学校では教えてくれない生活保護 (14歳の世渡り術)

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309617473

感想・レビュー・書評

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  • 「14歳の世渡り術」シリーズの一つ、現在の日本の『貧困』と、『生活保護とは何か』について書かれている。最終的な"セーフティネット"である『生活保護』を気軽に利用できない現状がよく分かるとともに、"他人(ひと)を思いやる気持ち"が薄れてしまったこの国の未来が、とても心配になってしまった。

  • 雨宮処凛がゆく! | マガジン9
    https://maga9.jp/category/karin/

    雨宮処凛 公式サイト
    http://amamiyakarin.com/

    学校では教えてくれない生活保護 :雨宮 処凛|河出書房新社
    https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309617473/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ベスト 『学校では教えてくれない生活保護』 | 教文館ナルニア国
      https://bit.ly/3MCgkWx
      ベスト 『学校では教えてくれない生活保護』 | 教文館ナルニア国
      https://bit.ly/3MCgkWx
      2023/04/12
  • 大人なのに知りませんでした、全く。

    役所によって申請が受理されるされないの違いがあるなんて……
    生きる権利、憲法にも載っているのに蔑ろにされているんですね。

  • 「生活保護は最後のセーフティネット
    多くの人が抱くマイナスイメージ
    コロナ禍でも利用者が増えない生活保護
    「身を守る方法」を知っておくために

    第1章 今、生活保護をめぐって起きていること
    「死刑になりたい」「死のうと思った」、相次ぐ不穏な事件
    なぜ、57歳の母と24歳の息子は死んだのか――「八尾市母子餓死事件」
    繰り返される痛ましい事件
    国会議員による偏見のばらまき
    生活保護利用者を孤立させるバッシング
    DaiGo氏の発言
     
    第2章 生活保護ってどんなもの?
    ――生活保護問題に取り組む弁護士 小久保哲郎さんに聞く
    生活に困っている人に追い打ちをかけたコロナ禍
    小久保弁護士に怒濤の一問一答
      ◆生活保護・初級編
      ◆生活保護・よくある誤解編
      ◆生活保護・子どもに関わる制度編
      ◆生活保護・中級編
      ◆生活保護・上級編
      ◆コロナ禍で起きた実際のケース編
    困ったら積極的に利用を

    ◆COLUMN①◆ なぜ水際作戦が起きるのか?
    ――世田谷区の元・生活保護担当職員 田川英信さんに聞く

    第3章 韓国の生活保護~政府の大キャンペーンで利用しやすい制度へ
    ――大阪公立大学准教授 五石敬路さんに聞く
    もともと社会保障が未整備だった韓国
    単給化で下がった貧困率
    「死角地帯」をなくすための一大キャンペーン
    コロナ禍での支援、日本と韓国の違い
    困ったら隠さず、話すことが重要

    第4章 ドイツの生活保護~ケタ違いの使いやすさ
    ――法政大学教授 布川日佐史さんに聞く
    ドイツでもあった生活保護バッシング
    持ち家、車の保有もOK、扶養照会は基本なし
    コロナ禍で進化したドイツの生活保護
    キーワードは「尊厳」と「信頼」
    ドイツ社会の成熟

    第5章 外国人は生活保護の対象にならないの?
    ――「移住者と連帯する全国ネットワーク」運営委員・上智大学教授 稲葉奈々子さんに聞く
    難民に冷たい国・日本 
    外国人は「対象外」の生活保護 
    コロナ禍で爆発的に増えた外国人からの相談
    400%の自己負担となる医療費
    生活保護を利用しているととれない永住者の在留資格
    ウィシュマさんを見殺しにした入管
    目の前の外国人と世界の問題は繋がっている

    ◆COLUMN②◆ コロナ禍のベトナム人実習生、その苦境 
    ――ベトナム人僧侶 ティック・タム・チーさんに聞く

    第6章 貧困と生活保護の30年
    ――一般社団法人「つくろい東京ファンド」代表理事 稲葉剛さんに聞く
    バブル崩壊によってできた「新宿段ボール村」
    生活保護申請のため役所と「戦う」日々
    扶養照会をなくすためのキャンペーン
    労働の「兵役」化 
    私たちがどういう社会に暮らしたいのか

    ◆COLUMN③◆ どうしたら利用しやすい仕組みが作れるのか?
    ――支援界の発明家 佐々木大志郎さんに聞く

    おわりに

    巻末資料/全国の相談先・情報サイト」

  • 全ての人が知るべきこと。
    誤解やデマにより命を奪われることがある。自己責任や弱者切り捨てが横行する社会や国なんて嫌だ。
    自分が生きたい社会とはどんな社会か。韓国やドイツの進んだ(いや当然の)制度運用も紹介。
    わかりやすく読み応えあり。

  • 人生ドン底の時は視野も狭くなり、冷静な判断ができなくなると思う。
    だからこそ、そうなる前に生活保護という制度のことを頭の片隅に入れておきたいと思って読んでみた。
    苦しい時は1人で抱え込まずに、早めに周りに助けを求めよう。
    人生なんとかなる。
    限られた時間を楽しく生きる為に必要な知識。

  • たまたま生活保護受給者とかかわることがり、関心を持っていたが、この本はすごい!
    知らないことだらけだった。
    セーフティネットがきちんと機能していたら、悲惨な事件がどれだけ防げたのか・・・
    韓国やドイツなどとの比較も素晴らしい。

  • 2023.03.14
    自分が当事者の一方であるせいか冷静には読めない。
    それにしてもあまりに見方が皮相的かつ偏りが大きい。
    生活保護は権利であることを誰も否定していない。にも関わらず、こういう立場からのみ論じる人には逆の立場の人を考えるという視点が欠落している。「14歳からの世渡り」シリーズの一冊であるが、14歳の若者にこの本を読んで生活保護をわかったつもりになられることは、あまりその若者の将来に役立たないことであると警鐘をならしたい。
    テーマは良いのに、内容が残念なので⭐︎一つしかあげられない。

  • 学校では教えてくれない生活保護
    雨宮処凛 河出書房
    建前だけで遅れているニホンの福祉政策
    上から目線の議員に窓口業務
    生活保護受給率の低さが示す悪法と業務
    片山さつきや世耕弘成などの暴言
    国会議員の次元の低さ
    やる気にない逃げ腰な政府
    遅れているニホンの福祉政策
    生活保護を得るハードルが高いくせに
    支給額が少ない(憲法違反)
    難癖を付けて諦めさせる水際作戦
    刑務所の方がマシと思わせる偏見の蔓延
    複雑な条件付けの申請制度で諦めさせる
    韓国の利用しやすい制度
    ドイツの積極的で行き届いた行政
    ニホンにおける需給者へのバッシング

  • 生活保護について知りたかったので、読みたかった本。もっと専門的なのかなと思ったけど、意外といろんな事例が書かれていた。

    本を読む前にどんな本なのかが『はじめに』だけを読んである程度わかる。生活保護への誤解を数値を基に紐解いて、まずは『まっさら』な状態で読んでもらいたいのかなと思う。
    とにかく、『コロナ』でいろんなことが変わったし、誰でも生活保護を必要とするかもしれない。

    未来は今よりもよりよくなってほしいという事が書かれていた。私もそう思う。





    だけど……この本は『都会』の話だよね。と思うと悲しくなってしまった。
    支援が充実してるのも、生活保護を変える努力をしてるのも『都会に暮らす人の視点』でしかされてない。もちろん、人がたくさんいて貧困者も多いからというのは分かっている。だからこそ、地方での現実とは合致しないと思えてしまう。

    もっと公平に『どの自治体でも同じ対応必須』ぐらいにならないかなとは思うけど、その理想は遠いなと思う。日本は広いから。


    生活に困ってる人にはこの本を。支援団体の人たちの話がたくさん書いてある。
    『生活保障は権利です』という本。

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著者プロフィール

1975 年北海道生まれ。作家・活動家。「反貧困ネットワーク」世話人。フリーターなどを経て2000 年、『生き地獄天国』( 太田出版/ちくま文庫) でデビュー。主な著書に『生きさせろ! 難民化する若者たち』( 太田出版/ちくま文庫)、『相模原事件・裁判傍聴記 「役に立ちたい」と「障害者ヘイト」のあいだ』( 太田出版)、『コロナ禍、貧困の記録 2020 年、この国の底が抜けた』( かもがわ出版) など多数。

「2022年 『手塚マンガで学ぶ 憲法・環境・共生 全3巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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