1976年夏 東北の昔ばなし: 聖和学園短大生のレポートから

制作 : 久野 俊彦  錦 仁 
  • 笠間書院
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  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784305707826

作品紹介・あらすじ

昭和51年(1976年)の夏休みの前、仙台にある聖和学園短大で、「おじいさん、おばあさんに昔話を語ってもらい方言そのままに原稿用紙に書いて提出してください」という宿題が出されました。本書はそのレポートを元に刊行するものです。40年前の昔話の語りの実態もありありと浮かんでくる、とても貴重で愛おしい昔話の世界が、本書にはめいいっぱい広がります。

その当時、岩手・宮城を中心とする東北地方において、どんな昔話が、どんな地域で、どんな人によって、どんな人に、どのように語られていたかをも示す、いわば昔話の横断地図ともいうべきものになりました。また、明治から戦後にいたる時間の縦軸と、岩手・宮城を中心とする東北および新潟・山梨にいたる広範な地域の横軸で、昔話の立体空間をも形成しています。これまで出版された昔話の本に掲載されていない話、掲載例の少ない珍しい昔話が、めいいっぱい、つまったものになりました。

家庭のなかで、親から子へ、孫へ語り伝えられた、全153話。岩手県・宮城県・福島県・秋田県・山形県・新潟県・山梨県の昔話を収録。人は、なにを哀しみ、なにに怒り、なにを安らぎとして、生きてきたのか。素敵な私たちの物語(むかしばなし)です。

【 今の若い人には、昔話は絵本で読むもの、アニメで見るものでしょうか。公民館などで行われる昔話の実演を思い浮かべる人もいるでしょう。しかし昔は、家のなかのいろり端や寝床で子どもたちに語って聞かせるものでした。父や母、祖父や祖母が語り、子どもたちが聞く。これをくりかえしながら古くから伝えられてきたものなのです。
 今では家のなかで語ることはほとんどなくなりました。本書には、聖和学園短期大学の学生たちが夏休みに、実際に父や母、祖父や祖母などから語ってもらった昔話を収めました。当時、どの地域で、どんな昔話が、どのような言葉で語られていたのか、この本を読めばよくわかります。私たち案内人(久野・錦)は、学生たちがテープレコーダーに録音して書き起こした「昔話採集レポート」をひとつひとつ検証し、読みやすくするため漢字をあてたり、ひらがなとカタカナを書き分けたり、いろいろ工夫をして本書に載せました。声に出して読むと、昔話の「語り」の現場がよみがえってくるような気持ちになることでしょう。】…本書を読む人のために―解説をかねて、より。

感想・レビュー・書評

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  • 迷っあげく、児童書にカテゴリ。

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    訛りが懐かしくて懐かしくて、スラスラと読める自分に笑えた。

    東北の家族を思う。
    懐かしい時間を思い出す。

    子どもへの読み聞かせにも良い。
    文字ばかりなのが、また良いのだ。

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