- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309019819
感想・レビュー・書評
-
今まで読んできた恋愛小説の中で、一番自分に合っていると感じている。
この小説の、狂おしく、息苦しい恋は、万人受けはしないと思うけれど、ある種の人間にとっては堪え難い痛みであり、同時に救いであり、快感だ。
とにかく文章のセンスがツボ。
何一つとして無駄な文がなく、どこの一文を抜いても詩的に感じられる。
たまにどうしようもなく、この本が読みたくなる。
読みたくなる、なんて言葉じゃ生易しいかもしれない、渇望、そう、渇望だ。
この本に出会えて、私は、ほんとうにうれしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
懲りずに読み続けているこの方の作品ですが、私はやっぱりどうにもこうにも肌に合わないみたい。
ちょっとお休み。 -
「君はここにいます。俺は、それは必ずしも証明できなくたっていいことだと思う。自分で自分のことを見てさえいれば」
-
今回もダメ男が出てくる、ちょっと不幸な恋愛小説。全く共感も出来ず、主人公と相手の男性は名前も出てこずに「君」・「あなた」と呼び合うのですが、これが何か良い効果があったのか理解できなかった。島本さんの繊細な描写や美しい表現はとても好きなのですが、内容が深くなくて残念。
-
うーん... 文章はきれいだけど、ちょっと自分には痛々しすぎる気がした
-
罪悪感が「私」を追い詰めていきます。どうにもできない閉鎖感、息苦しさがとてもリアルに伝わってくる。この作者はこういうの得意なんだと思います。この本を読んでいる間、ずっと雨が降りやまず家に閉じ込められた重苦しい感覚を味わいました。そういえばナラタージュもこんな雰囲気だった。
手に入らないものへの憧れは強烈で力強く、生きる欲求ともなり一瞬自分を明るく照らしてくれる。でも誰かをひどく傷つけ、自分を傷つけるという、厄介なものです。でもそれがあるから人は生きていけるのだとも思うのでした。 -
どうしてこうも彼女の文は生々しいのか。
さらさらと書かれているはずが、うっ、となる。
ただ、驚くほどに印象が残らない。 -
久方ぶりに読みましたが、嗚呼こんな感じだったよねって思いました。
でも昔のが個人的には好き。これはあまり面白みがなく、ただ懐かしさで読みきれた気がします。