トビウオのぼうやはびょうきです

  • 金の星社
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784323002507

感想・レビュー・書評

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  • いっぴきの小さなトビウオのぼうやの日常がひたひたと壊されていく。優しい語り口、絵で描かれているからこそより伝わる悲しさと恐ろしさ。

    1954年の第五福竜丸事件の話。無線長だった久保山愛吉さんは、半年後に亡くなりましたが、闘病中、「自分が人類史上最後の被爆者であるように」「日本人のためなら、モルモットになってもいい」とおっしゃっていたそう。涙が出てくる。ごめんなさい。今、日本はひどい状況です。原発再稼働を進めようとする人たちは、これを読んでも何も思わないのだろうか。

    辛い内容をきちんと伝えてくれたいぬいとみこさんに感謝します。

  • まだ保育園の頃、歯医者かなんかで1回読んだだけですが、何となく覚えています。
    核燃料をまだ制御できない人間。
    でも効率のいいエネルギー生産方法は必要。
    果たして人類は、理想の未来を手に入れられるのか。

    しかし発電に使う核と、戦争に使う核は全く別の問題。
    この本は反原発ではなく、反戦本ではないかと思う。
    原発問題で再び注目を浴びているのかもしれないが、本来の意図も忘れないようにしたい。

  • 今だからこそ子どもと読むべき。繰り返してはいけない歴史がある!あとがきを読んだら涙が出る一方、一体今日本は何やってんだ!と怒りとやるせない気持ちになる。

  • 戦争、核、病気をあつかったテーマ。子どもに合ったタイミングで、その子と信頼関係のある大人が、無理なく必要な時に読んであげたらいいと思う。

    「サンゴ礁の美しい平和な海を、突然おそった恐ろしい光。死の灰をうけた海の生物たちは…。第五福竜丸の悲劇を知った著者が、核兵器廃絶への願いをこめて、平和の尊さをわかりやすく描いた絵本」

    1954年3月の、ビキニ環礁での水爆実験を、海の生き物の視点から描いた絵本。いつものように、ただそこにいただけなのに、なにかわからないことにまきこまれ、平和だった海は墓場のようになってしまった。人類がいなければ、こんなことは起こらなかったのだ。

  • 水爆実験の問題を定義した絵本。
    ものすごく胸に刺さる。
    読み聞かせはせず、子供達は小学生以上になってから自分で手に取って読んで自分なりに咀嚼していた。

  • おどろおどろしくないイラストなのが逆に怖いのですよね。
    そして多分、影響は直接灰を浴びたぼうやだけに留まらないはずで。
    ずっと読み継がれているこの本だけど、一体何が起こったのかは予備知識がないとわからない。
    わからないと余計に怖いだろうな。
    何の説明もなく魚たちが苦しむ話なんだから。
    核実験とか、死の灰とか、予備知識があった方がインパクトはむしろ少ないのかもしれない。

  • 泣ける

  • 1954年3月1日に行われた、ビキニ環礁の水爆実験の悲惨さを伝えるため生まれた童話。あとがきも必読です。

  • 怖い怖い、現実の出来事。

  • 2017.02 4-2

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著者プロフィール

いぬいとみこ

「2002年 『くらやみの谷の小人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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