グローバルな正義

制作 : 宇佐美 誠 
  • 勁草書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326102389

作品紹介・あらすじ

グローバルな正義への関心が急速に高まってきた。法哲学・政治哲学・経済学の第一線の論者が、欧米の最先端の研究をふまえて、地球規模の正義を多角的に考察。グローバルな生存権・ネットワーク・社会契約・義務の理論的考察から、移民・国際貿易・食料・多国籍企業の分析と提言までをカバーする。

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  • 【書誌情報】
    編者:宇佐美 誠
    ISBN 978-4-326-10238-9
    出版年月 2014年10月
    判型・頁数 A5判・230頁
    定価 本体3,200円+税

    グローバルな正義への関心が急速に高まってきた。法哲学・政治哲学・経済学の第一線の論者が、欧米の最先端の研究をふまえて、地球規模の正義を多角的に考察。グローバルな生存権・ネットワーク・社会契約・義務の理論的考察から、移民・国際貿易・食料・多国籍企業の分析と提言までをカバーする。
    http://www.keisoshobo.co.jp/book/b183253.html


    【目次】
    はしがき(2014年8月 宇佐美 誠) [i-vi]
    目次 [vii-ix]

    Ⅰ 原理と構想

    第1章 グローバルな生存権論[宇佐美誠] 003
    1 主題の設定 003
    2 誰がなぜ生存権をもつか 005
    3 生存権とはいかなる権利か 008
    4 誰がいかなる義務を負うか 012
    5 義務はどのように果たされるか 016
    6 批判への応答 019
    7 結論 023
    注・参考文献 020
    [Comment]ナショナルな絆の理論的位置づけを[施光恒] 027

    第2章 グローバルな〈シンボリック・ネットワーク〉[長谷川晃] 031
    1 はじめに 031
    2 正義の構成条件 033
    3 〈シンボリック・ネットワーク〉とその構造 036
    4 〈シンボリック・ネットワーク〉の機能 040
    5 〈シンボリック・ネットワーク〉と正義の正当化 044
    6 おわりに 047
    注・参考文献 047
    [Comment]「多様性の要請」と「統合の要請」をいかに両立させうるか[施光恒] 051

    第3章 社会契約モデルの拡張──ロールズからセンへ[後藤玲子] 055
    1 はじめに 055
    2 功利主義的社会厚生モデルとそれに対するロールズの批判 058
    3 ロールズ原初状態モデルの拡張 060
    4 潜在能力指標を用いることの意味 062
    5 ルール制定主体の範囲と情報 064
    6 社会ルールの主体としての個々人に関する非対称的扱い 067
    7 センのグローバル正義構想 068
    8 複数の集団にまたがる個人の自己統合化 070
    9 結びに代えて 073
    注・参考文献 075
    [Comment]より現実的なグローバル正義論へ[松元雅和] 078

    第4章 正義の宇宙主義から見た地球の正義[瀧川裕英] 081
    1 正義の射程 081
      (1) 問題状況 
      (2) 国家主義 
      (3) 関係主義の問題点 
    2 非関係主義 085
      (1) 宇宙主義
      (2) 地球の正義 
      (3) 正義の自然義務 
    3 正義の自然義務と消極的義務 089
      (1) 消極的義務 
      (2) 正義の自然義務の基底性 
    4 正義の義務と人道の義務 092
      (1) 多様な区分法 
      (2) 正義の積極的義務 
    注・参考文献 097
    [Comment]関係主義/非関係主義概念による整序[施光恒] 102

      Ⅱ 制度と実践

    第5章 移民の規制は正当化できるか?[森村進] 107
    1 序 107
      (1) この問題に関する議論はまだ多くない――とくに日本では
      (2) 出国と入国
      (3) 本章で取り扱わない問題
    2 自由権 112
      (1) 移動の自由
      (2) 経済的自由
      (3) 結社の自由
    3 民主主義 117
      (1) 集団的自己統治
      (2) 国民の意志
      (3) 「足による投票」
    4 社会の一体性 120
    5 経済的豊かさ 121
    6 配分的正義,とくに平等 123
    7 エコロジー 126
    8 パターナリズム 126
    9 結語 127
    参考文献 128
    [Comment]自国民/外国人の二重基準を掘り崩す[松元雅和] 131

    第6章 グローバル不正義としての南北間搾取[吉原直毅] 135
    1 問題の所在 135
    2 搾取の概念的定義をめぐる論争 140
      (1) 投下労働価値説に立脚した搾取理論
      (2) 所有関係的搾取理論
      (3) 政治哲学・社会学における最新の搾取理論
       1 ブローセリスにおける搾取の概念的定義 
       2 ライトにおける搾取の概念的定義 
       3 搾取概念と経済的抑圧および分配的不正義との関係 
    3 拡張されたヘクシャー=オリーン型国際経済環境 150
    4 自由貿易均衡における南北間搾取関係の原理的生成 160
    5 結論 164
    注・参考文献 166
    [Comment]搾取理論に基づくグローバル正義観の刷新[松元雅和] 170

    第7章 「食」とグローバルな正義[伊藤恭彦] 173
    1 はじめに 173
    2 グローバル・フードシステム 175
      (1) 食の工業化とフードシステム
      (2) グローバル・フードシステムの陰
    3 グローバル・フードシステムと正義 180
      (1) 適切な食への人権
      (2) グローバル・フードシステムと強制
      (3) 自由な食品市場の陥穽
    4 おわりに──グローバルな正義と食料主権 187
    注・参考文献 189
    [Comment]ゼロサムゲームを越えて[桜井徹] 193

    第8章 多国籍企業の政治的責任[神島裕子] 197
    1 はじめに 197
    2 導きの糸としてのロールズの社会的協働論 199
    3 政治的に分断された世界の正義論――フリーマンとミラー 203
      (1) フリーマンの国内的な社会的協働論
      (2) ミラーなナショナルなグローバル正義論
    4 多国籍企業の政治的責任 209
      (1) 正義の遂行主体(agents)しての多国籍企業
      (2) 準政府的制度としての多国籍企業
      (3) 多国籍企業の責任
    5 おわりに 214
    注・参考文献 215
    [Comment]社会契約説とグローバル正義論[桜井徹] 219

    人名索引 [223-224]
    事項索引 [225-227]
    執筆者紹介 [229-230]

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