動物になって生きてみた

  • 河出書房新社
3.08
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309253695

感想・レビュー・書評

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  • ☆イギリスのナチュラリストのはなし

  • 動物になって生きてみたとは簡単に言っても、しょっぱなから子連れで本当に四つん這いで森に入り、掘った穴で寝起きして、ミミズやナメクジや動物の死骸の蛆虫を食べて暮らすのだからぶっ飛んでいる。寄生虫とかやばそう、などと素朴な感想が浮かぶのだが、健康状態はどうなってるんだろう…。
    そこまでしてもというか、そこまでしたからこそ動物との越えられない壁が敢然と立ちはだかる。でも四つん這いになった時に森を肌と鼻で感じるためにとぎすまされていく様子、街のキツネのねぐらの話などは面白かった。特に子供がどんどん四つん這いの動物生活に順応していくのはちょっと怖いくらい。
    文章が大分読みづらいんだけど、たぶんわざと読みやすいようには書いていないんだろう、と思う部分もある。

  • リタイア寸前だった。アナグマ、カワウソ、キツネ、アカシカ、アマテバメになりきって世界を見るとの事だが…。
    もう少し論理的な内容を期待していたが、あまりにかけ離れていた。表紙の裏の「文学と科学を融合させる〜」をしっかり確認しておけば良かった。
    とにかく難解だ。どこまでが事実でどこまでが隠喩なのか全くわからないので、イメージがわかない。他の方のレビューによると、ミミズを食べたり、穴で暮らしたり、我が子も参加させたのは事実の様だ。確かにミミズを食べた描写は生々しかった。
    文学的色が濃い科学ものは苦手なようだ。

  • 土食べる時点でこりゃ自分には無理ですわ…ってなった…
    学者様のフィールドワークってやっぱすげえな…

  • 動物になって生きてみたい

  • 2017.09.05 HONZより

  • 隠喩の宝庫。

  • 『狼の群れと暮らした男』はネイティブ・アメリカンたちの言葉を信じ
    てロッキー山脈に野生のオオカミの群れを探しに入り、実際に群れの
    一員として迎えられた男のお話だった。

    『人間をお休みしてヤギになってみた結果』は人間としての悩みを忘れ
    る為にヤギになり切り、ヤギとしてアルプス越えをしたお話。

    好きなんだよね、こういうの。オオカミ男は生肉を食らっているし、
    ヤギ男は草を食らっている。だから、本書もタイトル買い。どんな
    動物になったのだろうと興味津々だった。

    確かにアナグマになってミミズを食らっているのだ。ミミズも住む
    場所によって味に違いがあるらしい。だからって食べようとは思わ
    ないけど。

    でも、思っていたのと少々違った。アナグマ、カワウソ、キツネ、
    アカシカ、アマツバメとして暮らしてみるのだが、それぞれの
    動物になり切る為の過程というより、各動物になりきった著者の
    心象風景の描写が多くを占めている。

    その描写もかなり詩的。原書がそうであるのか、翻訳に難がある
    のかの判断がつきかねるが、文章がストンと頭に入って来ないんだ。
    私の感性が鈍いからだとも思うが。

    あぁ…私の感性がもっと研ぎ澄まされていたのなら、著者が動物に
    成り切って感じた風景に共感できたのだろうにな。自分が残念。

  • 衝撃的な内容。
    生物学者の著者が動物の暮らしを体験してみた、という内容だが、そのやり方が徹底しすぎている。

    アナグマのように地面に掘った穴の中で眠り、ミミズを食べ、ネズミを追いかけまわし、嗅覚で周囲の様子を伺おうとする。

    カワウソのように極寒の川へ飛び込み、髭の感覚で(人間の髭とカワウソの"ヒゲ"が同じ機能を持つわけないのに!)水中の様子を伺おうとする。都会に生きるキツネのように飲食店の残飯や生ゴミを漁り(よく捕まらないな)、アマツバメのように空を飛んで、空中で糞をする。
    どう考えても狂ってる。狂った内容を哲学的で詩的な文章でつづる衝撃的な一冊。

  • 動物になりきって暮らしてみる、と聞いて、ここまでやると思わなかった。アナグマのなりきりが秀逸。ここまでやれる体力勇気があればと思わずにいられない。
    自然にとどまらず、哲学、法律など様々な教養の深さが、このなりきりの体験に説得力を与えていることは明らかでもある。
    「自分はその土地でできている」ということが深く胸に刺さった。都会から出たい熱沸騰。

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著者プロフィール

オックスフォード大学グリーン・テンプルトン・カレッジのフェロー。ケンブリッジ大学で医療法と医療倫理の博士号を取得。獣医外科医の資格をもつ。旅行や哲学、法律などについての著書がある。

「2022年 『人間のはじまりを生きてみる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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