定本 小林秀雄

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309023687

感想・レビュー・書評

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  • 小林秀雄の凄みに迫る。渾身の作品である。その範囲は絶作まで及ぶ。
    小林の批評は遊びではなかった。プラトンが説く料理人の肉の分割の例えを通して、対象を切り裂きすぎないよう、自身にとって抜き差しならぬ問題として慎重に扱い、問題と回答の関係をあらわにした。
    モーツァルト、志賀直哉、西行、実朝、ドストエフスキー、ゴッホ、モネ、セザンヌ、ピカソ、ベルクソン、本居宣長、正宗白鳥。どれも対象の迫真に迫り、定見を退け、人物、時代の秘所を明かす。

  • 小林秀雄の思考の軌跡を徹底して内在的に論じ、「感想」をへて「本居宣長」に至る思想の深みをとらえた98年刊の小林論の決定版を増補、定本として甦らせた名著。

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著者プロフィール

1951年大阪生まれ。批評家。中央大学大学院文学研究科修了。立教大学現代心理学部教授などを歴任。主な著書に『剣の法』(筑摩書房)、『日本人の信仰心』(筑摩選書)、『独学の精神』(ちくま新書)、『批評の魂』(新潮社)、『小津安二郎の喜び』『民俗と民藝』(講談社選書メチエ)、『ベルクソン哲学の遺言』(岩波現代全書)、『信徒内村鑑三』(河出ブックス)、『沈黙するソシュール』(講談社学術文庫)、『倫理という力』(講談社現代新書)など多数。

「2018年 『愛読の方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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