背中の地図 金時鐘詩集: 金時鐘詩集

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  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (141ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309026794

感想・レビュー・書評

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  • ◆災いに向けた言葉の投石 ([評者]和合亮一=詩人):背中の地図 金時鐘(キムシジョン)詩集:Chunichi/Tokyo Bookweb(TOKYO Web)
    http://www.tokyo-np.co.jp/article/book/shohyo/list/CK2018061702000189.html

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    生きながらにして伝説と化した在日の詩人がその生涯の決算をかけて「ノアの洪水」としての3・11以降の日本を問う渾身にして珠玉の感動的な詩編。世界の苦悩を深みから照らし出す。
    http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309026794/

  • 一読、他の作品との違いがわかる。
    それまでの「在日」であることの詩でなく、「あの日」に対する詩だからだろうか。
    どうしようもない憤りを感じる。
    ●ノアの洪水を思わせた東日本大震災の地、東北・三陸海岸は、日本列島を形づくっている本州の背中に当たるところのように私には思える。振り返っても自分では見えない、運命の符丁が貼り付いているかのような背面だ。(序詞)
    ●そうとも、帰ってくる人はなくても日は暮れる。/私の背後で堰を超えた濁流が溢れ/沖合のどこかでか航路を失くした船が一隻/夜陰をついて喉をしぼっている。/遠吠えは尾を引いて/麓の森からも流れている。/道はまっすぐ海へ突き出て/行き着くまえに立ち消える。/その先が原子力発電所だ。(道の理由)

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著者プロフィール

1929年朝鮮・元山市生まれ。著書に「猪飼野詩集」「光州詩片」「原野の詩」(小熊秀雄賞第一回特別賞受賞)、評論集「『在日』のはざまで」(毎日出版文化賞受賞)他

「年 『草むらの時』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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