将棋界の真相

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 36
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309267968

作品紹介・あらすじ

前人未到の"七冠達成"から八年。どこまで続く「羽生鉄板世代」。将棋界の風雲児田中寅彦が今こそ新風を巻き起こせと迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 最近、アマのプロ入り問題が話題になっているので寅さんの本を見つけてきて理論武装。 内容はまあまあであったが(特に新しいことはないなー)と感じてきたときに、衝撃的な章があった。

    「将棋F1構想」

    将棋を指す人とそれをサポートする人との共同で一局の将棋を作り上げる。サポートする人はF1のコクピット、車体の設計人のように裏で候補手をレポートする。指し手はその中から自分の判断で取捨選択しながら実際の差し手を行う。すごいぞ!と思ったのだが、だめかな。なにせ、将棋で一番迫力のある見せ場の終盤がコンピュータでは詰みの有無を瞬時に判断できるので、明らかに即詰の無い指してを選ぶようになってしまう。これでは、観客はいなくなってしまう。

  • 表題は意味深だけど、内容は将棋エッセイ。
    棋士の心理や将棋への思いなどなど。知らない内容が多くて面白かった。
    田中さんには今後もがんばって欲しい。

  • 田中寅彦(S32生まれ)棋士の「将棋界の真相」、2004.11発行です。12年たってますが、内容は今に通じてます。当時、羽生鉄板世代、それに駆逐されたオジサン世代(その星は谷川浩司)、ポスト羽生世代(渡辺明、山崎隆之、松尾歩など)。相変わらず羽生世代が強いです。渡辺竜王・棋王、佐藤天彦名人は生まれてますが。エピソードでは、内藤國雄棋士が「将棋指しの中で歌が一番うまい」と言われると、「ワシは歌手の中で一番将棋が強いんや」と言い返したとか(^-^)。将棋の底流に流れる武士道精神(文化)、素晴らしい伝統ですね!

  • 将棋棋士について書かれた本である。
    主に、大山・升田時代から中原・加藤時代にかけて活躍した
    棋士の話が中心になっている。
    また、棋士の生活について書かれているので、
    棋士に興味がある方におすすめの本です。

  • 少し古い本だが、将棋界のことを様々な視点から描いていて面白い。将棋棋士としての思いがよく伝わってくる。

    なかでも面白かったのは、コンピュータ将棋に関する意見。いずれプロにも勝つと正しく予測しながらも、それを恐れるだけでなく、コンピュータの考え方、分析手法からも学ぼうとする前向きな姿勢がある。

    棋士同士、当然戦って買ったり負けたりだが仲いい事も多いというのは、将棋を研究している同志だ、という思いがゆえとのこと。

  • なるほどと思わせる話がたくさん書いてあり、非常に興味深く読めた。

  • 田中寅彦さんが綴る棋界の舞台裏。最も興味深いのは記憶力抜群の棋士たちの大貧民の話。詰め大貧民はすごい。

  • 将棋界を知っている人には、結構面白いと思う。文章も読みやすいしわかりやすいから、棋士の方でも文章も書けるんだと、尊敬してしまう。ただ、将棋に興味がない人だと・・・。

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