古着屋・黒猫亭のつれづれ着物事件帖 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299008527

作品紹介・あらすじ

『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ。
着物が着られるようになる!? 着物×ミステリー。
七森波子、三十三歳。なみこ、の「波」は、「並」のなみだな、と自分でも思っていた。この先、人生にそう面白いイベントは来そうにない。婚活もあきらめて、これからも事務の仕事を淡々とこなしていく――はずだったが、とある事件から、運なし・職なし・家なし・恋人なし・友人なし・服なしとなってしまった波子。あるのは暇だけ。伝手を頼って、香川県・琴平に移住することになる。そこで出会ったのは、古着屋・黒猫亭の店主マリイ。
店主のマリイに勧められるがまま、波子は着物を購入する。やがてマリイを通して、店の常連だというカコから着物を譲り受け、文通を始めた。
着付けを学びながら、波子は黒猫亭で起こる騒動に巻き込まれて……。

感想・レビュー・書評

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  • 日本人なのに、着物のことはまったくわからない。この本を読んで、自分でも着たいと思ったし、なによりも着物について調べたいと思いました。

  • 978-4-299-00852-7
    C0193¥700E.

    古着屋・黒猫亭のつれづれ着物事件帖
    ふるぎや・くろねこていのつれづれきものじけんちょう)

    2020/09/18.初版
    著者:柊サナカ
    発行所:株式会社 宝島社

    ----
    火災と会社の倒産により家も職も失ったアラサーの元OL・波子は、香川琴平の今は亡き祖母の空き家で暮らすことになる。
    洋服を調達しようと偶々見つけた古着屋・黒猫亭で、店主のマリイにに勧められるがまま、波子は着物を購入する。やがてマリイを通して店の常連だというカコから着物を譲り受け、文通を始めた。一方で着付けを学びながら、波子は黒猫亭で起こる宗津に巻き込まれて…。

    目次
    1 着物はじめの第一歩
    2 襦袢の昼と夜の顔
    3 半襟と、差し出された百本の手
    4 帯結びと裸の王子
    5 紅花染まる蜘蛛屋敷
    6 草履とブーツ
    7 春の宴の訪問着
    <参考文献>


    手にした理由
    表紙絵が素敵だったので、たまにはこんなのをお楽しみで読んでみようかと購入。
    初めての著者さんなので どうかな?
    -------------------

  • たまにはほわっとしたものが読みたいと思い、手に取った。
    想像通りほんわりとした内容で、何一つストレスがなく楽しく読めた。
    登場人物にイラッとする人がいないって幸せだ。

    着物を着ていることで、主人公にも不思議なことにゆとりが見られるようになった。
    着るものって、大切なのだ。

    三婆は賑やかで最高だ。一度お会いしてみたい。
    なんとなく予感はしていたけど、カコはやっぱりいない人だった。
    そこがなんとも寂しかった。
    ただ主人公の取り乱し方が、そこまでの話の流れを分断してしまって、ちょっと残念だった。
    マリイの正体は、ありかな。

    昨年たまたま着物系YouTubeにはまっていたので、出てくる着物はほぼ理解できた。


    2024/03/03 18:13

  • 優雅だ。着物が楽しそう。
    2022/3/18

  • なんか普通そうに見えてクセがすごいキャラがチラホラ。まぁ主に瀬川さんのことですが。日常的に着物を着るって素敵だなぁ。それだけで気持ちにゆとりがうまれそう。

  • この作家さんは初めて読みました。

    東京で一人暮らしも板について、将来設計もと考えていた矢先階下の火事で住むところも家財一才を失くし、どういうタイミングか仕事先も倒産。失業保険、未払い賃金ももらえないまま、実家に帰るがいる場所がない。

    母の実家のある香川県琴平町で、亡き祖母の築100年の古民家に住み、祖母の持っていた不動産の管理も任されることになる。

    そこで、ふと入った古着屋『黒猫亭』で着物に出会う。

    そこから、古着屋に集う三婆、魅惑的な長身の美女マリィ、マタニティブルーの若き母親、近所に住む裸族の若い医者、謎に包まれる屋敷の住人。

    着物初心者の主人公波子が、マリィや三婆の指南を受け、着物の魅力を深く知るというストーリーです。

    切り口が珍しいこの小説。
    着物好きにも、これから着物を着ようと思う人にも、指南書ともなる一冊。

  • 事件がしょぼい
    特徴のない主人公とはいえ、振り回されてもないし
    着物の弱音を吐く役どころなのかな

  • 仕事と家を失って、香川の祖母の住んでいた家に住むことになった波子。たまたま見つけた古着屋の黒猫亭で着物にはまって……。事件帖、というほど事件は起きないけど、面白かった。柊サナカさんなかなかいいな。香川で続かないかなー。

  •  火災と勤めていた会社の倒産により、住居も仕事も失った波子。それを機に今は亡き祖母の空き家で暮らす事になった。手元のお金も服も無くなった波子だったが、たまたま見つけた古着屋・黒猫亭でマリイと出会い、常連だと言うカコと言う女性から着物を譲り受ける事になり、文通が始まる…

     着物は敷居が高くて普段着には出来ないと思っていましたが、波子の着物ライフが楽しそうで、普段着でもちょっと興味持ちました。
     そしてカコとマリイの正体に驚きました。まさかそうだったとは!
     黒猫亭に集まるおばさんも、口は悪いけど憎めない感じが好きです。

  • 最初は好きな着物が題材で楽しそうと思った。
    読みはじめは、読みやすく面白いなぁ~。
    最後の章は、じんわり優しく且つ勇気をくれる。
    たかが衣服、されど衣服。
    洋服だろうと和服だろうと、色々気にしだすと
    自己表現やら自分の気持ちが効いてくる。
    正式な場所はともかく、普段は自由に伸び伸びと
    着ること、選ぶことを楽しむのは大事だと再確認。
    それにしても最後の一行には驚いた。
    読んで良かったなぁ。

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著者プロフィール

小説家

「2022年 『お銀ちゃんの明治舶来たべもの帖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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