Japonesthetiqueジャポネステティーク

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 15
感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309907932

感想・レビュー・書評

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  • 2022年1月に神保町の文房堂で開催された山本タカト原画展にて購入しました。

    そしてなぜお前は著者在廊のサイン会のあったあの日に行かなかったのかと、激しく後悔し自分に失望しました…

    自分と同じく月岡芳年がお好きな方に特に勧めたいです。ですが題材は似たものがあれど、このアーティストの作品は月岡芳年の作品とは全然違いました。自分はそう軽く考えてしまって、原画展に足を運ぶのがつい遅くなってしまいました…作品の題材にもありますが、月岡芳年というより泉鏡花です。耽美と言うには凄みが溢れてすぎているし、美しいと言うには妖しさが匂いすぎています。

    余談になりますが原画展で観たこの画集の原画、とても素晴らしかったです…絵画の実物を観て衝撃を受けたのはエドヴァルド・ムンクのヴァンピール以来でした。特にこの画集にも収録されているあの幽霊の立ち絵…
    谷中の圓朝の幽霊の絵がお好きな方は絶対観て欲しいです。21世紀に観たアートの中で1番心惹かれました。あの幽霊の絵買いたかったです、口惜しくて死にそう。うらめしや。

    そしてスパイラル青山ではサブカルすぎるし新美術館では日向すぎて女装がしたいだけのおじいさんみたいな隠しきれない趣味すら丸見えになる、作品に由来のある古い本を扱う神保町という街でこの画集のような個展が開かれるというのがとてもセンスあるなと思いました。この事も素晴らしいです。

    次の個展も文房堂さんよろしくお願いします。

    ちなみにスパンアートギャラリーにサイン本の在庫があるようです。

    ついでがあるから行った個展で心を袈裟斬りにされ買う予定のなかった画集をぶら下げて神保町の夜。

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著者プロフィール

山本タカト(やまもと・たかと)

1960年 秋田県に生まれる

1983年 東京造形大学造形学部美術学科卒業



80年代は主に企業広告のイラストレーションを手がける。

90年代初頭から、19世紀末美術や浮世絵の影響のもとに小説の挿絵を描き出す。

その傍ら「平成耽美主義」と銘打って、幻想耽美なオリジナル作品を制作。

以降、『緋色のマニエラ』『ナルシスの祭壇』『ファルマコンの蠱惑』

『殉教者のためのディヴェルティメント』『ヘルマフロディトゥスの肋骨』

(editions treville 刊)など画集発刊のほか、表紙絵・挿絵の制作、個展の開催など、

意欲的な活動をつづける。



現在 東京イラストレーターズ・ソサエティ会員、国際浮世絵学会会員

「2022年 『吸血鬼の匣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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