AM/PM

制作 : アメリア・グレイ 
  • 河出書房新社
3.18
  • (5)
  • (15)
  • (24)
  • (9)
  • (3)
本棚登録 : 342
感想 : 32
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309207353

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • “自分の胸の中にある確かなこの気持ちをどうしたらいいのという時に、ある瞬間、人々は無意識に、〝普通〟から少しずれた、変なことをしたり、口に出したりしてしまうことがある。側から見ると脈略や意図が不明だったとしても、それはその人にとっては、人生に抗おうとする、決死の瞬間だ。そしてそのギリギリの小さな瞬間を、アメリア・グレイは見逃さない――”

    訳者の後書きも合わせて読みたい、居にくさに対するやさしい答えみたいな本。世界からはみ出しそうな人たちへ。

  • 他人の存在は無視できないし。ゴミ箱とかパソコンとかまで、なんとなく有機物に思えてくるし。生きているだけなのに、まわりは、うるさい。
    固有名詞を整理するのが、ちょっと大変。

  • 解説がなかったら、この本に描かれているものが寂しさだなんてきっと読み取れなかっただろうな。
    AM:81が好き。次の朝ちりとりの中で小さな物語が生まれるってなんて素敵な表現なんだろう。この一言がちりとりの中身も、生まれる前の明るさに満ちた時間も、終わった後の楽しいような寂しいような、しんとした時間も、音や声、色や時間すべてを包み込んでいる。

  • 毎日毎日、周りの人間が全員見知らぬ誰かに変わる、そんな空想を私はしました。傷や苦は存在しないのでしょうか。愛や温もりは消えてしまうのでしょうか。どちらがいい?答えは私の世界の中。
    時間とは、時に残酷で時に都合の良いものです。歳を重ねるほど、残酷に思えることも増えていくのでしょうか。毎日毎日、何も無くただ時間が過ぎ去るのを待っているだけがどれだけ辛いことか。子供の頃の私には、そんな祖母の言葉の意味がわかりませんでした。いつからだろう、わかる様になり悲しみに変わったのは。
    当たり前の時間という空間の中で、ただ孤独を噛み締める、そんな生き方がある事も知って欲しい。

  • 構成は面白いし文章も上手いと思うのだけど、残念ながらこの作品と接するのは私の感じ方の鈍い部分のよう。
    ただ、時間が経っても思い返すかも知れないとも思うので、後々もしかしたら感想も変わるかも。

  • Amelia Gray 『AM / PM』
    文章からなんとなく滲み出てくる雰囲気はA.ベンダーとよく似てると思う。上手いか下手は分からないけど好きか嫌いかだとわたしはとても好き。毎ページに付箋を貼りたくなる掌編集だった。

  • 『AM / PM』アメリア・グレイ
    “冴えない人生は美しくないけれど、少なくとも詩的ではある”
    日常のなんて事ない断片の集まりなんだけど人生が詰まってる。
    ミランダ・ジュライが好きな人は好きかも。表紙が好み

  • 薄ら青くて、意識は明晰だが靄掛かっているというか、深海生物的な印象。

  • 共感も寄り添いを求められてないからこそ、"生"を感じる。
    何が起こってるのか?どんな意味なのか?理解できないところが多々あるけど、他人の日常を断片的に見たらそんなもんだよなって。
    こんなご時世だからこそ、世界に自分しか存在してないかのように思えて寂しい夜に読みたい。

  • たしかダヴィンチか何かの記事で見て読むことにしたと思う。

    はじめは斬新で面白いかも、と読み進めていたが、次第にこれはさっき出た人と同じ人のことを言っているのか?と思い出し、次第に論理的な思考で読むものではないんだなぁと読むのを途中でやめてしまった。

    若い感性そのものを「どうだ!?」と突きつけられたようで、自分が読みたいのは「物語」なのだと再確認できた本でした。

全32件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1982年アリゾナ州生まれ。2009年に本書でデビュー。2015年に発表した短編集Gutshotがヤングライオン・フィクション賞受賞、シャーリー・ジャクスン賞短編集部門最終候補となった他、受賞多数。

「2017年 『AM/PM』 で使われていた紹介文から引用しています。」

アメリア・グレイの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ポール・オースタ...
テッド・チャン
パトリシア ハイ...
高山羽根子
又吉 直樹
恩田 陸
堀江 敏幸
イアン マキュー...
村田 沙耶香
小川 哲
サルバドール プ...
アンナ カヴァン
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×