サンカの起源 ---クグツの発生から朝鮮半島へ

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309225784

作品紹介・あらすじ

箕、筬を作り、修繕するサンカは古く「クグツ」に起源を持ち、そのクグツは、古代の朝鮮から屠蓄業だけでなく、じつは箕や筬作りにも従事していた、白丁(ペクチョン)に淵源することをつきとめる。永遠のテーマ「サンカの起源は何か」に終止符を打ち、サンカ古代起源説を明らかにする決定的な論考。図版多数。

感想・レビュー・書評

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  • 筒井氏の作品は「労作」と呼ぶべき作品が多いが、これもそう称するべき1作。
    サンカの起源を、同様の生活様式を持った中世の賤民・クグツや朝鮮の白丁に見出していく。
    市井の研究者らしい大胆な発想と様々な角度からの検証は今作でも健在であり、それゆえの危なっかしさもあるものの中々説得力のある内容となっている。特に氏の主張する賤民と呪的能力の関係を裏付ける根拠は、今作でより強い示されたように感じる。
    ただ、根拠に乏しい主張の多さもまた健在であり、どうしても鵜呑みに出来ない部分が残る。氏の今後の研究の深化に期待したい。

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著者プロフィール

1944年生まれ。民俗研究家。 著書に『サンカの真実 三角寛の虚構』『葬儀の民俗学』『新・忘れられた日本人』『サンカの起源』『猿まわし 被差別の民俗学』など。

「2023年 『漂泊民の居場所』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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