怪異の掃除人・曽根崎慎司の事件ファイル 生ける炎は誰が身を喰らうか (宝島社文庫)
- 宝島社 (2023年1月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784299038425
作品紹介・あらすじ
応募総数13,116作品! 第10回「ネット小説大賞」受賞作です。オカルト関連のフリーライターをしている曽根崎慎司は、警察でも手に負えない名状しがたい難事件を取り扱う「怪異の掃除人」。彼のもとでアルバイトをしている竹田景清は、そんな不可解な事件に巻き込まれていく――。街中で見つかる切り取られた指。中毒性のある真っ黒なタバコ。体の一部が取られる夢。そして、生ける炎を信仰する宗教団体。狂気に呑み込まれてしまえば、終わり……。闇の底から這い寄る怪異に立ち向かう、ホラーサスペンス開幕です。
感想・レビュー・書評
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面白かった!曽根崎と景清の2人最高。他の登場人物も最高。事件も謎とホラー要素とたっぷりで読み応えあり。ぜひ続いて欲しい。
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この作者の初小説本ということで。
31歳の掃除人の男と、そこでアルバイトをする大学二年生の話。初めは怪異に対して物理で解決したり、依頼してきた側が悪だったらそれでも守るべきかという話だったりと言う作品から始まる。だが、進むにつれて段々解決方法が呪文とかになってきて、方向性というか、展開が少し変わってくる。
話数が進むにつれて、主人公たちを取り巻く人々が増え、その全員が最後のケース4に関わってくる。31際の掃除人の弟と、主人公の叔父、美女、それぞれがそれぞれの役割で動く。そんな中で何度か泣きたくなるくらい辛くて、それでいて眩しい場面がある。とにかく、阿蘇が……本当に良い奴……。主人公にとっても、叔父にとっても、掃除人にとっても……本当に……。
この感じなら続編も描けそう……。次も読んでみたいなと思わせる作品だった。
個人的に守銭奴のくだりを後で回収するところが好きなシーンだった。 -
会話ややり取りが軽妙で、話の筋は重たいけど、師匠シリーズ読んだみたいな気になった
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オカルト専門ライター曽根崎とアルバイトの大学生・景清が怪事件に挑む連作短編。適当に手に取った本だけど、予想外の面白さ!2人をはじめとするキャラクター達のキャラが濃く、会話も楽しい。それが話の邪魔になっていないのが気に入ったポイント。2人それぞれに謎めいたエピソードが度々提示されていて、それらが明かされる最終話はストーリー、事件解決共に読み応えがあった。謎はまだ残されたままなので、続きが出たら絶対読みたいと思う。
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ごめんなさい。本当によく分からなかった。
イメージしてたのとあまりにも違いすぎたからなのか…… -
怪異の謎を解明して退治する、怪異の掃除人・曽根崎慎司とアルバイトの竹田景清。怪異に遭遇して解決する話が4本。面白かった。マッドな感じの人間というか狂信者というかそういうものってやっぱ恐ろしい。
人ならざるものと退治するという点では「准教授・高槻彰良の推察」と似たものを感じるが、雰囲気は全然違う。主人公たちの関係性はちょっと似たようなところがあるかも。