世の中ついでに生きてたい (河出文庫)

  • 河出書房新社
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本棚登録 : 102
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309411200

作品紹介・あらすじ

座談の名手としても一家をなした、志ん朝師匠の初めての対談集。落語の話、芸談、楽屋裏の話、家族の話、父・志ん生の話、旅の話、そして、ちょっといい話。

感想・レビュー・書評

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  • 志ん朝師匠の対談集
    一度 生で聴きたかった。残念

  • 2011-12-7

  • いい人だなあ、惜しいなあ

  • 師匠の芸に対する一流の姿勢に憧憬します。

  • 古今亭志ん朝が生前雑誌などで行った対談をまとめたもの。逝去してから出版されたようです。本の最初の方は父である古今亭志ん生が亡くなったころの対談で、志ん生が体を壊してから志ん生が語った本音や葬儀のことなどを語っています。タイトルは志ん生への憧れから由来しています。生き方が違い、当然芸風が違う偉大な親を持つ跡継ぎの思いが語られています。残念ながら志ん生を見たことがないので、ピンと来ない部分もあります。もっと志ん朝が捉える落語について、芸についてなどが読みたかったので、ちょっと期待はずれだった部分もありました。志ん朝は鬼平犯科帳(松本白鵬版と丹波哲郎版)で木村忠吾を演じていますが、そういう落語以外の話もあります。志ん朝の「うさ忠」は侍というより、馴染みの町人に近くて、表現がリアルで、廓噺みたいだったことを思い出しました。落語の噺の噺より、落語家の話が多いです。

  • 噺家という商売は、端から見ると随分と呑気に思えるかもしれない(談志師匠みたいな「無頼漢」は別枠ですが)。しかし、「職業に貴賎なし」とはよく云ったもので、噺家だって大変なものだ。

    古今亭志ん朝師匠は、言わずと知れた名人だ。間違いなく平成の大名人のひとりだろう。志ん朝の父は、やはり昭和の大名人である、古今亭志ん生師匠だ。
    志ん朝は親父の熱心な勧めを受けて、噺家の道を選んだという。まるで、「ついでに」噺家になったみたいである。そこまで言わずとも、落語に心底惚れ込んでた訳ではないのは確かだ。
    志ん朝は落語と少し距離を置いている。でも、それは悪いことではない。そのおかげで、落語を客観的に眺める余裕が生まれるからだ。もし落語とベッタリであるなら、志ん朝は本書のタイトル通りのごく呑気な「坊ちゃん」だったろう。しかし、実際はそうじゃなくて、もっと冷静に判断を下していた。だから、志ん朝の心持は、「世の中ついでに生きてたい」(けれども無理なんだよなあ…)といったものじゃなかろうか、と勝手に邪推している。ここに、看板の裏に潜む名人の大変さが感じられる。

  • 時々、YouTubeで落語を楽しんでいます。
    お気に入りは、古今亭志ん朝師匠。
    華があって、品があって、かつ、知性を感じます。
    ご存命のうちに、寄席で生で噺を聴きたかったです。

    そんな古今亭志ん朝師匠の対談を纏めた本がこちら。
    父親(志ん生)や兄(金原亭馬生)の話など、
    落語ファンには興味深いであろう話も出てきます。
    最初は落語が嫌でホントは演劇の世界に入りたかった、
    というのは面白いですね。
    噺の言葉や、客との作り上げる雰囲気を大事にして
    いたそうです。
    ますます、落語が好きになりそうです。

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著者プロフィール

1938年、東京生まれ。落語家。父は五代目古今亭志ん生、兄は十代目金原亭馬生。57年初高座。落語家としてはもちろん、俳優としても活躍。齋藤明氏との共著に『志ん朝の風流入門』がある。

「2011年 『世の中ついでに生きてたい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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