化物で楽しむ江戸狂歌: ~『狂歌百鬼夜狂』をよむ~

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784305707420

作品紹介・あらすじ

時は江戸時代。
面白おかしい化け物たちが今より身近にいた時代。
当時大流行した、これまたおかしな歌を詠む狂歌師たち。

ある夜、怪しいあばらやに集まると、
百「物語」ならぬ、百「狂歌」に興じ、
呑めや歌えや、出たの出ないの、大騒ぎ!

【江戸狂歌が最高潮を迎えた、天明盛時の雰囲気を色濃く映し出したのが、この『狂歌百鬼夜狂』です。彼ら狂歌師仲間は、江戸の暮らしを言葉で祝福し、明るく楽しく謳いあげました。この作品を通して、化け物だけでなく、ついでにそんな江戸狂歌の世界も覗いていただきたいと江戸狂歌研究会一同願っています。...「はじめに」より】

『狂歌百鬼夜狂』は、天明5年、
蔦屋重三郎が企画した狂歌会をもとに刊行されました。
狂歌会には、狂歌ブームの火付け役である四方赤良(大田南畝)をはじめ、
16名の狂歌師が集まり、当時人気の素材であった化物をお題に、
「百物語」に倣って、百首の狂歌が詠まれました。
本書は、狂歌の基礎知識、各歌の原文・現代語訳・語釈、化物の挿絵を収録。
江戸の化物と狂歌を、楽しみながら知ることの出来る1冊です!

感想・レビュー・書評

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  • 酒宴のさなかに窓の外に人魂のような光を見たことから始まったのは化物狂歌会。古屋敷にて百物語よろしく百の狂歌を楽しむ人々。参加者が来ない、変な音がした、あるはずのない簀戸がある等すべて妖怪のしわざとみなし大はしゃぎ。でもみんなまったく怖がってないのが行間からダダ漏れですね。
    詠むにあたり7つのルールを決め、知性とユーモアを混ぜて狂歌をつくり、時々怖がらせるようなこと言って、酒と肴をつまんで蝋燭ともして大盛り上がりの17人のおっさん。濃いぃ。

    本文もですが解説に笑わせてもらいました。序文は臨場感ありすぎー!相当楽しかったんだろうな。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 『狂歌百鬼夜狂』は、天明5年、
    蔦屋重三郎が企画した狂歌会をもとに刊行されました。
    狂歌会には、狂歌ブームの火付け役である四方赤良(大田南畝)をはじめ、
    16名の狂歌師が集まり、当時人気の素材であった化物をお題に、
    「百物語」に倣って、百首の狂歌が詠まれました。
    本書は、狂歌の基礎知識、各歌の原文・現代語訳・語釈、化物の挿絵を収録。

  • モノノケたちを題材に、百物語に習って百首の狂歌!これはゾクゾクワクワク楽しそう

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、2階開架 請求記号:911.9//E24

  • 怪しいものを見ても怪しまなければ春秋左氏伝に描かれた化物話も嘘となり、怪しいものを見て怪しめば六十六部の語る地獄の沙汰も真実となるだろう。今日の学者怪異を頑なに否定し、僧侶が不思議を好むことから、最近では怪しいものを怪しいとは思わず、かえって怪しくないものを怪しむものだ。化物が身近にあった江戸享楽の時代。化物とは言うが意外に人間的。狂歌が化物を通して時代の風情、風俗、世相を楽しませてくれる。情趣という点で今とさほど変わらない江戸庶民の心に日本人としてのアイデンティティーを感じた。

  • 目に見えないモノ(?)を畏怖する心を持ち続けたい、、、まぁ私は単なる怖がりですが。。。

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    http://kasamashoin.jp/2014/09/post_3019.html

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著者プロフィール

1936年生。日本大学名誉教授。著書に『石川雅望研究』(角川書店、1985年)、『東海道名所図会を読む』(東京堂出版、1997年)、編著に『江戸狂歌本選集』本編全13巻(東京堂出版、1998~2004年)などがある。2011年没。

「2014年 『化物で楽しむ江戸狂歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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