日本のオカルト150年史: 日本人はどんな超常世界を目撃してきたか

  • 河出書房新社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309228013

感想・レビュー・書評

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  • テレビで秋山さんを拝見する時は、大抵、超常現象番組でバトルをしているので、正直なところ、胡散くさい人だな、と思っていた。しかし、拝読してみて、彼は真摯にオカルトに向き合っていることが良く分かった。私も小学生の頃は、都市伝説の本を学校に持って行っては友達と盛り上がったし、放課後、こっくりさんをやる事もあった。あの頃はオカルトの特番も多かったので、夕飯の時は決まって見ていた。とても身近にあるものなんだと。そんなことを思い出しながら、懐かしさに浸りながら楽しめた一冊だ。

  • 明治大正~現代までのオカルトの変遷と歴史をまとめた本。
    オカルトとはいわゆる超常現象や超能力、心霊現象など科学では説明しきれないものをまとめて呼んでいるという感じですが、筆者はこの著書でオカルトのおもしろさや神聖さ、奥深さに触れてほしいとのこと。

    しかし、150年の歴史をなぞると、オカルトはけっこう体よく利用されていたなという印象です。戦時中は軍国主義に利用されマスコミに利用され、あげくカルト教団に利用され・・・
    「オカルト」と「カルト」は似ているようで全然違う。

    そうそう、上に「マスコミに利用され」と書きましたが、時代がすすむと今度はオカルトを利用したカルト教団にマスコミが利用されるんですよね。そしてサリン事件の首謀者のカルト教団や「最高ですか―最高でーす」の教団などの広告を平気で載せたりして、カルト教団が大きくなるの片棒を担いだということもあったとか。

    話がずれた。
    さすがにオカルトの歴史を150年も振り返ると、耳になじみのある単語や人名がわんさか出てきました。
    古いところでは御船千鶴子、貞子のモデルで知られた高橋貞子、ユリ・ゲラーのスプーン曲げ、ネッシー、聖母マリアの涙、ノストラダムス、こっくりさん、冝保愛子・・・
    私はこの本を夕食後、家族がいる横で読んでいたのですが、懐かしい言葉が出るたびに夫に「あったよねー」なんて言いながら読んでしまいました。

    ところで「ムー」って雑誌、今も発刊していたんですね。これが一番の驚きだったかも。

  • 「オカルト」という言葉がなにか怪しさやおどろおどろしさを醸し出してしまうが、これは著者がワザと用いている言葉なのだろう。「スピリチュアル」と言ってしまうのもなにか違う気がするが、副題を使って「日本の超常世界150年史」などとした方が受け入れやすかったのではないかな。
    なににせよ、「この150年のオカルトの歴史を見てきてわかるように、精神世界を眺めれば、社会の縮図が見えてくる。人々のもつ不安感や高揚感が現象をつくっていくのだ。」(P306)の文に尽きる。
    「精神世界、オカルト、スピリチュアルと呼ばれる世界は、社会の不安や、一般他大衆が無意識のなかでひっかかっていることが、現実の社会現象や物質世界より先んじて現れているということなのである。」(P307)
    なるほど!よって、予言性があるというのも納得。
    そう考えると、この150年史、よく調べたな、、、と思う。素晴らしい。

  • 科学では説明できない神秘の世界「オカルト」―。予言、超能力、UFO、心霊といった事象は、日本では案外と古くから研究されてきた。そして、1970年代には百花繚乱の様相を呈するが90年代に決定的な転機を迎え、今日に至っている。日本人は、オカルトとどのように向き合ってきたのか、真実はどこにあったのかを、本書は明らかにしていく。(アマゾン紹介文)

    歴史を振り返る際には、できる限り客観視することが大事なんじゃないかなぁ。主観が強すぎてぐったりしてしまった。

  • 小松左京氏の『果てしなき流れの果に』で霊現象が科学で説明できる未来が描かれていた。何年か前に再読して驚いた記憶がある。小松左京氏の未来感のつばぬけた感じに驚き、また同時に納得もした。オカルトがオカルト現象でなく科学現象となる日がいつか来るだろう。科学的に説明できないからと言って、それをないものとするのはどうだろう。ただいまの科学では測れないことだと私は思う。
    明治から現代までのオカルトが俯瞰できる本だ。

  • 「オカルト」に対する基本姿勢が異なりすぎて読んでいて辛い物が有った。あまりにも肯定的に捉えすぎており、検証には程遠い。トリックが指摘されて久しい三田光一を今更持ち上げる位なら、神秘をうたった香具師も少なくないというスタンスで語ってくれた方が信頼できる。

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著者プロフィール

秋山 眞人(あきやま まこと)1960年生まれ。国際気能法研究所所長。作家、画家。また、コンサルティングや映画評論も手がける。大正大学大学院博士課程前期修了。13歳の頃から超能力少年、コンタクティーとしてメディアで話題を呼ぶ。ソニー、富士通、日産、ホンダなどの一流企業で、超能力開発や未来予測のプロジェクトに関わる。呪力や念力、シンクロニシティ、運命の波に乗る方法などをはじめとする精神世界や、シュメールなど古代文明の調査、取材等を精力的にこなし、テレビをはじめとするメディア出演多数。『強運が来る兆しの法則』、『怖いほど願いがかなう 音と声の呪力』(ともに河出書房新社)など、著書は100冊を超える。

「2023年 『幸運を引き寄せる 神代文字なぞり書き帖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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