絶望のきわみで〈新装版〉

  • 紀伊國屋書店
3.67
  • (1)
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 112
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314011730

作品紹介・あらすじ

「もしこの本を書かなかったら、私は私の夜に終止符を打っていたにちがいない」
狂気すれすれの危機的状況で、書くことに活路を見出した22歳のシオラン。異端の思想家が誕生した瞬間の記録。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • シオランが22歳の時に著した処女作。ここに収められている断章はどれも厭世的で鬱々としたものですが、彼の経験から書かれたこれらは所々、共感できる部分がありました。狂気の淵に佇み、己を救うために書かれた本書はシオランの悲痛な叫びであり、異端の思想家が誕生した際の産声でもあると感じました。もう1冊彼の著作を買ってあるので後で読もうと思います。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

E.M.シオラン(E. M. Cioran)
1911年、ルーマニアに生まれる。1931年、ブカレスト大学文学部卒業。哲学教授資格を取得後、1937年、パリに留学。以降パリに定住してフランス語で著作を発表。孤独な無国籍者(自称「穴居人」)として、イデオロギーや教義で正当化された文明の虚妄と幻想を徹底的に告発し、人間存在の深奥から、ラディカルな懐疑思想を断章のかたちで展開する。『歴史とユートピア』でコンバ賞受賞。1995年6月20日死去。著書:『涙と聖者』(1937)、『崩壊概論』(1949)、『苦渋の三段論法』(1952)、『時間への失墜』(1964)、『生誕の災厄』(1973)、『告白と呪詛』(1987)ほか。

「2023年 『四つ裂きの刑〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

E.M.シオランの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×