- Amazon.co.jp ・本 (29ページ)
- / ISBN・EAN: 9784316801025
感想・レビュー・書評
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3-1 2008/05/14
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男の子は体の横にKに見える傷のあるイルカの子供と出会った。
イルカをKちゃんと名付けた。
Kちゃんは人懐っこく、男の子がいると近づいてきたりりた。
Kちゃんはタコをひっぱたり、男の子に海藻を持って来たりした。
お母さんイルカがKちゃんを迎えにくることもあった。
ところが、あるとき、Kちゃんの尾びれに釣り糸が引っ掛かっているのを見掛ける。
けれど、男の子はあまり気にせずにいた。
しばらく、Kちゃんを見掛けなかったが、次にKちゃんを見掛けたときには、尾びれに釣り糸が食い込み、尾びれが切れていた。
釣り糸に海藻が絡まっていた。
尾びれで上手に泳げないせいか、Kちゃんは骨と皮だけになっていた。
最後は尾びれが半分千切れてしまっていた。
そうして、Kちゃんは海に沈んでいったのだった。
ゴミを捨てる行為、環境破壊の影響の一端がもたらす悲惨さ。
絵だけれど、骨と皮になったKちゃんが痛々しい。
ダイビングのインストラクター、ドルフィンガイドの作者が実際に出会ったイルカのKちゃんの出来事を主人公を男の子にして絵本にしたもの。
巻末には写真や解説も載っている。
今もあるのかは分らないけれど、「Kちゃん基金」という環境破壊や虐待を受けた動物を広く伝えるグループもあるとか。 -
ヒサビサに絵本を読んで泣いた一冊。
自然と目頭が熱くなってきた。
ダイバーさんに対してとっても人懐っこいイルカの子供。
アルファベットのKに似た傷があることから「Kちゃん」と名づけられました。
ある日Kちゃんの尾びれには長い釣り糸が。
ダイバーはその釣り糸をとってあげたいけれど、イルカのすばやい泳ぎに追いつけず助けることができません。
その釣り糸は日に日にKちゃんを苦しめていきます。
尾びれは今にも切れそうになり、どんどん元気がなくなっていうKちゃん。
そしてついには…
今、私たち人間が捨てたごみによって、Kちゃんのように苦しんで死んでいく生き物たちがたくさんいる。
何の罪もない生き物たちが苦しめられている。
何とかしなきゃ。そう感じさせられる一冊。