カチカチ山殺人事件: 昔ばなし×ミステリー【日本篇】 (河出文庫)
- 河出書房新社 (2021年1月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309417905
作品紹介・あらすじ
【目次(全7篇)】「カチカチ山殺人事件」 伴野朗「猿かに合戦」 都筑道夫「怨念の宿」 戸川昌子「月世界の女」 高木彬光「乙姫の贈り物」 井沢元彦「愛は死よりも」 佐野洋「花咲爺さん殺人事件」 斎藤栄
感想・レビュー・書評
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1989年11月河出書房新社刊のお伽噺ミステリー傑作選の改題新装版を2021年1月河出文庫刊。カチカチ山殺人事件:伴野朗、猿かに合戦:都筑道夫、怨念の宿: 戸川昌子、月世界の女:高木彬光、乙姫の贈り物:井沢元彦、愛は死よりも:佐野洋、花咲爺さん殺人事件:斎藤栄、の7つの短編。他の昔ばなしおとぎ話ものの短編集を読んだので、その続きに読んで見ました。古色が感じられる作品ばかりで、戸川さんの怨念の宿にインパクトがあって、心に残りました。伴野さんのカチカチ山殺人事件に出てくる3歳の女児が可愛くて楽しかったです。
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昔話のアレンジといえば言えるだろうけどちょっと想像と違った。
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青柳碧人さんの『むかしむかしあるところに、死体がありました』と『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』が面白かったので、「昔ばなし×ミステリー」というタイトルだけで購入。
元は1989年に発売された、とても古い本だそう。
私は竹取物語をベースにした「月世界の女」と、浦島太郎をベースにした「乙姫の贈り物」が好き。昔ばなしをベースにしつつ、王道のミステリ!って感じがいい。
もちろんところどころ古さを感じさせるところもあるんだけど、年月を経ても変わらず面白いと思えるアンソロジーだった。 -
童話系のミステリーが好きで借りたが、思っていたのと違った。
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昔話のアレンジの仕方が思っていたのと全然違った。
昔話は基本的に関係ない。 -
私の好きなショートミステリー小説でした。
それぞれ おなじみの昔話を現代風にアレンジしていたり 登場人物の名前が カニとか猿とか だったり。
軽めのミステリーが好きな人には
良いですね。 -
昔話のミステリーとして読んでみると少し想像と違ったがそう来るかと思うような話の流れだったりと内容が面白く良かった。特に愛は死よりもが最後に納得。
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それぞれに、日本の昔話をミステリに仕立ててあって、面白かった。殺人事件という以上に不気味な作品もあって、そういうのはちょっと苦手だけど、、、
久々に神津恭介と再会できて懐かしくて嬉しかった。
高木彬光さんといえば、この名探偵で、一時期ずいぶん読んでいた。
カチカチ山やさるかに合戦が好み。
佐野洋さんが、ファンタジー仕立てだったのがちょっと意外な気も。 -
お題に沿った作品がうまく集まらなかったのか、できの良い作品が少なく、タイトルだけで昔ばなしとはほとんど関係のない話も目出つ。個人的ベストは「怨念の宿」だが、これも戸川作品としてはあまりいい出来だとは思わない。「月世界の女」はもちろん良いとは思うのだけれど、さすがにレア感がなさすぎるような。
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昔話を取り込んだ短いミステリ譚のアンソロジー。
ミステリなんか書かないライトノベル作家に無理矢理書かせた作品レベルのヒドイ話が詰まっている印象だが、作家陣は割と有名ドコロ。
企画があって執筆を依頼したというより、テーマを絞って作品をより集めた感じ。
ミステリと昔話なら「見立て」という黄金パターンがあるのに、あえて避けたのかページ数に合う作品が見つからなかったのか。
単なるダジャレ譚や、官能小説も混ざり、バリエーションは豊かだが、このタイトルで手に取る読者の期待は満たしにくい気はしないでもない…。