サラと魔女とハーブの庭 (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
3.39
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本棚登録 : 734
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299042941

作品紹介・あらすじ

七月隆文さんが贈る、ハーブの香りただよう癒やしの物語が、待望の文庫化! 13歳の春休み。家でも学校でも居心地の悪さを感じていた由花は、家族のもとを離れ、田舎で薬草店を営むおばあちゃんと暮らす決心をする――誰にも言えない友達・サラとの永遠の友情を守るために。森の中に佇む古いが落ち着いたお洒落なお店、自分のために作られた手作りの部屋、魔法の本みたいな日記帳、そして、由花のための特別なハーブティー……。おばあちゃんとサラと一緒の田舎暮らしは、由花の心をふんわりと満たしていく。それは、春を迎える再生のはじまりだった。『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』や『100万回生きたきみ』など、細やかな心の機微を瑞々しく描く名手・七月隆文さんが綴る、少女達の物語がはじまります。

※本書は2020年10月刊行の単行本『サラと魔女とハーブの庭』を文庫化したものです。

感想・レビュー・書評

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  • 『サラと魔女とハーブの庭』はまさに魔法のような物語だと感じられましたし、おまけに表紙の色遣いも綺麗で優しかったです。由花の祖母が由花の手や腕をハーブオイルでマッサージするシーンには何だかとても癒やしを感じました。

  • ☆3.8

    表紙の可愛さに惹かれて購入した作品。
    読んでいて、梨木香歩さんの「西の魔女が死んだ」を思い出しました。

    思わず香りが漂ってくるようなハーブティーやハーブを使った美味しそうなお料理の数々に癒されました❁⃘*.゚
    そして優しい理解者である由花のおばあちゃんがとっても素敵でした!

  • 梨木香歩さんの「西の魔女が死んだ」がとても好きでタイトルの雰囲気や裏表紙のあらすじが凄く似てるなぁと思い購入。
    ストーリーは違うけれどお婆ちゃんの雰囲気や情景、お料理の感じもやはり「西の魔女が死んだ」に似てる!
    都会に疲れた少女が心を休めに田舎で薬草店を営むお婆ちゃんの家にやって来た。
    お婆ちゃんのお店を手伝いながら、自然、ハーブ、お婆ちゃん…そしてなによりサラの力を借りて少しずつ心が癒され和み、前を向ける自分へと成長していく。
    世界観がとても素敵です。
    穏やかに流れる時間の中で自然やハーブに囲まれて過ごす日々…とても憧れる。
    心と体に自然の栄養をあげながら薬草店を営む…羨ましい限り!
    心がしなやかに穏やかに、密かに凛とした強さを持ち合わせ整っていく由花、きっと素敵な大人になっていくのでしょう。
    あなたの成長をお婆ちゃんやサラもきっと楽しみにしているはず!

    心が疲れた時何度も読みたい。

  • 学校に行くのが怖くなって不登校になった由花、子どものときからそばにいてくれたサラが、中1の3学期からほとんど出てこなくなった。春休みに、ハーブ店を営む祖母のところに連れてこられた。やさしいけれども凜とした祖母に見守られながら、出会いがあり、少し成長した由花は、サラとの別れを受け入れて、13歳から14歳に、中学2年からまた学校に行けるつもりになれた。
    小林くんのお母さんやおばあちゃんにはサラが見えていたような。お人形と猫とサラが不思議なまま終わった。小林くんと話せたんだから、学校でも大丈夫。

  • こういう癒しの本はすき。バーブも魔女もすきなので、良い本に出会えた^^

  • スラスラ読めた。こういうハーブのお店とか庭とか私も行きたい。中学生の主人公の特有の揺れる気持ちと、おばあちゃんの余裕がよく表現されてる。

  • 思春期のなんともいえない感情、子どもでもなく大人でもない。
    心と体がちぐはぐなあの不思議な時間。

    サラが心の支えだったのに自分はもう大丈夫だと自覚してお別れすることは勇気がいることだが、由花が大人として一歩を踏み出そうとしている姿に応援したくなった。


  • 最初本を開いて少し読み進めたら惹き込まれるみたいにすんなり入ってくるストーリーでハーブ好き不思議空間が好きな私にはかなり好きな感じでした。
    最後までサラはなんなのか…謎は明かされる事はなく読み手の妄想とこうだといいな~ってのが詰まってる作品。

    物語に出てくるおばあちゃんの生き方羨ましいかぎりで孫への接し方すごいし、ハーブティーやでてくる食べ物は美味しそう~って思いながら、ゆかちゃんの心情と心の動き、子供から大人になる複雑な感じと同級生とのコミニュケーション、その人間模様がなんともじんとしました。
    ゆかちゃんが素敵な大人になってくれたら嬉しいな。

  • イマジナリーフレンドだったのかな、サラ。それとも保護したあの猫ちゃんだったのかな。
    レモンバーム、めっちゃ芝のかほりだけど、飲むと美味しいのよね。
    西の魔女は死んだ、に似てるお話だなとは思ったけど、ずっと後ろしか向けなかったのに、前を見据えられるようにすらなったって、凄い事だと思う。

  • 主人公の不安定な心の描写が自分の過去と重なり、子供から大人になる過程で抱いた感情を思い出しました。
    おばあちゃんの温かくて全てを包み込むような優しさに感動しました。

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著者プロフィール

大阪府生まれ。『Astral』(電撃文庫)でデビューし、ライトノベル、一般文芸などジャンルを超えて幅広く活躍。第3回京都本大賞受賞作『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(宝島社文庫)はミリオンセラーとなり話題を集めた。他の著書に『君にさよならを言わない』(宝島社文庫)、『ケーキ王子の名推理』(新潮文庫)などがある。

「2021年 『100万回生きたきみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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