知れば知るほどおもしろい 琉球王朝のすべて:新装改訂版

  • 河出書房新社
4.33
  • (4)
  • (4)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 63
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309226330

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 非情にわかり易くおもしろかった。
    沖縄は本来は日本ではないのだなあと感じた。
    沖縄の人には気を悪くする人もいるかもしれませんが、今は沖縄が日本になり自由に行き来でき本当に良かったと思う。

  • 琉球王国の近世(1609~1879)を紹介する。

    「按司」…グスクを築き地域を治めたリーダーのこと。
    「三山時代」…北山(今帰仁グスク)・中山(浦添グスク)・南山(大里グスク・南山グスク)
    「琉球王国」…1429に中山王・尚巴志が統一。※元々は佐敷という小さな地域の按司だった。
    「近世琉球」…薩摩藩侵攻1609→滅亡1879

    首都は首里だった。
    那覇のルーツは港町。

    琉球のグスクの石垣の美しい曲線。
    首里城の正殿…百浦添御殿(たくさんの浦々を支配する御殿)←中国・紫禁城、韓国・景福宮、ヴェトナム・フエの王宮などアジアのスタンダードな城と同じ造り。日本の建築様式・唐破風もある。日中のミックス。
    中国の使者を迎える北殿、薩摩の使者を迎える南殿。
    御庭はストライプ。
    世界遺産に登録されているのは、首里城趾。

    王宮の女性は王妃も含め、糸紡ぎをしていた。芭蕉布や絹、木綿、苧麻を製作。織物製作工房。

    「御嶽」…信仰の場。聖域。像も何も無い。自然そのままの形。男子禁制。
    「ノロ」…神官(女性)。最高職の神官→聞得大君。王族女性がつく。

    「首里王府」…琉球政府。国家公務員。
    「間切」…地方自治体。一般人。百姓(庶民。たくさんの姓)

    琉球時間…日影台+漏刻

    近世琉球時代も半ばは薩摩と仲良くお隣付き合い。自治権も、しっかりあった。琉球人に詐欺にあった薩摩人も。
    薩摩藩に属してることはひみつだったので、中国の使者が来ると薩摩の人は隠された。

    琉球アイドルグループ「楽童子」、江戸へ行く。

    欧米諸国との交流もあった。
    ←日中との関係から、消極的ではあった。
    ←ペリーを煙に巻いた外交戦術。ダミー王府を作って対応。スゴすぎる。
    士族の一人は英語で対応。

    いくつもの王統の交代劇。
    第二尚氏王統の第七代・尚寧王の時代に薩摩島津軍の侵攻を受けた。秀吉の脅迫が事前にあった。

    第十三代・尚敬王と、その教師・蔡温の改革。
    →歴史書の改訂、農業・林業の刷新、羽地大川の改修、儒教道徳、組踊の誕生。
    ←今日の沖縄の骨子を作った。

    第十八代・尚育王
    内憂外患。苦労の人。
    冊封のための予算が無い中、寄付を募り、予想以上に集まれば、民に還元した。
    ベッテルハイムさんの布教活動には困って、清朝とイギリスに引き取ってほしいとお願いしていた。

    第十九代・尚康王
    ラストキング。6歳で戴冠。
    「命どぅ宝」

    国王の一日、国王のメニュー、お妃さまは士族の女性からオーディション。

    琉球士族の名前 3つのパーツに別れる
    「和名」…“家名”領地が変わると変更する
         “位階の称号”階級
         “名乗”ファーストネーム
    「唐名」…中国風な名前
    「童名」…子ども時代の呼び名

    琉球の神様と文化と風俗

    〇最近、沖縄、琉球の本を読み始めて、琉球王国という日本とは別の国があったのだなと、感じられる様になった。
    〇働かざる者と酒飲みは流刑。結構、キビシイ。
    〇沖縄の人が記した琉球史というのがよい。女性の学者さんも書いてくださると、また違う面が見られるかも。信仰や風俗は女性が主体なので。
    〇沖縄の物語を読むときは、本書を片手に読みたい。

  • なるほど。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/732289

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/732289

  • 中国や欧米諸国とも渡り合った知られざる小さな真紅の王国・琉球。その後、沖縄として日本の一部となった王国の波乱の歴史と独特の信仰・文化・風習を気鋭の学者がわかりやすく楽しく紹介!

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

琉球歴史研究家。浦添市立図書館長を経て、内閣府地域活性化伝道師。NHKドラマ「テンペスト」時代考証や、NHK「ブラタモリ」案内人などメディアでも活躍。著書に『知れば知るほどおもしろい琉球王朝』等。

「2022年 『マンガ 沖縄・琉球の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

上里隆史の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×