東京大学の先生伝授 文系のためのめっちゃやさしい 人工知能

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784315525915

作品紹介・あらすじ

 「舞台は,さまざまなロボットが活躍する近未来の地球ーー」。SF映画のキャッチコピーのような世界が,今や現実になりつつあります。今,私たちの身の回りでは,さまざまな人工知能(AI)がめざましい活躍を見せているのです。
 AIと聞くと新しい分野のように思われるかもしれませんが,実は70年以上にわたって研究されてきた歴史があります。AI研究はブームと衰退をくりかえし,人間の脳のしくみを模した「ディープラーニング(深層学習)」という画期的な技術によって飛躍的に進歩しました。そして現在,ゲーム,医療,自動車の運転から,なんと人事採用といった分野でAIが活用し,「AIは人間をこえるのか!?」という議論までされているのです。
 本書では,「人工知能」について,生徒と先生の対話を通してやさしく解説します。本書を読めば,AIの技術や利便性だけでなく,AIの未来についても展望がひらけることでしょう。お楽しみに!

感想・レビュー・書評

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  • 【内容紹介】
    「舞台は,さまざまなロボットが活躍する近未来の地球ーー」。SF映画のキャッチコピーのような世界が,今や現実になりつつあります。今,私たちの身の回りでは,さまざまな人工知能(AI)がめざましい活躍を見せているのです。
    AIと聞くと新しい分野のように思われるかもしれませんが,実は70年以上にわたって研究されてきた歴史があります。AI研究はブームと衰退をくりかえし,人間の脳のしくみを模した「ディープラーニング(深層学習)」という画期的な技術によって飛躍的に進歩しました。そして現在,ゲーム,医療,自動車の運転から,なんと人事採用といった分野でAIが活用し,「AIは人間をこえるのか!?」という議論までされているのです。
    本書では,「人工知能」について,生徒と先生の対話を通してやさしく解説します。本書を読めば,AIの技術や利便性だけでなく,AIの未来についても展望がひらけることでしょう。お楽しみに!

    ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

    現在のAIに関する基本的な技術の話、および研究や試験の状況が平易にまとめられています。漠然と「近未来の夢の技術」と思っていたことが、具体性を持って理解できました。
    まず、今研究が進んでいるAIというのは、あくまで「人間の脳の模倣」であるという点が重要だと思います。要は「すごい記憶力とすごい計算能力を持ち、感情の介在を許さない人間(の脳)を作り出して様々な分野で活かす」というのが現行のAI研究の目標であって、今までとは全く別次元のものすごいことがすぐにできるようになるとか、そういう御伽話のようなことは無さそうです。

    ある意味夢に対して現実を突きつけられた形になりましたが、仕組みを知ったことで逆に「このままAIが普及して大丈夫だろうか」と恐怖を感じました。具体的には以下2点です。

    1点目は「誰がどのようなデータを与えるかによって、一部の人間にだけ都合の良い社会が形成されてしまう」という危惧です。例えば、世界で標準的に使用されるAIが存在する場合、そのAIは開発者(もしくは開発した会社や国)に都合の良いデータやその人の中の常識、慣習を基に思考することになると思います。そうなると、開発者に近い考え方の人とそうでない人、つまりAI容認派と反AI派による分断が起き、世界に新たな混乱を引き起こすような気がしてなりません。

    2点目は「AIによる判断の結果、人類の動きが画一化する」という問題です。受験対策、就活、投資…情報が溢れる今の世の中において、人間は「こうやったらうまくいく」という方法に飛びつきがちです。今後、AIが様々なことを判断していく世の中になるということは、多くの人が「AIにウケがいい行動をとる」ということに走り始めることが容易に想定されます。そんな世の中怖くありませんか?それこそ、AIを作った人たちに都合の良い奴隷の出来上がりだと思います。

    AIは非常に有用な技術です。人間の感情の介在を要しない単なる「作業」や「確認」においてはどんどん導入すべきものだと思います。ただ、私は上記2点の理由から「人によって考え方が大きく異なる分野」においては、AIの導入には慎重になるべきと思いました。特定の人たちだけに都合の良い社会の形成につながってしまいますし、それを防ごうとしても別の誰かが有利になる都合の押し付け合いになるだけだと思うからです。

  • 人工知能に縁がない理系にも読んでほしい一冊。先生と生徒の対話形式で話が進み、タイトルどおりのわかりやすさで「どんどん楽しく」読めます。イラストもあるので小学校高学年くらいから読める本でおすすすめです。このシリーズの他のテーマも読んでみたくなりました。

    ●子供の「これなあに?」は究極のアノテーション?!
    アノテーションはざっくり言うと、人工知能にこれはなにか教えること。アノテーションとは人工知能用語かと思っていましたが、よく考えると、身近にも「これなあに?」を多発するものが・・。そう、娘(1歳)。娘の「これなあに?」は汎用性人工知能が目指すものかもしれません。

    ●AIの未来の章がおもしろい
    SF映画に出てくるようなAIはこの章で紹介される問題をクリアしたりクリアする過程で出てくるのかもしれません。倫理問題や、トロッコ問題、自動運転車と普通の車が混じって動いている社会の過渡期。。など幅広い視野で紹介されており、一番おもしろかったです。

    ●AIは言葉の意味は知らない。
    翻訳機やアレクサ、Googleホームなど声で操作するものはすでに多いのですが、実は声を信号に分解して組み合わせをディープラーニングした結果ということはとても衝撃的でした。「今日の天気は?」っていったら教えてくれるので会話している気持ちになっていました。そのようなお気楽な市民から一歩抜け出すのに本書はおすすめです。

  • AIにとって代わられた社会というのを想像してみる。
    今後人口が減っていく日本では働き手が不足し、不足した分の仕事はAIが補っていくことになるのかもしれない。
    私は特に抵抗はないが、本書に書かれているように、AIは倫理観を持たないため、人間にとって危険なことも遂行してしまうことがあるので、その辺りを整備してからでないと難しそうだ。

    車の自動運転は近いうちに実現してくれると良いと思う。渋滞でイライラすることは減るだろう。万一事故が起きたときの責任の所在等課題はあるが、人間のミスによる事故より確率は低いと思う。なんとなくだけど。

  • 読みやすかった

  • タイトル通り数式を使わずにAIを理解できるように焦点を絞って書かれている。先生と学生(らしい)との対話方式でかかれているのも分かり良い。
    AIの現状を詳しく解説しこれから起こるとされるシンギュラリティまでの過程を最終章では書いている。
    AIのリスクについても分かりよく書かれている。リスクがあるがAIのよりスピードアップしての研究開発が必要とされる所以についても分かり良い。

  • ・参考図書指定科目:「AI(人工知能)入門」

    <OPAC>
    https://opac.jp.net/Opac/NZ07RHV2FVFkRq0-73eaBwfieml/lzZXAak4p7tnfsTRvgo0h082H2o/description.html

  • 会話形式なので大変読みやすい。
    AIが爆弾解除に失敗する件はいろんな本にあるが本書がけっこう分かりやすかった。

  • [鹿大図書館・冊子体所蔵はコチラ]
    https://catalog.lib.kagoshima-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC16234315

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