- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309811024
感想・レビュー・書評
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優しい語り口調で読みやすいが、どうしてもツラツラ史実が抑揚無く続くため面白いとは言い難い。
イギリス史の全般を掴むには良い。
個人的に興味を持った部分を掘り下げていこうと思う。
しかしヘンリ8世は凄まじい…
跡継ぎ欲しさに離婚を考え、宗教改革までするとは。
こんなことが印象に残る私も大したことないな…汗詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ケルト。古代ギリシア人は西ヨーロッパの異民族を「ケルトイ」(よそ者)と呼んだ。ブリトン人、ゲール人(ピクト人・スコット人)、ベルガエ人。
カレドニア(ラテン語で緑樹林の地、現スコットランド)。ピクト人(ラテン語で入れ墨の人々)。帝政ローマの侵略に激しく抵抗。逆にローマ領ブリタニアへ侵入。そこでハドリアヌスの長城。その北にアントニヌスの長城(60年後に放棄される)。
西ローマ、ブリタニアから撤退(409)。入れ替わるように、アングル人、サクソン人、ジュート人がブリテン島の中央部に侵入。住んでいたブリトン人を追い出す。アングル人の土地(イングランド)と呼ばれるように。
Godiva。マーシア伯レオフリックはコヴェントリーの領地に重税を課して民を苦しめていた。妻のGodivaが減税するよう夫に頼むと、夫は「裸で馬に乗って街を一周すれば減税してやる」と言う。Godivaは実行し、実際に減税された。ベルギーのチョコレートGodivaの由来。Godivaの心意気に目を伏せていた領民たち。しかしトムがのぞき見をする(Peeping Tomの由来, voyeurヴォイア)。
エドワード1(プランタジネット)、ウェールズを屈服させ、イングランド人による支配が始まる。ウェールズ支配の正統性を印象付けるため、王位継承第1位の王子を「Prince of Wales」と呼ぶように。
英国教会のトップは国王。英国教会の聖職者のトップはカンタベリー大司教。ドイツやスイスと違い、英の宗教改革は政治問題だったので、教義や儀式はカトリックとほとんど変わらなかった。
チャールズ2(スチュアート)。父がクロムウェルにより処刑され、仏に亡命、ルイ14による保護。侵略を繰り返していたルイ14。英議会は仏がチャールズ2と通じて、イングランドが侵略されるかもと不安に。ペストの流行。ロンドン大火、カトリックによる放火の噂から、反カトリック感情。カトリックへの改宗→審査法。
カトリック教徒のジェームズ2の即位。トーリ「賛成。議会は国王の王位継承に関与できない。国王の権限を守れ」。ホイッグ「反対。議会は王位継承に関与できる。王の権限は監視されるべき」。結局、ジェームズ2は即位。カトリック保護を打ち出すと、即位賛成のトーリも国王に不信感を持ち始めた。
ドイツ軍によるロンドン空爆。ジョージ6はロンドンに留まって市民を鼓舞。ドイツ軍のV2ロケット(世界初の長距離弾道ミサイル)がロンドンに打ち込まれた(1358回)。
ヤルタ会談。「ドイツが降伏した3か月後、ソ連は日本に宣戦する」はルーズヴェルトとスターリン2人で決められた(チャーチルは蚊帳の外)。戦後の国際秩序は米ソが主導権。
London riotsロンドン暴動(2011, August 6)。警察が黒人青年を誤認射殺。暴動・放火・略奪。失業した若者も暴動に加わる。逮捕者3000人。
※ 英国教徒が、厳格な教義を求めるカルヴァン派を「pureな人々」と呼んだことから「Puritan」。清いpureな教徒。清教徒。
※仏アンジュー家の紋章。プランタ・ジェネスタ(植物)。プランタジネット。ランカスター家(赤)とヨーク家(白)はプランタジネット家の分家。
※ウィリアム・ウォレス。スコットランドの英雄。エドワード1に敗れる。
※アイルランド併合(1801)。この時から国旗に聖パトリック・クロスが入った。
※国獣。スコットランドはユニコーン。イングランドはライオン。
※ホワイトホール。官庁街。 -
自分の世界史の知識の無さを自覚していたので、読んでいる。
一通りは掴めたがいかんせん地図がイメージできないので、どこで何が起きているのかがパッと入ってこなかった。もうちょっと地図があればなーと。でも、地図の知識があれば問題ないか。 -
イギリス史をざっくり知りたかったので借りてみた。
ヨーロッパの中心的な国で華やかイメージだったけど、闘いの歴史だった。
パクス・ブリタニカはイラストや写真が入った本で豪華さを堪能したい。 -
・イギリス:江戸時代イングランドのことをポルトガル語でイングレス、オランダ語でエンゲルスと呼んでおり、エゲレスとして日本に伝わり、いつしかイギリスと発音するように。英国は中国語の英吉利が語源ともされている。
・ケルト人:古代ギリシア人が西ヨーロッパの異文化集団をケルトイ(よそ者)と呼んだことに由来。紀元前6世紀頃に、製鉄技術を持つケルト人が大陸からブリテン諸島にやってくる。ケルト人はブリトン人、ゲール人、ベルガエ人に大きく分けられ、ゲール人はピクト人とスコット人に分けられ、現在のスコットランドやアイルランドに居住する。
・ロンドン:50年頃ケルト人の言葉で「沼地にある砦」を意味するロンディニウムが原型
・ケルト人のローマ化を促し、すべての道はローマに通ずというが、ブリテン島に作られた道も、ロンディニウムから海路を介し、帝都ローマにつながっていた
・スコットランド:ピクト人の住む地域をピクトランドと呼んでいた。ピクトランドに遠征したブリタニア総督が樹木の生い茂る土地を見てカレドニア(緑樹林の地)と呼ぶようになった。ピクト人は侵攻してくるローマ軍に激しく抵抗し、逆にたびたびブリタニアに侵攻した。122年にローマ皇帝ハドリアヌスの命令で、ブリテン島北部を東西に横断する石積みの壁「ハドリアヌスの壁」を建設。この壁は、やがて成立するイングランドとスコットランドの国境線に大きく影響する
・409年「ローマの平和(パックスロマーナ)」は終わり、ローマ人はブリタニアを放棄し撤退。入れ替わるように、アングロサクソン人(ゲルマン系のアングル人、サクソン人、ジュート人の総称)が大陸からやってくる。ブリトン人を追い払い、ブリトン人は西部や北部、大陸へと逃げる。西部に逃げたブリトン人がのちのウェールズに住み着いた。
・ウェールズ:アングロサクソン人がブリトン人を「ウェアルフ(よそ者・奴隷)」と呼んだことに由来
・カレドニア(ブリテン島北部)では、ピクト人とアイルランド北東部から移り住んだスコット人(古アイルランド語で荒らす、略奪をスコティと呼んでいたことに由来)が同化し、のちのスコットランドになる
・大陸に逃げたブリトン人が住み着いた場所が、のちのフランスのブルターニュ地方。彼らにとっての小さなブリトンという意味でのブリタニー(フランス語でブルターニュ)から小ブリテン、彼らからみて大きなブリテン島ということで、大ブリテン
・アイルランド島のケルト系民族をゲール人(ローマ人がブリトン人をグイールと呼んでいたことから、アイルランド島のケルト人が自分たちをゲールと自称した)
・イングランド:アングル人の土地
・ピューリタン:イングランド国教会(英国国教会)をさらにプロテスタント化しようとしたカルヴァン派の人々。「あなたたちは純粋(ピュア)ですね」とイングランド国教会が馬鹿にしたことに由来
・重商主義:経済の三要素である、モノをつくる、運ぶ、消費する、のうち、運ぶに焦点を当て、流通過程に国家の資金や人材などを投入して儲けようとする政策。イングランドに限らず、絶対王政でしばしばとられた。東インド会社。安価にモノを仕入れて高値で売る「貿易差額主義」 -
記録漏れてたので再読して記入。
イギリス一国にフォーカスを当てた一冊。ローマ帝国時代からなので、非常に長い歴史を楽しめる。まとめようとすると難解だが、ポイントポイントは分かりやすくて面白い。
このシリーズの中では、綺麗にまとまっており読みやすい印象。著者は社会学の専門のようだが、イギリス関連の書籍を多数出している専門家らしい。
ざっくりイギリス史を勉強することができました。 -
☆EVERNOTE登録済
基礎知識がないとふっと得た知識の記憶が定着しない/ストーンヘンジとは?/薔薇戦争?/ウィンザー朝?/絵画を見ても楽しめない…→英国に行ったときに役立つように! -
面白さよりも、一冊でイギリス史を分かりやすくまとめた本。
なかなかイギリスのイメージは、1600年以降特に第一次、二次大戦しか分からないのは、まず複雑な王朝、スコットランド、ウェールズ、アイルランドとの関係など古代近世が掴めないからであろう。
まだまだ勉強不足を痛感した。 -
ヘンリー、エドワード、ジェームズ…。きかんしゃトーマスみたいな名前がたくさん。王様が2世、3世と同名でたくさんでてくるし、ほかの国の王を兼ねていたりして、とても複雑です。でもジョンという名前の王は1人きりだということを学びました。ヨーロッパ全体の歴史を学ばないと、なかなか理解は深まらなそうです。