ChatGPT/LangChainによるチャットシステム構築[実践]入門
- 技術評論社 (2023年10月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784297138394
作品紹介・あらすじ
本書は、ChatGPTのAPIとLangChainを使って、大規模言語モデル(LLM)を本番レベルのシステムに組み込むための知識をステップバイステップで学習し、手を動かしながら実践できる書籍です。 生成AIが登場し、APIやフレームワークのエコシステムが充実してきたことによって、これまで機械学習やプログラミングの十分な知識が必要だったことに対してアプリケーション開発者が挑戦しやすくなりました。LLMの性質を活かしたサービスや業務システム構築の基礎を理解し、LLMのモデルやワークフローを抽象化して取り扱ううえで、LangChainというフレームワークが非常に便利です。本書でOpenAI APIやLangChainをしっかり学ぶことで、生成AI関連の知識を体系的にイメージできるようになります。 本書ではまず、OpenAI APIとLangChainについて解説します。ChatGPTのようなしくみを業務システムなどに組み込むためには、単にLLMに1つ入力して1つ出力を得るような実装ではなく、複数のタスクを一連のワークフロー処理として実現する必要があります。また、ChatGPTが知識を持たない専門知識を答えてほしいとか、意図した形式で応答が欲しいなど、実用性を高める必要も出てきます。これらを実現するためのLangChainのつかいかたをわかりやすく解説します。 後半では、ステートレスなOpenAI APIに記憶を持たせたり、必要に応じてWeb検索などを行うエージェント処理、さらにそれらチャット形式の処理を、ステップバイステップでWebアプリやSlackアプリとして実装します。 さらに、LLMアプリを本番稼働させるうえで必要となる、ユーザー体験、セキュリティ、コンプライアンスへの準拠などのためのヒントや注意点も解説します。
感想・レビュー・書評
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まだ7章の後半(Moment Cacheの実装前)ですが、印象が残っているうちに感想を書いておきます。
総じて、とても実用的な本です。手順のとおりに作業をしていくことで、OpenAIのAPIを使用したチャットシステムを構築できるのはとても楽しいです。開発作業には、Google Collaboratory や AWS Cloud 9 を使うので、手元のパソコンに環境がなくとも始められます。便利な世の中になったものだ…。
なお、AWS、Git、OpenAI、Python、LinuxのオペレーションなどのIT技術やサービスの基礎知識は必要になるので、そうでない方は、まずそれぞれの基礎を学習してから取り組んでいただくのが良いと思います。
それにしても、出版されてから半年も立たないうちに本の中のコードが使用しているライブラリがすでに古くなっているという、この生成AI界隈の変化の速さたるや…。余計なお世話ですが、本の改訂も大変だろうなぁ、と思いました。 -
GPTを使ったアプリ作成について概要を知りたかったので読んでみた。OpenAIや関連ライブラリの使用法を具体的なコード例とともに良く説明されていた。最終章には実際の製品リリースに向けて、ガイドラインの整備や法的注意事項まで書いてある。
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請求記号 007.1/Y 86
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ChatGPTブームに乗り遅れてしまって焦りを感じている方や、ChatGPTのすごさは分かるけど自社の業務や自社のサービス・アプリにはあまり関係しないしなぁと思われてる方にぜひオススメしたい1冊。
この本片手に週末1日手を動かすだけで、ChatGPTが騒がれている理由がわかり、良く聞くLangChainやRAGやベクターデータなどの仕組みや意味も腹落ちし、自社でも使ってみたくなり、とにかくワクワク感が止まらなくなるはずです。
あ、社内にChatGPTのすごさを広めたいのに、なかなか分かってもらえなくて孤独を感じている方にもオススメです。この本を教材に社内勉強会やりましょう!