- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309019888
作品紹介・あらすじ
「本物の森」が、地球を救う!アマゾン、ケニヤ、モンゴル…。80歳を超えた今も世界中を駆け巡る著者が、訴え続けてきたこと。
感想・レビュー・書評
-
“日本語はよくできていて、3本植えれば「森」、5本植えれば「森林」になります。 どこでも、3本や5本を植えられないところはありません。”
1㎡あれば誰でもできるというシンプルさに背中を押され、読み進めるうちに無性に木を植えたくなる。苗木の作り方の図解付き。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
愛知県長久手市のゴジカラ村を視察させてもらったときに、「この森は宮脇昭さんと一緒に植樹したんです」って教えてもらって、その森がとてもイキイキしていたので興味を持って調べて、読んでみた1冊。奥トレでも植樹をしたいと思っていたところに、渡りに船の1冊となりました。森に関する深い洞察と知識、植樹を続けながら仲間と経験知を増やしてきたその行動力。すごい人がいた、と思いました。いろんな人に読むのをぜひオススメしたい1冊であると共に、僕は植樹祭に行ってみたい。自分の植えた木が、どうなっていくかを楽しみに暮らしていける、そんな風に奥トレもできるんじゃないだろうかと思った1冊でした。
-
人間は植物の寄生者という表現が、読み進むうちに誰もがなるほどと思える内容です。
[潜在自然植生」に国が動き出したことには驚きました。
雑木のことを学びたくて、手にした本でしたが、宮脇昭氏の学ぶ姿勢と、木(自然)を相手にしている清々しさを感じました。
改めて木について、無知なる自分を知らされつつも、励まされているようでもありました。 -
すごい熱意と確信。私も森林をつくりたくなった。今年は国連が定めた国際森林年。宮脇さんの思いを私も微力ながら、伝えたい。
・生態系において、緑は唯一の生産者。人間は消費者。
・最高条件と最適条件は違う。
・日本に本来の森は0.06%しか残っていない。
・かつて日本列島の98%は森林だった。森林の生育に適した「褐色森林土壌」だから。
・リービッヒの法則の説明は、???だった。エビデンスに乏しい。
・日本で言う公園景観は荒れ野景観。
・土地本来の樹種(潜在自然植生)は、植えて3年も経てば管理費は不要。
・花粉が多く飛ぶのは、生物が弱り、子孫を残そうと必死だから。
・ゲーテの言葉「アルス・ガンツハイト」=全体のつながり。
・阪神淡路大震災での本物の森の防災機能のすごさ。
・植える植物は命を賭けている。
・新日本製鉄の例 -
宮脇昭氏は世界中の植樹活動の一人として活躍している方だ。2010年までにも世界の現地の方と協力しながら4万本の植樹活動を行っている。この本には、宮脇氏の幼少期から植樹活動を始めた経緯についても書かれている。また、スギヒノキなどの単一(モノカルチャー)的な木ではなく、潜在自然植生の森づくりが大事だと訴えている。「木を2本植えれば林に、3本で森に、5本集まれば森林になる」という言葉は感銘を受けた。森づくりには、面積が必要だと考えがちであるが、ほんの少しのスペースでもその土地特有の適地適木の木をきちんと植えるという心掛けが、植林へのひいては、私たちにとって環境を考える第一歩となることだろう。