100ページの文章術 -わかりやすい文章の書き方のすべてがここに-

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  • Amazon.co.jp ・本 (100ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784320005853

作品紹介・あらすじ

本書は,わかりやすい文章を書くための術を解説した本である。一読で正確に理解できる文章を書く術を伝えることが目的だ。
 この文章術の適用対象は,「読者にわかって貰うための文章」すべてである。例をあげるならば,学術論文・レポート・小論文・エントリーシート・評論文・意見文・提案文・説明文・案内文・報告文などである。インターネット上での情報発信文も含めてよいであろう。このように,学術文書・ビジネス文書・個人的な情報発信の文書までを対象に含めている。
 本書は,「惹き込む文章」「楽しませる文章」「魅力を訴える文章」を書くための本ではない。しかし,「読者にわかって貰うこと」が前提であるのなら,そうした文章を書く上でも役に立つ部分があると思う。たとえば,何かを売り込むことが目的の文章の場合,「わかりやすくかつ惹き込むこと」が大切である。「わかりやすく」の部分については貢献できるはずだ。
 本書の特徴は,100ページと短いながら,わかりやすい文章の書き方のすべてを解説していることである。その説明は,1) 文章術の前に知っておいて欲しいこと,2) 文章全体としてわかりやすくする術,3) 一つ一つの文をわかりやすくする術に及ぶ。1) では,文章を書く上での心がまえや,文章の理解とはどういうことかなどを説明している。2) では,その文書の内容をわかりやすく伝えるためには,個々の情報をいかに提示していけばよいのかを説明している。3) では,一つ一つの文の意味を,いかにして誤解なく伝えるのかを説明している。わかりやすい文章を書くためにはこれら三つを知る必要があり,そして,これらさえ身につければ十分である。それを 100 ページにまとめた。本書は,必要十分な文章術を,新幹線に乗っている間に理解できる本である。

感想・レビュー・書評

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  • 文章は短く纏める。 ひとつの分に主語があり、その回答がある。 そうすることで分かりやすい文章になる。 また、ひとつの主語を形容するときは、句読点により、文節を分ける。 それでその主語の形容が明確になる。 また、文章を完成した後に読み直しを行うことである。 推敲することで無駄な文節が見えてくる。 一文節に一目的に絞れば読み手に明確に理解が出来る。

  • ものすごくわかり易くて、短くまとまっていて素晴らしい。

    主に、3つの部分に分けて自分では租借。(1わかり易い文章とは?2わかり易い文章の構成 3わかり易い文の作り方)

    ・わかり易い文章とは、読み手が理解できる。理解しやすい。読み手のワーキングメモリーを意識している。
    ・相手の知らないことは、説明してあげないといけない。
    ・構成
    1前情報
    2扱う話題
    3回答への論理
    4回答(の言い換え)
    5後情報
    ※扱う話題の後に、解答を持ってきて、その後、解答への理論(説明)でもよい。適せん、選ぶ。

    1前情報
    2扱う話題
    3説明
    4後情報


    ・わかり易い文
    >短文にする。
    >あんまり短文を続けすぎるとリズムが悪くなるので時々続ける。
    >一つの段落に一つの話題
    >一つの文章には、主語と述語が一つ、と基本的に考える。
    >前情報で、相手の「既有知識」を活性化させ、その後の説明がわかり易く処理させるように手助けする。
    >一つ一つの文の流れ
    ・主題→主張 主題→主張
    ・主題→主張→(主張を受けた)主題→主張 ex.OOとはXXである。XXは△△である。△には□□と。。。

  • 100ページの分量だけに、よけいなことは省かれ、ポイントを押さえた内容です。
    思えば、理系の学生などはきちんと文章の書き方を教わる場面が少ないようです。(自分もそうでした)普段から読書量が多かったり、文章を書くことが好きな人は自然と「読みやすい文章」を考えながら書くクセがつきます。しかしながら、文章に触れる習慣が少ない中で論文を書け、と言っても、読みやすい、伝わりやすいものは書けないでしょう。
    この本にある文章術もすべてマスターしようとすると無理があるので、まずはひとつでもふたつでも身につけばよいと考えたほうがよいのかも。
    あとは常に読み手を意識しながら考えることでしょうか。
    個人的には、つい、だらだらと長くなってしまう文章が多いので、適度に短く分けることを意識しょうと思います。

  • ・文章がわかりやすくなるポイントを解説
      句読点の打ち方や語順を変えるだけで、文章は読みやすくなります

    ・相手に伝わりやすい文章の構成の仕方を解説
      全体の構成を考え、前文との関係を意識するだけで読みやすくなります

    ・盛りだくさんの内容がたったの100ページで学べる
      お手軽・簡単に、わかりやすく伝わりやすい文章のコツを学べます


    (サポートスタッフ 文学 D2)

    ▼名古屋大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    https://nagoya-m-opac.nul.nagoya-u.ac.jp/webopac/WB03072859

  • 正直、細か過ぎる…(ーー;)「私にとっては」。
    でも、著者が本書で述べていることを実践すれば、分かりやすい文章になることは確かだ。本書のエッセンスは「利用したい」と思った次第。
    タイトルと内容にギャップを感じるのは私だけだろうか…

  • 2015/02/05 21:03

    文章を書く機会が増えてきたので、勉強のために読んだ。

    本の内容は、どのようにして文章を構成するか、どのように文章をつなぐか、ということが具体例を示しながら書いてある。特に、悪い具体例を構成していく流れが理解しやすい。

    この本を読んですぐに文章が上手く書けるわけではないので、手元に置いておいて構成やチェックリストを確認するようにしたい。

  • 大阪樟蔭女子大学図書館OPACへのリンク
    https://library.osaka-shoin.ac.jp/opac/volume/552302

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/2879

  • 非常にわかりやすく書かれていた。初めの一冊に良いと思う。100ページなのてそれ程量がないのも良い。
    文章は何処でも使えるし、これを覚えておく事はこれから何処でも通用すると思う

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著者プロフィール

東北大学大学院生命科学研究科助教授。
理学博士。
1960年 熊本県生まれ。
1989年 東京大学大学院理学研究科植物学専門課程博士課程終了。
日本学術振興会特別研究員。農林水産庄草地試験場研究員を経て現職。
専門 進化生態学

主著
『これから論文を書く若者のために』(共立出版、2002)、『生き物の進化ゲーム―進化生態学最前線:生物の不思議を解く』(共著、共立出版、1999)、『数理生態学』(分担執筆、共立出版、1997)、『多様性の生物学3 植物の種』(分担執筆、東京大学出版会、2000)、『水生生物の卵サイズ―生活史変異・種分化の生物学』(分担執筆、海遊舎、2001)

「2002年 『植物のかたち その適応的意義を探る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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