ホワイトバグ 生存不能 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299045348

作品紹介・あらすじ

『このミステリーがすごい! 』大賞受賞&累計132万部突破の「生存者ゼロ」シリーズ著者による書下ろし最新文庫。アフガニスタン・ワハーン回廊で、気象観測隊が惨殺死体で発見された。グリーンランド・ギュンビョルン山でも同様の事件が発生。世界で何が起きているのか? 登山家の甲斐は、政府に求められるまま、その真相を探ることになるが――。世界的規模で起こる謎の現象を、科学的知識もちりばめて解き明かしていくミステリー。ダイナミックな物語とミステリーが見事に融合した、知的好奇心を刺激するエンターテインメント小説です。

感想・レビュー・書評

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  • 新生物の脅威に立ち向かう登山家達のSFパニック小説。
    このミスシリーズの作品ではある物のミステリーの要素は少なく、どうやって新生物に立ち向かっていくのかというパニック小説の部類と役人と民間人の攻防による人間ドラマ、そして今回の3人の調査人の家族との濃密なやりとりの家族ドラマの軸で描かれている。
    新生物の生態の生々しさやそれに襲われ人が亡くなっていく様子がとても怖かったです。その原因になったのも人間の開発というのも現代の問題に繋がってるように感じました。そんな殺伐とした中にも甲斐家の家族仲がゆっくりと修復されていくのはとても読んでいて面白かったです。母親の死をきっかけに気まずくなってしまった関係が少しずつ直っていくのがとても良かったです。
    様々な軸が物語を面白くしていて、読み応えがあるので是非読んでみてください。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    甲斐浩一:諏訪部順一
    丹羽香澄:種崎敦美
    上條常雄:鳥海浩輔
    中山誠司:田中秀幸
    織田武彦:山路和弘
    宮崎:茶風林
    村上:千葉繁
    甲斐健人:山下大輝

  • ネタバレになるので詳しくは書きませんが、人類滅亡の危機を描いた小説です。温暖化が一つの引き金となりますが、リアルでもどんどん融けてる永久凍土かとかから何が出てくるかわからないので、まったくの絵空事ではないと思います。
    登山家、研究者、政治家、自衛隊員、そしてそれぞれの家族。それぞれに責任があり、譲れないものがある。そういった人間ドラマも読みごたえがあります。

  • 筆者はゼロ三部作の安生正氏。タイトルにゼロはついていないが、本作も同じようなパニックミステリー。世界のあちこちで惨殺される人達。犯人は?人間や獣ではなく、地球温暖化のために目覚めた古生物であった。それは小さなクマムシのような生物で、人の体内に侵入し、内臓を食い破ってしまう。これに対抗するのが、たった三人の日本人というのは、ちょっと苦しい設定かな。

  • 表紙の絵。
    なんで手前は雪が積もっているのに、遠くの山々は積もっていないのか?

    と思ったら…。

    地球環境の変化は、もしかしたら本当にこの小説のような事態をまねくのかも!?しれません…。

  • 構想は『塩の街』と同じ。
    ただ、こちらはよりリアリティーがあり、臨場感がともなう。
    『塩の街』三部作も大変人気のあるシリーズですが、有川浩さんらしいドラマティックな視点が多いのに比べ、本作品はいい意味で、みんなが男前に成長していくところがすきでした。

  • 地球は人類だけのための星ではない。地球に住む生き物たちを我が物顔に破壊しつくそうとしている人類を見過ごすわけがないと感じている。
    こんな方法で人類を滅ぼそうとするのかもしれないと同意してしまいそうになる。未知の生き物は生きようとし増えようとしているだけにすぎないのに

  • 登場人物がステレオタイプ気味もあるが、ぐいぐい読ませる

  • 久しぶりに予備知識無しでタイトル買いしてみました。買った後で気づいたんですが、昔読んだ「生存者ゼロ」の作者さんでしたわ。

    てことで嫌な予感しましたが、やはり…。「バグ」ってそっちのバグかい!しかも今回キモさマシマシ。虫嫌いな人はやめた方がいいです。

    セカオワ系は好きなので、その点では楽しめましたが、海外の都市が崩壊していく様がどうも淡白というかあっさりすぎ。
    あと解決までトントン拍子すぎてなんか拍子抜けでした。

    地球温暖化に警鐘鳴らしたさみたいなのも透けて見えてなんかなぁ、という気持ち。

    しかし、死ぬならこんな最期は絶対嫌ですね…。

  • この、作家さんの作品は面白いけど、今回は少し違ったかな。

  • 安生正といえばパニックもの。ゴジラみたいなSF感ではなく、下手したらホントに起きるんじゃないかと思わせる自然の脅威。それぞれの信念を貫く登場人物たち。面白かった。

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著者プロフィール

1958年、京都市出身。京都大学大学院工学研究科卒。第11回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、『生存者ゼロ』にてデビュー。同作から続く〈ゼロ〉シリーズは、累計130万部を超えるベストセラーに。現在、建設会社勤務の傍ら、執筆活動を続けている。著書に『レッドリスト 絶滅進化論』(幻冬舎文庫)、『ホワイトバグ 生存不能』(宝島社)、『不屈の達磨』(角川春樹事務所)などがある。

「2022年 『首都決壊 内閣府災害担当・文月祐美』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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