スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 心をつなぐスープカレー (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 784
感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299012302

作品紹介・あらすじ

シリーズ累計46万部突破の大人気シリーズ最新刊! 「スープ屋しずく」のシェフ・麻野がこしらえるスープにかかれば、お客の心も不思議な謎もあっという間にほぐれます! リモート会議中に同僚がつぶやいた「人参がワープした……」という言葉の謎や、閉店を決めた洋食店「えんとつ軒」店主の真意など、思わずスープが食べたくなる、美味しくて優しい書き下ろし連作短編全4話収録。

感想・レビュー・書評

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  • コロナと関係ない世界で、でも現実的に広まったリモートや宅配など絡めてくる事に優しい世界観のままで広まったらとても良いサービスなんだろうなぁと思いました。

    相変わらずさりげないカッコ良さの麻野さん、最終話のやりとりはとても良かったです。途中感じた違和感を見事に回収し、本当に少しだけ関係が進んだのかなぁと思いました。

  • 久しぶりの「スープ屋しずく」シリーズ。
    今回も安定の読みやすさ。
    スープを通しての心温まる短編物語が綴られています。
    麻野の料理の師匠と最後の物語と意外な繋がりでビックリ。
    根本的な悪い人はここにはいないので読んでいて救われます。
    また次作も楽しみにしています。

  • 2021年1月宝島社文庫刊。書下ろし。シリーズ6作目。人参リモートワープ、奏子ちゃんは学校に行かない 、ひったくりとデリバリー 、在宅勤務の苦い朝 、ビーフカレーは巡る、の5つの連作短編。それなりの謎解きで、それなりに楽しめました。ややマンネリ感あり。エピローグでの理恵と朝野のリモート会話がオマケというか、驚きというか、次巻へのつなぎですね。

  • 今回は読みながら場所とか距離感がいまいちわかりにくく、?と思っていたら最後になるほどとなりました。
    理恵と麻野さんとの距離が近づいてきたようで、今後のお話も楽しみです。

  • シリーズ6弾。

    これまでと少し違う展開や、矛盾?に、??となり、エピローグを読んで、スッキリ!

    再度読み返して、ナルホド!そういうことねー!と普段と違った感想もなかなか新鮮でした。

  • 理恵が麻野に「お話があるのです」と深刻な雰囲気で話すプロローグに、めちゃめちゃ不安な気持ちにさせられます。まさかここに来てお別れでシリーズ終了? それともヒロイン交代? などなど、個人的に「そうなってほしくない」想像が頭をよぎりまくって過剰にハラハラしちゃいます。

    読み終わってみれば、その「お話」とは数か月間中国地方に長期出張で、少なくとも第5話は出張が終わってからのお話だった模様(蝋燭亭の場所が、東京から新幹線で4時間くらいのところと共通している点と、理恵がその場所に「土地勘がある」点からの推察ですが……)。

    それより、本作の話の軸は麻野の師匠のお話だったと思います。これまでも尊敬する師匠として話に挙がることはありましたが、明確にどのような人物でどんな店で働いていたのかは謎のままでした。

    第1話で登場したえんとつ軒が第5話で再登場し、麻野の師匠と意外なつながりがあったという話には「こんなつながりが!?」とちょっとビックリ。しかも麻野の師匠である日之出潮はとんでもない人物で、蝋燭亭という老舗洋食店をつぶしていたというから、更に驚き。

    個人的には蝋燭亭をつぶしちゃった後、潮師匠が心を入れ替えるまでを具体的に知りたいなと思ったのですが、それだけで一冊できちゃう気がしたので、それはまた麻野の修行話と合わせて読ませてもらいたいな、なんて思います。

    あと、毎回気になってる理恵と麻野の関係については、多分じっくり弱火でコトコト煮込んでいくように、ゆっくり進展していくんだろうなと割り切って、性急な展開は諦めることにしました(笑)

  • 理恵がどこにいるかが伏線のような描かれ方をしてるのが面白かった。

  • 最後にようやくプロローグの意味がわかった。
    途中、途中で、あれっ?と思うことがあって、ちょっと読み返しては??と思っていたのだけれど、そういうことだったのか~!

    コロナ禍のことは一切触れられていないけれど、この1年で変わった「当たり前」があちこちに散りばめられていた。推奨されるようになったリモートワークに、仕事に限らず増えたオンライン。そして、四角くて黒いリュックがトレードマークになったデリバリー。それぞれにいいところもそうでないところもあって。それをどういい方向に活用していくかが私たちの腕の見せ所なのだろう。

    と思いつつも、私はオンラインではなく、生身で時間や空間を共にすることの大切さを想うのだ。きっと、それは作者も同じなのだろう。リモートだと煩わしいことや傷つくことは減るのかもしれない。生身でというのは、本当に無防備だ。それでも、生身ではないと伝わらないものがある。そのことを心に留めて、今の時代を生きていきたいと思いながら一気に読んだのでした。

  • スープ屋しずくの第6弾。今回も大きな事件ではない(ストーカーは事件か・・)けれど、日々の悩みをさくっと解決してくれる麻野さんのスマートさにほれぼれ。
    奏子ちゃんの意志も強かったけれど、周りを許す心の広さも素晴らしかった。

  • 早朝にひっそり営業しているスープ屋「しずく」のシェフ・麻野は、優れた観察眼で客の悩みを見抜き、解決する隠れた名探偵。長期出張中のOLが恋人に別れを切り出した理由は?無実の罪を着せられ不登校になった少女は、身の潔白を証明できるのか?人気洋食店の店主が抱える秘密とは?素晴らしい推理と料理を提供する麻野に、常連客の理恵はあることを告白する。人気シリーズ第6弾!

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著者プロフィール

2011年、『僕はお父さんを訴えます』で第10回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞してデビュー。14年、『ボランティアバスで行こう!』が名門ミステリファンクラブ「SRの会」13年ベストミステリー国内第1位に選ばれる。著書に“スープ屋しずくの謎解き朝ごはん”“さえこ照ラス”“レシピで謎解きを”の各シリーズ、『映画化決定』など。

「2023年 『無実の君が裁かれる理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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