- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784305709691
作品紹介・あらすじ
【概 要】
なぜ学校に行くのか、
なぜ仕事をするのか、
そもそもなぜ生きるのか……?
物質的な不足や社会的な不自由さがない状況で抱く「空虚感」とどう向き合うかを考える一冊。
本書は、「人生に意味を見出せない」という実存的な悩みを持つ若い読者へ、現代社会に蔓延する「満ち足りた空虚感」の根底にあるものを一つずつ解き明かし、人間らしく生きるためにはどうしたらよいかを考えます。モノや情報で溢れる世界で抱く「虚しさ」「無気力」の正体とは? 情報過多なコミュニケーションによって失いつつあるものとは? 効率主義によって見落とされているものとは? 待つ力、信じる力、憧れる力を取り戻すには? 不条理なこの世界で生きるために必要なこととは? 神話や哲学、文学や芸術などで活躍した先人たちの知恵をヒントにひも解いていきます。
【目 次】
はじめに
第1章 現代の空虚とは
時代の変遷と空虚の問題
現代はどんな時代か
「生きる意味が感じられない」という苦悩
「満ち足りている」のに「満たされない」心
先が見えないという不安・先が見えたという絶望
第2章 現代人は進歩したのだろうか
情報過多がもたらすもの
オーヴァー・コミュニケーションの弊害
内省の軽視からメメント・モリへ
文化の菲薄化・幼稚化
神話を失った現代人
第3章 無気力病の背景
「面倒くさい」はどこから来るのか
行き過ぎた効率重視
インスタント病
「たかを括る」ことで失われる「経験」
第4章 憧れの喪失
憧れに生きるモデルの不在
奥行きのないものによる気晴らし
舞台裏を見せ過ぎることの問題点
バブル経済の負の遺産
本物が伝えられていない
第5章 幻滅と諦め
〝ロゴス・クラッシャー〞による不条理に満ちた世界
「ロゴス」が壊されると人はどうなるのか
「荒れ地」としての現代
踏み込まない・踏み込ませないという心理
牙を抜かれた人々
第6章 空虚からの脱却
第2楽章のペシミズムの先にあるもの
人間の変化成熟過程
ペシミズムの泥沼化
「ロゴス」を取り戻す
第7章 人間であり続けるために
「考えない」から「真正面から考える」へ
純粋さを死守する
永遠にして女性的なるもの
待つ力・信じる力・憧れる力を取り戻す
どこまでも「ロゴス」の側に立つということ
目に見えぬものの大切さ
愛する存在としての人間
おわりに
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
100回読みたい
-
空虚を感じ、生きている意味を感じないことは、効率重視、情報過多、進んだ文明がもたらす今の世の中で感じないことの方が異常だ。頭でしっかり考え空白を埋める作業をしなくて良い。考える事、悩む事があると言うことは生きている証拠なのだ。
それを念頭に、今の空虚感と向き合う。そして考える事が大切であり、素敵な時間と考えたいと思えるようになった。
面倒、手間、プロセスを楽しめるよう。本来そこが楽しいものなのだ。今の世の中に埋もれてはいけない。 -
・心の底から喜びを感じられる刹那が本当に訪れるものなら、あの世でどうなった
ってちっとも構わない
・思考とは本来空白の時間があってこそ可能
・ちょうど美酒の醸成が閉じた空間で嫌気発酵性を必要とし、これがもし閉じずに酸素に触れてしまうと、アルコールではなく素が生成されてしまうのに似ている
・遊びの本質は無目的。メリットを考えない
・真の満足というものは決して結果ではなく、プロセス
・すべては極めて副次的な人生の役割すらこのような見方の中では無意味だし、茶番に過ぎない
・与えられるものが少ないほど想像力は満足する
・この時代に生きていて「空虚さ」を感じて苦悩する方がはるかにまっとう
・つまり大人は未熟で、小児は成熟 -
あと10回読みたい
-
わかりやすい。痩せるという実利的な行動が暴走して人生すらも痩せていく。にもかかわらず、を大切に
-
満ち足りたように思える現代に生きているのに、なぜ生きる意味が感じられないのか。
哲学や文学、様々な思想を引用して紐解いていく。
取っ付きにくい部分もあったが興味深く読めた。というより、よく理解できないな~とすぐ諦めてしまう事が現代の虚しさに繋がっている旨書かれているため、それはできなかった。
「ロゴス」を持たない人に惑わされないようにする。
量より質。 -
k
-
.
#なぜ生きる意味が感じられないのか
#満ち足りた空虚について
#泉谷閑示
22/9/27出版
物質的な不足や社会的な不自由さはないけど
なぜか「空虚感」を感じることもある現代を
人間らしく生きるには?
#現代の空虚
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3S985Bn