海外に学ぶ建設業のパートナリングの実際―win‐winを達成するためのプロジェクト・マネジメント

制作 : 海外建設協会 

• 鹿島出版会 (2007年3月7日発売)

感想・レビュー・書評

[knsatoshiさんの感想 · 2011年9月27日]

海外工事において頻繁に直面する契約者間の紛争を解決するための手段として運用が試みられているパートナーリングについて、その発祥の経緯、長短、直面する課題および運用例などについてまとめられた一冊。工事規模が大型化・複雑化されていく傾向につれて、契約者間の紛争規模も大きくなることが予想される中、このパートナーリングのような取り組みは歓迎されるべきである。
多くのパートナーリングが契約によるものではなく、憲章（チャーター）にサインをするという法的拘束力が無い環境で、関係者間の善意・信頼に頼るものであることが普及への障害となるように思われるが、工費を削減出来たり、工期を短縮できるなどの高実績を残すことで全世界へ普及することを期待する。