループ)
    「なにを」(通常業務 or 非日常業務)
    ワーケーションは「バケーション」ではなく「ワーク」を軸に捉えてほしい
    ワーケーションのデメリットや課題を解消するには
    ワーケーションの5つのデメリットと解消法
    ワーケーションの11の地域課題
    ワーケーションをあたりまえにするにはデジタルワークシフトが必須
    ワーケーションの仕事風景(#ダム際ワーキング のシーンより)
    ワーケーションを実施する側は,滑らかに仕事ができるデジタル環境を
    ワーケーション環境を提供する側は,大きなコストと労力をかけずにキャッシュポイントと顧客動線づくりを
    サステイナブル(持続可能)なワーケーションに向けての提言
    ①To:企業
    ②To:中央省庁
    ③To:地域(行政や地域の企業など)
    ワーケーションの一形態 #ダム際ワーキング
    #ダム際ワーキング とは
    #ダム際ワーキング の実践事例
    #ダム際ワーキング に適する業務
    ワーケーションは道中も大事なプロセス?
    コラム 地方都市は「ラストワンマイル」「ラストワンアワー」のキャッシュポイント創出を!
    第5章 地方都市/レガシー組織 ~地域の壁を越える
    地方都市/レガシー組織の問題地図
    ①「地方だから」「製造業だから」
    ②横並び主義
    ③下請け思考
    ④前時代的&画一的な地域インフラ
    ⑤職種の定義や仕事のやり方が古い
    ⑥井の中の蛙
    ⑦見えないものを評価しない/お金を出さない
    ⑧他地域から来る人を遠ざける
    広がる格差
    2つの格差が日本国内で進行している
    立地や企業規模は「不公平」だが,デジタルは「公平」
    地方都市の期待と課題
    地方都市の5つの期待・強み
    越境を仕掛けて課題を乗り越えていく
    越境人材の採用・定着,企業のアップデートをいかに成功させるか
    地域に就職・転職した人が定着しない,「もの言わぬ大人しい人」になってしまう要因ビッグ3
    「3つの戦略」を有機的に組み合わせ発展的解消を
    業種や職種を越境し,ビジネスモデル変革を成し遂げる ~旭鉄工株式会社 木村哲也さん
    気合・根性型,体力勝負の営業スタイルを変える ~三光製作株式会社 山岸洋一さん(浜松市)
    地域や職種・業種の越境によるイノベーションを仕掛ける ~株式会社山岸製作所 山岸晋作さん(金沢市)
    過疎化の処方箋
    ①ITに投資をする
    ②スキルを育成する
    ③職種そのものをアップデートする
    ④(いままでマイノリティ扱いされていた)若手や女性などにエンパワーメントする
    ⑤外の血を入れる/外に送る
    ⑥外に開放する
    ⑦そのコミュニティを終わらせる
    ⑧「流出させない」対策より,「戻ってきたくなる」都市づくりを
    脱「製造業マインド」
    「過疎化は自業自得です」
    「自主的転勤族」が流動する前提で都市を再設計する
    山間部への移住者は,いわば「自主的転勤族」である
    自主的転勤族が増えるチャンスを活かす4つの行動
    人口流出が問題なのではない,戻ってこないのが問題なのだ
    第6章 DX ~垣根を越えて新たな「勝ちパターン」を生み出す
    DXを考えるための6つの観点
    ①デジタルで「すっ飛ばす」
    ②「ペインポイント」を解消する
    ③他人の土俵に飛び込んで新たな価値を出す
    ④いままでとは異なるプレイヤーを起用して新たな価値を生む
    ⑤「ホームポジション」を研ぎ澄ます
    ⑥テクノロジーに合わせてルールを変える
    DXを邪魔するもの
    ①業務改善やBPRとの違いがわかっていない
    ②DXに必要なスキルやマインドが未定義
    ③DX推進組織だけに丸投げされる
    ④従来組織(事業部門,管理部門)が動かない
    ⑤既存の業務が安定しているため,DXに対する本気度が醸成されにくい
    ⑥人事部門が変わろうとしない,動こうとしない
    ⑦PoCで終わってしまう
    ⑧社内の温度差が大きい
    ⑨上位層のマインドが変わらない
    DXの本質はX
    ①(デジタル)テクノロジーに合わせて×ルールを変える
    ②情報システム部門の得意領域×事業部門や管理部門の得意領域
    管理部門や間接業務のあり方を変える
    ①固定的な管理部門は自らの生存リスクを高める
    ②雑務の多さも大問題
    ③事務のプロに事務設計させてはダメ
    ④管理部門間の越境で経営のペインポイントを解消する
    ⑤越境できるファシリテーター型管理部門は希少価値に
    ⑥管理部門こそ越境体験を
    DXできる組織になるための6つの提言
    ①言語化能力を高める
    ②デジタル経験を増やす
    ③データリテラシーを高める
    ④事務/間接業務を(とにかく)減らす,なくす
    ⑤景色を変える(越境学習する機会の提供)
    ⑥自社理解を深める
    第7章 越境を変革の武器にするために
    越境で身につくスキルとマインド
    経産省の「人生100年時代の社会人基礎力」に照らし合わせて考えてみる
    デジタルワーク/ハイブリッドワークで成果を出すための8つのスキル
    ディスカッションをする経験とスキル
    ディベートをする経験とスキル
    フレームワークを使いこなすマインドとスキル
    越境に向いている人,向いていない人
    越境に向いていない人
    越境に向いている人
    越境の仕掛け方
    越境して変革できる組織と人になるための3つのシフト
    越境を仕掛けやすい8つのタイミング
    大組織と中小ベンチャー企業の越境を
    越境を進めるための提言
    経営層,DX/組織開発推進部門,人事部門への6つの提言
    現場のマネジメントへの5つの提言

  • 越境とは場所、顔、職種のハイブリッドを乗りこなすこと。
    序盤を読んでて、いまだにそんな会社あるの?と思ったけど、事実そうなんだろうな。
    そう言いながらもずっと在宅勤務で、コワーキングスペースすら出てない自分も一歩踏み出せておらず、凝り固まっていそうな気がした。
    174冊目読了。

  • 「越境」
    個人的にこの言葉はとても好きである。
    1つの物事や、1つの環境などにとどまるのが個人的に嫌いなので自分の気持ちに従うと勝手に越境している。

    会社員として働きつつ、コーチとして副業をしている今の環境は私にとって合っている。
    どちらにも属して、どちらにも属していないような感覚が私にとっては非常に心地良い。

    さらに双方で得た人脈や知識などを双方に活かしてさらに心地よく働くことができるのも越境の成果だと感じる。

    FIREと言う言葉が流行っているが、経済的な自立は絶対に必要だと思っている。
    ただ一生仕事は続けていきたいと考えていて自分の好きなことやできる事で社会とつながり、社会に貢献しながら、自分の価値観を見出して生きていきたい。

    だからこそ新しいITツールや、新しい考え方などにアレルギーを起こさず、拒否感を持たず、「なにそれ、おもしろそう!」と知らないものにどんどんチャレンジする、そんな越境を繰り返していきたい。

    ====
    沢渡あまね(さわたり あまね)
    作家/ワークスタイル&組織開発専門家
    あまねキャリア株式会社CEO/株式会社NOKIOO顧問/株式会社なないろのはな取締役 浜松ワークスタイルLab所長/ワークフロー総研フェロー

    ====
    flier要約
    https://www.flierinc.com/summary/2972

  • 20231128

  • ワーケーションは「休日に仕事をする」よりは「仕事をする場所を大胆に変える」イメージの方が取り掛かりやすい、という補足はなるほどと。

  • 石山恒貴、伊達洋駆『越境学習入門』と比べると、話がもっと広範囲に及んでいる印象。「地方都市」の章は、ぜひ、地方の企業や団体の方に読んでもらいたい。改善マインドが足りない地方の企業や団体が多すぎると常々思っている。

  • 最高に面白かった。
    自分を変えるための越境。

  • パラレルキャリアやDXが当たり前のように語られる中、どのように活かし組織変革へと導くのかの肉付けをしてくれる本書であった。

    越境の型(ビジョン)
    復業、パラレルキャリアにより組織の壁を越える
    ダイバーシティ&インクルージョンによる多様性で働き方の壁を越える
    DXによりルールチェンジで職場、職種の壁を越える

    越境のメリット(目的)
    社員エンゲージメント向上、人材育成
    閉鎖性によるガラパゴス化を防ぎ組織をアップデート
    規模に関わらず他社、他業種と接点を持てやすく人材不足の解消

    越境へのアプローチ(方法)
    業務標準化で間接業務を徹底的に削除しスリム化
    多様性を尊重し出入り自由な環境作りで組織カルチャーを変革
    DXによりあらゆる障壁をすっ飛ばし、テクノロジーにルールを合わせ職種の定義をアップデート

    過去の経験値から答えを導けない時代になり、組織内外を横断し結びつける行動が求められる。
    越境により外の血や考え方を取り入れる。DXによる一気通貫的なスピード感など大胆なルール変更と多様性の尊重による変化。
    これらを愉しむ健全な組織への脱皮を想像し変わることへのワクワクを感じたい。

  • 駄目な地域、組織の原因を的確に分析

    地方都市、レガシー組織の問題の背景要因の分析が良かった。
    ただし、「横並び主義」や「下請け思考」は、掘り下げると日本社会の根深い問題に原因があると思われる。著者は、そこまで深く突っ込んでいない。
    蛇足だが、219ページの横浜は保守的だとの批判が私には新鮮だった。

  • 同じ所、同じ事をしていると考え方も行動も固定化されますよね。自身が新しい視点を持つか新しい視点を持った人を招き入れるかは組織にとって非常に大事ですよね。

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著者プロフィール

作家/ワークスタイル&組織開発専門家
あまねキャリア株式会社CEO/株式会社NOKIOOアドバイザー/
株式会社なないろのはな 浜松ワークスタイルLab所長/
ワークフロー総研フェロー
日産自動車、NTTデータなど(情報システム・広報・ネットワークソリューション事業部門などを経験)を経て現職。350以上の企業・自治体・官公庁で、働き方改革、組織変革、マネジメント変革の支援・講演および執筆・メディア出演を行う。

「2023年 『悪気のないその一言が、職場の一体感を奪ってる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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