ネット炎上の研究: 誰があおり、どう対処するのか

  • 勁草書房
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本棚登録 : 352
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326504220

作品紹介・あらすじ

インターネットが普及すれば多くの人が自由な議論の輪に加わり討論の民主主義が社会のすそ野に広がっていくと期待された。しかし論調は暗転し、ネット上での意見交換に悲観的な意見が増えてくる。この論調の暗転の大きな原因になったのがいわゆる炎上問題である。本書はこの炎上について定量的な分析を行うとともに、本書なりにその原因と社会としての炎上対策を示す。

感想・レビュー・書評

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  • 東2法経図・6F開架:007.3A/Ta84n//K

  • 2022年10月~11月期展示本です。
    最新の所在はOPACを確認してください。

    TEA-OPACへのリンクはこちら↓
    https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00524285

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/688250

  • 本は脳を育てる:https://www.lib.hokudai.ac.jp/book/index_detail.php?SSID=629
    推薦者 : 中村 重穂 所属 : 国際連携機構国際教育研究センター

    この本は、インターネット上で発生するいわゆる「炎上」という現象を分析し、その実態と歴史(!)と対応策を分かりやすく述べている。特に最後の「付録 炎上リテラシー教育のひな型」では、高校生を対象として想定し、「炎上」の仕組みとそれに巻き込まれそうになったらどうするべきかを丁寧に説いてくれている。インターネットがこれだけ広範囲に利用されるようになった社会で安全に生活し、かつ自分が加害者にならないためにも読んでおくべき1冊である。

  • 炎上参加属性知れたのは面白かった。日々当たり前にネットを使う生活なので、発言に気をつける事と炎上にあった際の対処法を子供たちにも教えてあげたい。

  • 大学教授による共著。年齢が30ほど離れているが、他にも共著があるようだ。「炎上」を起こす人たちの傾向と実態、対策などを研究している。

    各種統計や調査から、炎上を起こす人は全体の1%程度であり、炎上によって個人攻撃を受けることがあっても「世界中から非難されている」と思い詰めない方が良い、と述べている。また、こうした常習者は最初から議論をしようという気がなく、一方的に自分の「正義」を振りかざすだけなので相手にするだけ無駄である、と。

    現実世界よりも執拗な攻撃者がネット空間では出やすい原因が「一人の情報発信力が大きい」、つまり誰もが公の場で意見表明する手段がネットのそもそもの技術であることが挙げられている。そこに「匿名性を持って安全地帯から一方的に」というのも個人的には付け足したい。

    ある程度分かりやすく解説された本書だが、同じ題材や同じ主張の引用が何度も出てくるのには少々閉口した。それがなければ満足度の高い一冊だった。

  • ネットでの炎上について、実際に炎上に加担しているのは全ユーザーのごく一部であることを実証したもの。炎上コメントの多くは、極めて特殊なプロファイルを持っており社会集団の代表ではないと思われるが、炎上を嫌って自由な意見交換ができなくなることが問題と説く。
    地道な実証は好感できる。難を言えば、分析の表し方が特殊で、データの説明力が弱いところだろうか。

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著者プロフィール

田中 辰雄(たなか たつお) 1957年、東京都に生まれる。東京大学大学院経済学研究科単位取得退学。国際大学グローバルコミュニケーションセンター研究員、コロンビア大学客員研究員を経て、現在、慶應義塾大学経済学部教授。専攻は計量経済学。主要著作:『ゲーム産業の経済分析』(共編著、東洋経済新報社、2003年)、『モジュール化の終焉』(NTT 出版、2007年)、『著作権保護期間』(共編著、勁草書房、2008年)、『ソーシャルゲームのビジネスモデル』(共著、勁草書房、2015年)、『ネット炎上の研究』(共著、勁草書房、2016年)、『ネットは社会を分断しない』(共著、角川新書、2019年)ほか。

「2022年 『ネット分断への処方箋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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