相転移と臨界現象の数理 (共立叢書 現代数学の潮流)

著者 :
制作 : 岡本 和夫  桂 利行  楠岡 成雄  坪井 俊 
  • 共立出版
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784320111080

作品紹介・あらすじ

本書は,数学,物理学,あるいは,それらの関連分野を学んだ人のための,具体的なテーマを題材にした数理物理学の教科書である。数理物理学のもっとも魅力的な問題ともいえる相転移と臨界現象を題材に,物理的なアイディアと数学的な論理が相互作用しあって,物理の難問を数学的に厳密に解決していく様子をお目にかけたい。幸い,登場する数学の多くは大学一,二年レベルの微積分である。
 本書では,統計力学の知識を前提にせず,必要な概念は定義し,関連する物理的な背景も説明することを心がけた。物理に詳しくない数学畑の読者にも,扱われている問題の重要さ・面白さを理解していただければと思う。
 証明の技術的な詳細に深入りしたくない読者は,基本的な結果とアイディアを学びながら読み進めることもできると思う。統計力学を一通り学んだ上で,相転移の厳密な理論の発展を知ろうという物理畑の読者にも,厳密な数理物理の醍醐味を味わっていただければと願っている。
 様々な背景をもつ読者に,もっとも魅力的な問題の一つを通しての数理物理への入門書として読んでもらえることを目指した。この目標がどこまで達成されているか,読者のご意見とご提案を待つ。

 相転移と臨界現象をめぐる数理物理は,読者の主要な興味や研究分野とは無関係に,それを学ぶことが純粋な知的な喜びになるようなテーマであると信じている。そしてこのテーマをめぐる優れた研究は,物理学と数学という二つの学問の営みは決して切り離してはいけないことを具体的に力強く示してくれていると思う。
 本書を通じて,一人でも多くの読者に,物理学と数学の生きた交流の一つの姿を楽しんでいただければ,われわれにとって大きな喜びである。

(まえがきより抜粋)

感想・レビュー・書評

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  • あちこちに現れる臨界指数というものに興味をひかれた。

  • × 在庫なし

  • 請求記号 428/Ta 99

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