歴史に見る日本の図書館: 知の精華の受容と伝承

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著者 : 高山正也
  • 勁草書房 (2016年4月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326050161

歴史に見る日本の図書館: 知の精華の受容と伝承の感想・レビュー・書評

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  • 1970年代までの業績を振り返ることによって近代以降の日本の図書館の発展過程を考えていくことを目的とした図書。
    日本の図書館の歴史を検証し、図書館がどのように受容されたのか、発展したのかが述べられている。現代に通じる図書館の課題を指摘しており、勉強不足の自分にとっては、なるほどと思う部分も多い。司書の専門性や養成について明確な社会的コンセンサスが形成されていないことも述べられておりドキッとした。長い事思考停止状態に陥っているのか…。

    記述には図書館業務の外部委託が多く述べられている印象も。外部化の方が職員は自治体採用よりも雇用が安定し、研修も多くなっているとのこと。自治体の経費削減が目に見えているなかでどうしていくか…

  • 換言すれば、現在の図書館は現在のコミュニティを構成する利用者・メンバーのためだけのものではなく、
    将来の人類すべてに対し、それぞれの図書館が固有の責務を負うていることになる。
    (p2「第一章 本書のねらい」)
      ◆  ◆  ◆  ◆  ◆

    日本における図書館史には、
    戦前/戦後を境にひとつの断絶が存在する。

    GHQによる民主化政策と1950年の図書館法を「日本図書館史のあけぼの」とする
    教科書的な図書館史に対し、
    戦前に見られた「調査・研究のための図書館」の存在に着目して、
    日本における図書館史を捉えなおした一冊です。

    明治期、国立図書館をめぐる政府内での思惑や、
    黎明期の図書館協会を支えた「民間」の存在、
    満鉄に見られた調査機関としての図書館像など、
    多方面から「失われた図書館史」に迫ります。

      ◆  ◆  ◆  ◆  ◆

    上にも書いた通り、
    図書館学の教科書では、なかなか読めない「日本図書館史」です。

    とくに満鉄の調査局や、
    高度経済成長期に開設された企業図書館など、
    いわゆる専門図書館に注目しているのが最大の特徴。

    そのためか、調査・分析・研究が図書館の働きとして重んじられており、
    『中小レポート』以降の公共図書館をさして
    「典型的大衆迎合サービス」と断じているあたりは、
    まーなんだかなぁ…ですが。

    たしかに図書館の専門性を考えていくうえで、
    上記のような働きが欠けているのも事実かもしれません。

    けっきょくのところ、
    本書の説く「お堅い」部分と、大衆迎合な現状の「やわらか」部分を、
    いかにして上手くミックスしていくか…ということが、
    図書館の今後の課題なのではないかと思います。
     それではっ

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歴史に見る日本の図書館: 知の精華の受容と伝承はこんな本です

歴史に見る日本の図書館: 知の精華の受容と伝承の作品紹介

日本の図書館を取り巻く状況は、歴史的なうねりのなかで激変しており、いま新たな図書館政策論・図書館思想が必要とされている。そこで日本の歴史のなかでも、特に明治期から現在までを中心に、従来の図書館論で見過ごされてきた、図書館が果たしてきた役割や機能を記述する。重要事項を検証し、今後のあるべき図書館像を検討する。

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